第4話
どうも碧風 アオバです~
今回は遊園地デート編です!
それではどーぞ…
日曜日の早朝…
私は、今夜兄さんに告白する…
…今まで溜め込んできたこの気持ち…
心の叫びを兄さんに…
そんな私の思いも知らず、やって来た遊園地に心踊らせている兄さん。
その表情は、いつも変わらない、大好きな人の笑顔。
この笑顔が私から離れてしまったら…
…やめよ…こんなこと考えてても、楽しめないだけだし…
そして、今の時間を楽しむべくそっと笑顔で駆け寄った。
「チケット当日で買えて良かったな~」
「そうだね、ねえねえ!
なに乗ろっか?」
うーん、と悩む動作をしたあとにフリーズする兄さん。
そのあと、答えが決まったのか動き始めて、
「じゃあ…ジェットコースターで!」
そう言って、ここら辺で有名な凄いジェットコースターに乗ることになった。
…しんどい…いやね?
兄さんに誘われてジェットコースター乗ったのはいいけど…私は絶叫系だめなんですよ…
けど、兄さんは絶叫系好きだし…
「ああ…動き出した…」
「怖いか?」
「ちょっとだけね…」
なんて、意地を張ってみる…
が、ジェットコースターが上に上がれば上がる分だけ、それに比例するように私の恐怖度は上昇する。
そして、一瞬だけだったが、最上部から見た景色は実に綺麗だった………
「いや~、楽しかった!」
「うん…そだね…」
相槌を打ちつつも私の顔はチーンって効果音が合いそうなくらい放心していた。
その後、絶叫系に乗ったりお昼ご飯を食べたり、私の要望で軽めの物に乗ったり…
楽しい時間はあっという間で、気が付けば当たりも暗くなり、最後のひとつの乗り物になっていた。
最後のアトラクションは…
私の気持ちを伝えるための…観覧車…
ベタだけど、二人きりで話すにはもってこいの場所だ。
「ねえねえ、兄さん。
私最後に観覧車乗りたい!」
「いいよ、じゃあ行くか」
「うん!」
そして、観覧車まで歩き始めた。
同じ園内だし、そこまで遠くないはずなのに観覧車に着くまでの時間はものすごく長く感じた。
そして、とうとう到着。
そこまで人は並んでいなかったので、待ち時間はそんなに長くなさそうだ。
「今日1日楽しかったね…」
「そうだな~」
「ねえ…私がこのあと変なこと言っても…
また、一緒に遊園地来てくれる…?」
なんともまあ、保険をかけるような一言だった。
フラれた時を考えて…私って嫌なやつだな…
だが、そんなときも兄さんは優しかった。
「ああ、もちろん!」
「ありがと…」
泣きそうになった…
…ごめんね…兄さん…
こんな我が儘な妹で…
そして、私達の順番が回ってきた。
「すごい…綺麗…」
「ああ…想像以上だ…」
高い観覧車からは、夜の町を一望出来た。
そして、その夜景は私に一歩踏み出す勇気をくれた。
この、タイミングを逃したら…
多分もう言えない気がするから…
そうして、私は口を開く…
「ねえ…兄さん…」
「ん?」
「なんで私が悩んでたか…言ってないよね…?」
「うん、そだな
やっぱりなんかあったのか…?」
「なんかあったと言うより…
というか、兄さんに伝えたい…
いや、伝えなきゃいけないことがあります。」
私の改まった態度を見て察したのか兄さんの顔は真剣な顔になっていた。
そして…私は溜まっていた思いをぶちまける。
今まで何年間も密かに重ね続けた、この思いを。
「私ね…兄さんのことが…"一人の男の子"として好き…私は兄さんをお慕いしています…」
いきなりのことで頭の処理が追い付かないのだろうか、兄さんは驚いた顔でそこからピクリとも動かなくなってしまった。
けれど、今まで溜め込んできた思いは留まることを知らなかった…
「小さい頃からずっと…兄さんのことが好きで好きで…大好きで…もし、兄さんと男女の仲になれたらどんなに嬉しいか…そんなことばかり考えてた…」
止まらない…溢れだして…ひたすら流れ続けて…
「どうか!私と…付き合ってください!!!」
結局、ドストレートになってしまった!
ああ…もっとお洒落な言葉で告白したかったのに…
いかがでしたでしょうか?
とうとう自分の気持ちを伝えた雛子、
果たして冬月の返事は?
次回も見てくれたら嬉しいです!✨
それでは、次の投稿で…