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仮設風向計/詩集その3

歯牙

作者: 浅黄 悠
掲載日:2022/03/25

歯牙


何も言わない内に

私の元を去らないで


澄み切った空見上げて

終わったような顔しないで


――生きる意味?

死ねないから生きているだけさ


空にいた私は堕ちていくばかりで

君が飛ぼうとしているから焦って


赤い嫉妬の刃美しく笑った時に

穏やかさは灰燼と帰す、ゆるりと


君を憎んでいたのさ

憎んでいたから微笑んでやったのさ


だから

透明な翼で飛ぼうとする君の細い足首に赤い爪を立て

暗闇に引きずり込んでやった


私の息も感じられない影


愛しかったものを無価値にした君への罰を

管理不行き届きな私への責任を


でもきっと堕ちていくのは私だけ

君は形骸となってすり抜けて


それだからまた憎んでしまうよ

胃液と狂炎の味を噛み締める


穢れても 老いても 猛る獣になっても 醜悪な化物になっても

だから ああ 息ができない


まだ終わらせはしない

終わらせはしない


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