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使い魔サポート

「クア!」


 元気に応答する膨れ上がったゴジョ。

 お前……。


『Lvアップによる急成長かと思います。ここまで目に見えた成長をするなんて……』


 ぐー……と空腹を訴える音が響き渡る。

 お腹が空いたと言う事なんだろう。


「クア」

「食料を持ってきていたはずだ」


 リュックから、ゴジョ用にと用意した食料(野菜)を取り出して与える。

 すると飛びつくようにゴジョは野菜を頬張って食べる。

 で、背中に背負っていたひょうたんを腰っぽい所に回して飲み始める。


「プハ! クアクア」


 ぐー……と食べたばかりなのにお腹が空いたらしい。


「後で食料を探そうか……この魔物を食べるか?」

「クアクア」


 全身を使って食べないとゴジョはアピールした。

 えっと……俺は徐にステータスを確認する。

 ゴジョのLvは……21? たった一回の戦闘を見ていただけで21になったのか?

 あっという間に抜かれたんだが……。


「フェーリカは大丈夫か?」

「ムウムウ!」


 大丈夫と胸を叩いている。


『レイオンさんによるとLvが7程一気に上昇したそうです。どうやらセイジさんが倒した魔物の経験値は破格な物の様ですね』

「そうみたいだね」


 フェーリカがゲートに入った時のLvが38だったそうで、現在は45だそうだ。

 あまりにも上がり過ぎな気がするけれど、これが★の階級が違う事の差なのだろうか?

 俺がゲート内で得る経験値とは、ゴジョやフェーリカによって劇的な変化を催すほどの数値らしい。


「クア!」

「さすがに胸当ての隙間には入れないよなぁ」


 ゴジョがもう胸当ての隙間から卒業してしまった。

 少し物悲しいが、ゴジョが成長したと思って妥協するしかない。


『なんとも凄い話ですね』

「うん」


 魔結晶の回収は割と簡単に出来る。

 落ちてなかったら少し揺すると何処からかこぼれる訳だし。

 とりあえずカナリヤサンショウウオが何かドロップしないか死体を調べる。

 魔結晶は拾ったがこれと言ったユニークは落としていない。


「魔物の解体とかした方が良いかな?」


 サンショウウオを料理して食うのはちょっとなぁ。

 毒とか有りそうだし、解体して役に立ちそうな部位は無いんだよなぁ。

 精々、毒腺とか有れば毒物が作れるくらいだけど。


『研究資料に持って帰って頂くのも手ではありますが、いきなりではかさばるでしょうし、滞在時間も考えて、置いて行きましょう』

『フェーリカに合成を頼む?』

「ムウ?」

『「いりません」』


 で、リーゼの前でロザリーが立つ。


『良いなぁ。私も使い魔出して状況を見れれば話に参加出来るのに』


 なんとも気楽な感じに事が運びそうだ。

 と思いつつ、辺りを物色する。

 するとまたもスクロールを発見した。


 ウッドシールド Lv5 残数2


 を見つけた。正直に言えば微妙なものである可能性が高い。

 アクアシールドと同系統のスクロールだろう。

 効果は一時的に盾を目の前に展開させる。

 あれば良いけど、使う機会に悩みそうな品だ。

 他に、薬草がチラホラと落ちているっぽい。


 今までは気づかなかったけど、リーゼ達が教えてくれた。

 雑草じゃ無かったのか……。


 と採取する。

 えっと……。


 パージ ★★★ 付与効果 疲労回復

 アマロ ★★★ 付与効果 やけど治療


 が採取出来た。

 錬金科が泣いて喜びそうだとリーゼが教えてくれる。

 持ち帰れればね。


「フェーリカ持てる?」

「ムウ!」


 フェーリカの背負っているリュックに採取した薬草を入れて行く。

 何だかんだで荷物持ちが居るって助かるなぁ。


『じゃあどんどん行きましょうね』

「うん」

「クア!」

「ああ、フェーリカとゴジョも戦えるかチェックしよう」

「ムウ!?」


 あ、首を振られた。早すぎて無理か。

 そんな訳で俺達はリーゼが偵察して魔物がどれくらいいるか注意しながら進んで行った。

 カナリヤサンショウウオ以外にロイヤルパープルブロブ、ラベンダーアイスリトルドラゴンと言うバスケットボール大の羽の生えたトカゲと戦った。


 地味に小さくてラベンダーアイスリトルドラゴンが戦い辛い。

 ロイヤルパープルブロブはなまくら剣で切ると、弾けて秒殺出来た。

 雑魚なのは確かだ。

 少なくとも前回挑んだ所の魔物達よりは弱い。


 だけどフェーリカとゴジョによっては破格の経験値らしく、三時間の探索でゴジョが38、フェーリカが53まで上がった。

 かなり驚異的な上昇速度らしい。


 で、お楽しみにのユニーク装備だけど、カナリヤサンショウウオのドロップはサンショウウオサークレット……ぶっちゃけヘアバンドに変な装飾が付いている感じの物だ。


 ロイヤルパープルブロブはブロブダガーって言うべっとりとする短剣。攻撃力は無い。

 ラベンダーアイスリトルドラゴンのドロップはリトルドラゴンのお守りと言うキーホルダーみたいなアクセサリーだった。


 サンショウウオサークレット ★★★ 付与効果 水耐性

 ブロブダガー ★★★ 付与効果 粘性鈍足

 リトルドラゴンのお守り ★★★ 付与効果 幸運5


 リーゼの話だと同様の似た装備が存在するそうだけど、付与効果の範囲が高いんだろうとの話だ。

 ただ、ぶっちゃけ今装備している品よりも下だ。

 魔物自体も加工に向いている物じゃないし……ちょっと扱い辛い。


「落ちている品はー」


 と、ついでに物色する。

 見つかったのは錆びてない青銅の盾……持ってステータスを確認するとスケイルシールドと良い勝負だ。

 少し高めになるのかな?

 一応持って帰るつもりだけど、かさばって邪魔っぽい。


「単純に見つかる品は前回よりも悪いかなぁ」

『ですが私の使い魔とゴジョとフェーリカさんのLvは凄い速度で上がっていますよ』

「そうなんだけどね」


 他にスクロールがチラホラ。ヒールとシャイニングがまた拾えたから運は良い方かな?

 薬草類が多めの印象を受ける。

 キノコとかも採取をお願いされた。


 バーガマッシュ ★★★ 付与効果 ?

 ケチャキノコ ★★★ 付与効果 ?


 リーゼ達の基準だと知っているキノコらしいのだけど、★が増えた所為でどうなるかわからないから服用は避けてほしいとの話だ。

 かさばるのでフェーリカに持ってもらう。


「やっぱフィールド毎の違いとかあるの?」

『ええ、森は私達の基準だと薬草類が多く採れるフィールドです』


 やっぱりそうなのか。


「後は……やっぱ級が低いから良い武器が落ちてないとかなのかな?」

『低い級でも掘り出し物が出る事もありますから一概には言えないです』


 うーん……この辺りは運なのかな?


「クア?」


 ゴジョがスキップ交じりに俺の足元を走りまわる。


「十分に注意するんだぞ」


 何だかんだでゴジョとフェーリカは★が1で、どうも動きに対応できていないみたいだし。


「ムウ!」


 フェーリカもグッと拳を握りしめて、やる気の表情を見せる。

 なんて言うか、ネコみたいな口の端が僅かに上がってつぶらな目にやる気の炎を灯らせている様に見えるけど……なんか気が抜けそう。

 ゴジョも同様の表情をしている。

 まあ、前回の生きるか死ぬかのサバイバルをしている寄りは遥かに良いか。


 そんなこんなで出てくる魔物を倒しながら探索を続ける。

 お? バーンフレイム発見、残弾が2だけど……。


『え? あ、はい』


 リーゼの方は既に帰還して学園に戻って、俺に出来る限りの助言をしようとしている最中なのだが、何か鍛冶科の人に呼びとめられている様だった。


「リーゼ、どうしたの?」

『ええ、セイジさんでも現地で作れる簡単な武器の作成をして欲しいとの事です』


 お? 現地武器の作成ね!

 うん、やってみよう!


「どうやるの?」

『まずは大きな、長めの石を見繕って下さい』


 リーゼがイラストを見せてくれる。


「うん、フェーリカとゴジョもお願い。大きめの石だってさ」

「ムウ!」

「クア!」


 俺の言葉にゴジョとフェーリカが辺りを物色する。

 すると調度良さそうな石を発見した。


『次に蔓でも草でも良いので探して下さい』


 何を作るかわかった。

 でも確かコレって実際の動物とかを仕留めるのは難しいんじゃないか?


『次に近くの木の太い枝を折って、加工します』

「石斧だね」


 と、俺は長めの雑草を結ってから近くの木の枝を強引に折って持ちやすく加工して石を紐で括りつける。


 石斧 ★★★ 付与効果 打撃向上


 おお……一応武器にはなった。

 けど、装備時の能力を確認すると心もとない。

 なまくらでも剣の方が上か。

 リーゼが完成品の能力を鍛冶科に説明している。


『どうやら素材の★が均等ならば同じ物が出来ると、わかりましたね』

「まあ、その辺りはわかりきっていた事だしね」


 俺だって作れたと言う事はね。

 ただ、あんまり頼りにするのは難しそうだ。

 すぐに壊れそうなのが怖いかな。


 というか、同じ原理でパチンコとか作れそうだけどー……ゴムが無いか。

 伸縮性のある紐が無いと難しい。

 スリングの方がまだ現実的か。


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