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彼氏出来たの
コピペして軽く直すだけの簡単な作業。
「実はね」
「ん、どしたの?」
これから入学式が始まる体育館に向かいながら、私は隣を歩く幼馴染で親友の小向妃菜に話しかける。
「彼氏出来たの」
「へー、彼氏。あの小春に彼氏ねぇ。へぇぇ。……ん? 彼氏? …………えぇぇええっ!?」
「ちょっ、声大きい」
若干遅れ気味に反応を示す妃菜。
「あ、あぁ、ごめん、ビックリして……いやしかし、あの小春に彼氏かぁ……どんな人?」
「さぁ?」
「さぁ? って……付き合ってるんだよね?」
「うん、まぁ。でも、付き合ったの昨日だし、というか会ったのも昨日だし、連絡先とかも知らないし……あ、そういえば聞き損ねちゃった。どうしよう」
告白してから家に帰るまでの記憶はないけど、スマホに新しい連絡先が入ってないのは確認済みだし、その時着ていた服のポケットとかにもそれらしいメモは入っていなかったし。どうしよう、せっかく出来た彼氏に会えないなんて……。
「「あ」」
と、そんなことを考えていたら。
いました、私の彼氏。




