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Dark Nightーダークナイトー  作者: あろぅん
闇狩人(ダークハンター)編
9/28

第八夜 狩るモノと狩られるモノ

不定期更新。

ゆっくりですが、お付き合い頂けたら嬉しいです。


蒼蓮そうれんの言葉に応えるかのようにタランチュラもどきのダークが八つの足で迫って来た。

夜月よげつは右に、蒼蓮そうれんは左に跳んでダークの突進を避けた。

夜月よげつは地面に着地し蒼蓮そうれんを探した。

蒼蓮そうれんはちょうど、ダークの足元におり、すかさず風を左手の周りに発生させダークの足の前で振り下ろすような動作をするとダークの足が切断された。

途端、バランスを崩しかけたダーク咆哮ほうこうを上げる。

夜月よげつもハッとしてすぐに蒼蓮そうれんと合流する。

蒼蓮そうれんさん!!」

「ん……怪我はなさそうだな。

良かった。」

蒼蓮そうれんダーク牽制けんせいしつつ手を十字に切るような動作をする。

と、その通りにダークは風が吹くように十字に切り込まれた。

『ユルサナイ……』

突如とつじょ声が聞こえた。

その声はまるでうめくようなまるで地獄の底から湧き上がるような異様な、悪寒おかんの走る声だった。


「……い、今の声。って……はっ!?

砂石さざらしさんそんな可愛い顔して変な声出さないで下さいよ!」

「本気で言ってますか?そして可愛い顔は一応、め言葉なんですか?」

間髪かんぱつを入れずモカが言う。

ですよねー。と夜月はダークに向き直り

「じゃあ…………これって。」

『ユルサナイ…ユルサンゾオオオオォオオ!』

紛れも無くその声はあのタランチュラもどきであるダークから聞こえたのだ。

「あ、こいつ。しゃべるんだな。」

蒼蓮そうれんが今日の夕飯のメニューを思い出すような声色で言う。

「え、何ですかその反応!??」

「いや、話せないヤツも居るんだけど……」

と言いかけた時だったそのタランチュラ擬きは蒼蓮そうれんを見た。

『オマエ……ハ…』

「んん?」

蒼蓮そうれんダークを見る。きっとダーク自身の体の大きさから戦ってる相手の姿をしっかり認識出来ていなかったんだろう。

『メシノ……ソウレン………。キサマヲオレハユルサナイ!!』

「え?」

夜月よげつ蒼蓮そうれんを見る。

「あの蒼蓮そうれんさん知り合い……?何ですか?このダークと」

「いや、俺の知り合いには少なくともこんな色黒で足の多いヤツは知らないな。」

蒼蓮そうれんが真顔で話す。

と、一気にダーク夜月よげつなど目に入ってないと言うように蒼蓮に残った足を駆使くしし突進して来た。

蒼蓮そうれんはそれを涼しい顔で一気に他の足を切り裂き身動きを取れなくした。

『ユルサナン……オマエ………オマエバカリナゼモテルンダァァアーーーー!!』

「は?!」

ダークの口から聞こえる声はむしろなげきに聞こえた。と言うか……

蒼蓮そうれんさん、どういうことですか!?

私情しじょうで恨まれてますよ!?」

「あーー。ま、生き霊だからな。

また下らないことでダークに成り果てたもんだな……。」

ため息をつく蒼蓮そうれん

『オマエノセイデ、カワイイコタチミンナヒトリジメシテエエェ!!ウラヤマシイーーー!』

夜月よげつとモカは顔を見合わせこの人は…

と言いたげに蒼蓮そうれんを見る。

完全に個人の恨みを買っている。

「……何故そんな目で俺を見る?」

と、ダーク夜月よげつを見る。そしてその視眼しがんを見た。

「え?」

不意を突かれ気づいた時には…

いつ再生したのか……ダークの足が真上にあった。

「……!木枯こがらしさん!!」

モカの声が聞こえ、直後にダークが足を地面に叩きつけた瞬間に濛々もうもう砂埃すなぼこりが上がった。


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