ポエミー•ポエミー
1.霞
朝に地を這っていた雲が
天目指し登っていく
そう長くない間に
消えてしまう定めと知って
2.糖
口に放り込んだキャラメルが
形を変えながら溶けていく
喉奥まで届く甘みが
確かな存在を誇張している
3.犬
肉の付かないその脚で
一体どうやって駆けているのだろうか
鼻先に神経を尖らせ
獣道をひたすらに行く
4.茶
麦と紅
色は似ているのに味はなぜ
こうも違いがあるのだろうか
その点は人と同じらしい
5.私
強く強く目を閉じれば
自分の姿が見えてくる
いつも通りの影を踏み
明日も笑って生きていこう
臨時追加していきます。