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チーターvsゲームマスターの事情


俺とユーリスはパーティーを組んだあと、一旦街に戻ることにした。

もちろん徒歩で。

「なぁユーリス。何でレベルが既に20越してるんだい??」

「しかたないじゃん!通常のレベリングで勝手に上がっちゃうんだから!」

「効率よすぎだろ?!他の奴らの平均なんて10超えてないぞ?」

ちなみに俺はまだ6レベルだ。

まぁ、通常6〜10人程度で倒すエリアボスを実質1人で倒しているのだから、経験値もゴールドも大量にゲットしているはずなのだが......。

「あー。だるいわー。」

「僕を連れてワープすればいいじゃん。」

あぁ、その手があったか。

「じゃ、そうさせていただきますか。」

そう言ながら俺はユーリスを抱えあげる。

「ちょっ?!えぇ?!」

「いちいち暴れないでくれ。俺だって恥ずかしいんだからよ。」

俺はこの世界にきて2度目のお姫様抱っこをすることになった。


街に着いた俺たちに最初に話しかけてきたのは騎士みたいな格好のクルージス※1という男(と、その取り巻き)ではなく、白いタキシードにシルクハットのお兄さんだった。

「君がロミテカ君だね?」

「そうだけど?」

なんでこいつ俺の名前知ってるんだ?

しかもさっきからユーリスの様子がすこしおかしい。何か俺の後ろに隠れている感じだ。

「あれ?そこにいるのはユーリスじゃないか!」

ばれたけどな。

「なんだ。ユーリスの知り合いか。」

「紹介が遅れたね。俺のユーザー名は『GM』まぁ、名前から分かるかも知れないが、この世界の創生者だ。なおかつ、そこにいるユーリスの実兄でもある。」

「ゲームマスター.......」

なるほど。ゲームマスターなら俺達のユーザー名が分かってもとうぜn.......

「って、ユーリスの兄だって?!」

「そこに驚くんだね君は。」

「いや、兄の作ったゲームに弟がログインしているという事にビックリした」

「ユーリスは俺の妹なのだがな.....?」

「そんな人兄さんじゃない。」

ユーリスさんはご立腹のようだ。

「俺も嫌われたもんだな。」

「大丈夫だ。妹に嫌われる兄なんてたくさんいるから。」

とりあえずフォローっぽいなにかをしておいてやる。

「GMさんが僕たち一般プレイヤーに何の用。」

「どうせなら『お兄ちゃん』って呼んでくれても.....」

「絶対に嫌。」

ユーリスさん顔が笑ってないよ。こわっ!

「まぁ、簡潔に言わせてもらうとこの世界にチーターが紛れ込んでいるらしくてね。やっぱりゲームマスターとしては見逃せない。だけど折角ログインしてくれたんだし強制ログアウトさせちゃうのも勿体無い。」

俺個人としては強制ログアウトでも構わないんだが.......。

「だけどペナルティは必要。しかもどうせなら連帯責任で負わせたい。」

それってがんばってる一般プレイヤーが理不尽すぎるだろ。

「じゃあやっぱり一番いいのはこの世界でゲームオーバーになった場合、リアルでもゲームオーバーにしちゃう、なんてことも考えた。だけど俺は自分の作ったゲームで人を殺したくはない........」

なんかこいつうぜぇ。

「とまぁそこで考え付いたのが、この世界でダメージを受けたら実際の痛みを伴う。って感じにしようかななんて思ってるんだけどどうかな?」

「あー。すみません。あまりにもゲームマスターさんのお話長すぎて寝ちゃいましたよ。もう一回言ってもらってもいいですかねー?」

小学校の校長先生の話より長かったわ。

「なるほど。じゃあOKってことだね?」

「いや、俺まだなにも......」

「あー。すまない。もう運営メッセージ送っちゃったよ。」

こいつ、人の話聞かねえ奴だな......。まぁ俺もだけど。

数秒後運営メッセージきたのは言うまでもない。

内容はこうだ。

『 やぁ、ゲームプレイヤーの諸君。

実は少し困ったことになってしまってね。我々運営ではどうにもならないほど強力なチーターが紛れていたらしいんだ。

まぁ、そういうわけだから連帯責任としてゲーム難易度を少し上げさせてもらうことにした。

〜アップデート内容〜

・ゲーム内でダメージを受けた場合、それに伴った痛みを受けてしまうように修正されました。


恨むならチーター君を恨んでくれ。


それでは、良いゲームライフを!』

「お前......本当に.......」

メッセージから目を離したが、そのときにはもうゲームマスターを名乗る男はどこかへ行ってしまっていた。

「やばいな.....」

正直何人かのプレイヤーには俺がチーターだってことがばれている。

下手をしたら横にいるユーリスにまでチーターの汚名を被されかねない。

さすがにそれは理不尽だろうが......。

「まぁ別にいいか。」

うんうん。俺は別にユーリスがチーター扱いされてもデメリットないし。

俺はそんなカッコ良くてクールなラノベの主人公でもないからな。

っていいながら勝手にパーティー解除のボタンを探してる俺は結構主人公に向いてたりするのかな?

『yu-risu とのパーティーを解除しますか?』

俺は迷わず『Yes』を押す。

ついでにフレンド欄のフレンド解除のボタンも『Yes』にする。

「え?何やってるの?」

ここでユーリスが気づくがもう遅い。

「あばよ!いい情報提供助かったぜ。」

「ちょっとま.....」

俺は白い光に包まれ、文字列となってその場から姿をくらます。

最後の捨て台詞は悪役の幹部っぽくて結構カッコ良かったと自画自賛できる。


目を開けるともう見慣れた薄暗い森に立っていた。














あまり、頭の中に小説の内容がギスタレイションしてこないので更新遅れるかもしれません。

冷ややかな目でお待ちください


※1 ← 5話参照

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