また会う日まで
僕が彼女を知ったのはいつからだろう。気付けばいつもそばにいる。何でそうしているの?と聞いても彼女は何も答えてくれない。何時しか僕は彼女に話しかけるのが日課になっていた。彼女は何も答えてはくれないけれど。
夏休みに僕たちは海に出かけてみた。彼女が珍しくはしゃいでいる。なんだか僕もうれしくなって二人で少し散歩をした。今日は暑いね、いい天気だねみたいなたわいのない話をしていたと思う。相変わらず彼女は何も答えてはくれないけれど僕はそれでいいと思った。
それから少しして僕たちは夏祭りにでかけた。いろんな出店を回って二人で花火を見た。このまま時間が止まってしまえばいいのになんて笑ってしまうことを考えたけれど現実はそうはいかない。花火が終わり少しして彼女が立ち上る。
「行ってしまうのかい?」
相変わらず彼女からの反応はない。僕は彼女の傍にいれればそれでよかった、でもそれも終わりのようだ。
「もう時間ですよ」
白い羽の生えたこれでもかというほどスタンダードな天使がそういった。
「わかっているさ僕はもう満足だ。」
「そう・・・じゃあ行きましょうか。」
はぁこれでお別れか・・・僕は一足先にあちらに行ってるよ。
じゃあまた会う日まで