第5話(前書き読んでください!)
こんばんは碧風 アオバです。
今回の小説には、人によっては不快になるような言葉が含まれています!(障害など)
そういうのがだめな人は引き返すことをおすすめします。
「私じゃ…だめ…かな?」
…そこには、いつもの子供っぽいひなはなく、恋をした少女の典型像があった。
顔は紅く火照っており、今にも沸騰しそうだ。
「それは…告白と、捕らえていいんだな…?」
俺の意地悪な質問に、ひなは口を動かすことなくゆっくりと頷いた。
しかしまあ…、まさか妹に告白される日が来るとはな…
そんなことを思いつつ…ひなに返事を告げる…
「無理だ。」
簡潔に、無慈悲に、そう告げる。
「正直俺もひなのことが好きだし、付き合えたらなとも思う…」
「じゃあ…!」
「でもな!
でも…無理なんだよ…」
回り続ける観覧車の中、外の綺麗な景色とは似合わない嫌な雰囲気。
ひなには、悪いが…
それでも、兄として…伝えなくちゃいけないことがある…
「兄妹で付き合うには色々なリスクがあるんだ…
まず、俺達は結婚出来ない…国の方針としてそういう風に決まっている…
そして次に、子供が作れない…
兄妹で子供生むと高確率で障害を持った子が生まれる…」
そう言いきる頃にはひなの顔色は昼間には想像出来ないぐらいに、青くなっていた…
無理もないよな…こんな現実を突きつけられたら…
たしかに、ちょっと前までなら軽い気持ちで付き合っていたかもしれない。
だが、高校生になり、色々学んで考えた結果…
こういう答えになった…
きついことを言ったことは分かってる…
だけど…
「それでも…まだ…付き合いたいか…?」
「…で…いい…」
ひながなにかを口ずさむ…
「ん?」
「それでも…!いい!!!」
いつもの穏やかな性格とは打って変わって、大きな声をあげるひな…
「私は兄さんが大好きなんだよ!!
結婚したり、子供が出来るのが幸せじゃないでしょ!?
結婚なんて出来なくてもいい!!
子供だって出来なくてもいい!!
だから…だから、今だけは!
ずっと…ずっととなりにいてよ!!!」
大声をあげて泣き出すひな…
そっか…そうだよな…
なんも分かってないと、思ってたのが…
本当になにも分かってなかったのは…
…俺の方だ…
「ごめん…ずっと隠してた…俺もひなが…雛子が好きだ…」
俺も素直に…
「俺と…付き合ってください…」
そう…格好つけていうが、俺の顔もぐっしょり濡れていた…
「嬉しいです…こちらこそよろしくお願いします!」
長い間、廻る、廻る観覧車は、こうして一周したのであった。
「ねえ…兄さん…」
「ん?」
「私ね…実は兄さんのストーカー擬きだったんだよ…!」
「ああ…知ってる…」
「えっ……」
「お前の机の鍵がついてる所の引き出し…」
「…み…た…な…」
「見たなじゃねえよ」ペシッ!
たくっ…ああ…周りからみたら俺たちバカップルに見えてるんだろうな…
これからも、こんな楽しい毎日が続きますように…
いかでしたでしょうか?
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