第19話:魔の森のエルサム
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新しい、味のあるキャラクター達の登場です。
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ユラたちの辺境の草原の東には、大きな森が存在する。
この森は魔素が濃く、魔物が多く住みついていることから、人間族の間では「魔の森」と言われている。
なぜ、魔素が濃いか?それは「魔王」の存在が関係していた。
ここは魔属領エルサム。魔の森に存在する、魔族の街である。
「クキキ…ローゼ様、カラバサで御座います。ローゼ様に報告でんす。ダリの人間どもが、また戦力を蓄えてきているらしいでんす。例の領土を取り返しに来るかもしれないでんす。」
カボチャの頭をした魔物カラバサが言う。
「カラバサ、その話は前にも聞いたわ。ダリ王…あの豚め、この間の戦争で懲りなかったかようね。それとも、鉱山がそんなに大事だったのかしら。あの鉱山から出るのは鉄くずばかりなのよね。もっと綺麗な宝石とかは出ないのかしら。」
妖艶なる見た目をした吸血鬼、魔王ローゼが言う。
彼女は見た目が美しいものに目がないのだ。
「クキキ…ローゼ様、そう言わないでください。あの鉱山は宝石はでなくとも金とか銀とか出るでんす。立派な財政源でんす。人間どもには返したくないでんす。」
「静かになさい、カラバサ。あの領土は既に私のもの。私は自分のものが取られるのは大嫌いなの。だから、わかっているでしょう?ダリの豚には、また地獄を見せてあげるわ。」
カラバサはカボチャ頭をカタカタ鳴らしながら頷く。
「クキキ…ローゼ様。耳寄り情報が一つあるでんす。我がエルサムとダリの間に、新しい魔王が治める領地ができたみたいでんす。その魔王にも、ダリを滅ぼすのを手伝ってもらうのはいかがんしょ?」
「あら、確かに『時』のエルニドがそう仰ってましたわね。…新しい魔王の力を測るのにも悪くない機会ね…。いいわ、その魔王に、こう伝えてきなさい…。」
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俺は、どんどん発展する村にうっとりしている。
前世から街造りゲームとか好きだったんだよなぁ。
ライリーが管理する農場には、はやくも野菜の芽が出た。ノームの栄養土のお陰か、育つのが早いみたいだ。
ロダンの牧場も問題なく稼働できている。
ロジーとゴーレムはある程度の建物は建て替え終わったようだ。今は、自分の工房でこつこつ何かをやっているようだ。「鉱石が…鉱石が…」とブツブツ呟いているのは気になるが…。
概ね村経営は順調である。
後は、ここの居住者問題だ。領土として収めるのであれば、何とかして居住者や観光者など人の行き来を増やしたい。
「ユラ様。だいぶ村もまとまってきましたね。」
ライリーが話しかけてきた。
「そろそろ、この村に名前を付けたらいかがですか?」
「え?村の名前?考えていなかった。確かに、今後居住者を増やすのであれば、村の名前は必要だな。ちょっと考えてみるよ。」
村の名前…何て名前にしよう。スライムたちの村だったから「スライム村」とか?さすがに安直だし、少しダサいか…スライムたちには悪いが。もっとこう、気持ちが昂るような名前にしたいなぁ。RPGで出てくる最後の街の名前のような…。
そんなことを考えていると、目の前に“黒い渦”が現れる。
《告:「転移」スキルの使用を確認致しました。「創造神の加護」により「転移」スキルの獲得が可能です。スキルを獲得しますか? はい/いいえ 》
無機質な言葉が突然頭の中に響く。
反射的に「はい」を選択する。
《告:「転移」の獲得に成功しました。》
「クキキ…草原地帯に着いたでんす。」
目の前に突然、カボチャのお化けが現れた。
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