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登校から暇な5時限目

連載投稿二作品目ですが、よろしくお願いします!!

「なぁ朱雀」


「何だよ静雄」


一緒に登校している俺の親友である霧島静雄きりしましずお、見た目は金髪ピアスという不良スタイルの奴が話しかけて来た。

内容は大体想像できるけど。


「合コンに行こうぜ!」


「お前なぁ、俺みたいな奴連れて行くぐらいなら他の奴の方が良いだろ」


静雄は一回溜息をつきながら反論してくる。


「朱雀~、毎回聞くけど。お前それマジで言ってるのか?」


「毎回言うけど。俺よりマトモな奴はそこら辺に居るだろ」


毎回何を聞いて来るんだか。俺みたいな…吸血鬼を合コンに連れて行くなんて、俺は平穏に暮らしたいんだ。


「よっぽど静雄の方がマトモだよ」


「朱雀、それは俺に喧嘩を売ってんのか?」


「いや、本音」


「イケメン顔している奴にそんな事言われたくねぇええ~!!」


「五月蝿い」


変な事を叫んでる静雄を蹴る。


「痛っ!なにすんだよ?」


「変な事を叫んでる奴に制裁を与えるのは当然の事だろ?近所迷惑だし」


「ふざけんな!」


馬鹿が殴りかかって来たから避ける、そしてついでに腹を蹴る。いつもの事だ、それに静雄は無駄に頑丈だし。


「グフッ!?」


「はいはい、馬鹿な事は止めて早く学校行くぞ」


地面に蹲り周りから変な視線を受けている静雄を置いて俺は学校に向かって歩き出す。


「あっ!おい待てよ!朱雀~」


********


私立繚櫻(りょうおう)学園それがこの世界で俺の通っている学園の名前だ。

ちなみに繚櫻学園は中高一貫校だ。


「ここがこうなり、この証明がなり立つ訳で…」


つまらない5時限目の授業を聞いている間に俺の事を紹介しておこう。

名前は夜月朱雀よるつきすざく

現在16歳の一人暮らし。


そうそう、俺は吸血鬼だ。それも第12真祖の吸血鬼。

第12真祖?何それ、おいしいの?とか思う奴がいるだろう。

この世界には第1真祖から第12真祖までの最初の吸血鬼と呼ばれる存在がいる。


俺は会った事ないけど、と言うかもう会えないし。俺の前の第12真祖の吸血鬼が全員吸収…もといい捕食したらしい。

本人曰く、中々美味しかったらしい。


どうでも良いけど。

そんな訳でこの世界には俺、第12真祖の吸血鬼を除く真祖の吸血は存在しない。

眷族としての吸血鬼は居るらしい、ちなみに味は不味いらしい。前任者曰くな。


さて、ここらでさっきから出て来てる前任者、前の『第12真祖の吸血鬼』について話しておこう。


あれは俺がこの世界に産まれる前の事だが。

あ、気がついてた人いるかもしれないけど俺、前世の記憶が少しと産まれる前の記憶がある。

まぁ、少しの前世の記憶と産まれる前の記憶=前任者の話してなんだけど。


仕切り直してもう一度。


俺がこの世界に産まれる前、俺は普通の高校だった。

まぁ、学校帰りにトラックと壁にプレスされて死んだ少し不幸な高校生だけど。


その時なんだろうね、朦朧とする意識の中「吸血鬼だったらこんな状況覆せるんだろうな」と思ったのは。

と言うかそんな事思う余裕よくあったな?と振り返ってみると思うよ。


まぁそんな事を思った訳だよ。

そしたら急に「小僧、吸血鬼になりたいか?」って言葉が頭に響いたんだよね。


俺はもう消える寸前の意識で最後に「出来るもんならやってみろ」って誰かに喧嘩腰で言ったんだよ。

何で喧嘩腰かはスルーするから。


それで意識が消えて、次に気がついた時は恐い顔したおじさんの顔が目の前にあった。

あれは驚ろいた、目が覚めたら恐い顔したおじさんの顔だぜ?驚く以外に何をする?


目潰し?あ、それはやった。眼球ってあんな感じなんだって思ったのを覚えてる。

その間、おじさん転げ回って…笑いを堪えるので大変だった。


しばらくしたらおじさんが起き上がって俺の方に来て


「何しやがる餓鬼!?」


って言って来たから


「目が覚めたら恐い顔したおじさんが居たから目潰ししました」


って言った。

そしたらおじさんは俺の目を真正面から睨みつけて…おぇ。


「…まぁ、こいつなら良いか。おい餓鬼、お前に第12真祖の吸血鬼、俺の力をやる。まぁ頑張れ、力の詳細は産まれたら教えてやる」


俺は吐き気を抑えながらもしっかりと聞いた。


「ちょ、それってどういう」


「時間だ。また後で会おう、新たな第12真祖の吸血鬼よ」


俺の言葉を遮っておじさんが話して来た。

また朦朧としてきた意識の中、俺は最後の力を振り絞ってチョキを作っておじさんの眼に突き刺した。


「ぐぉぉおお!!」


転げ回るおじさんをみながら俺は笑顔で意識を手放した。


とまぁ、こんな感じで前任者、俺の前の第12真祖の吸血鬼の話しなんだけど。

ちなみにそのおじさんの姿を見たのはそれが最後で、後は3歳まで声だけでだけど話し相手になってくれた。


なかなか興味深かった。話せる年齢になるまでの暇潰しにもなったし。


「はい、今回はここまで。次が最後だから寝るなよ」


さて、5時限目が終わった。続きは6時限目で


感想その他いろいろ待ってます!!

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