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ギルティヴァンプ  作者: 福部シゼ
屋敷逃亡編
6/8

06話 「始祖」

 翌朝。


 重たい瞼を開け気怠い中、身体を起こす。

 もう少し惰眠を貪りたい欲望に駆られるが、生憎とそんな暇はない。


 即位式まであと3日。

 それまでにどこまで動けるかがこの先の自分の人生を左右する。

 ……もちろん、舞香の人生もだ。


 俺は軽く伸びをし、両頬を叩いて気合を入れる。


「よし!」と腹から声を出して、肺の中の空気を吐き出す。



 その時丁度、部屋の扉が叩かれる音が響いた。

 扉が開かれ、ヘルメットをつけた銀髪ツインテールのメイドが部屋に入ってくる。


「おはようございます、とばり様。朝食の準備が整いました」


「うん、ありがとう。ククリカさん」


 ククリカさんに挨拶をする。すると、彼女は固まったように俺の顔を見詰めた。


「…………」


「どうかした?」


「……いえ、なんでもございません」


 ククリカさんは顔を逸らすように視線を下に向けた。

 朝食を食べるため、ククリカさんの案内に従って、部屋を出る。


 そして、俺は昨日と同じように朝の支度を行った。
















「……少し、街へ出てくるよ」


 朝食を食べ朝の支度を終えた後、俺はダンヘルガにそう言った。

 すると、ダンヘルガは嬉しそうに声を上げた。


「おぉ、このダンヘルガ。感激のあまり、涙が出そうですぞ」


「そういうのいいから」

 軽くあしらい、俺はダンヘルガから離れる。









 街へ降り、情報を集めること2時間弱。


 今の領主代理のダンヘルガに対する不満は多少なりともあるようだ。


 そして、ダンヘルガの人物像として気になる情報があった。


 基本、吸血鬼はその名の如く血を吸う生き物だ。血を吸う事で普段生きるための栄養を補い、空腹を満たす。つまり、血さえ吸えれば食事は要らない。

 どの生物の血でも、栄養は補えるのだが、人間以外の血は不味くて吸えた物じゃないらしい。


 つまり、吸血鬼の主な食事は人間の血となる。



 だが、この3日間の屋敷での暮らしと、街で集めた情報によるとダンヘルガは無駄な食事を好むらしい。

 しかも、上品な食べ方を好む。まるで、人間の貴族を装うようなその在り方に疑問を持つ声も多くあった。


 牛の肉のステーキ、サラダ、シチュー、パンなど。


 飲み物は人間の血液で固定だが、朝と夜の2回は無駄な食事を摂っている。



 領民はやせ細り、飢餓に苦しむ生活をしている。食というものに不満を持っている中で、領主代理のダンヘルガは無駄な食事を敢えて取っている。

 人としての食事に興味や関心があるのか?

 あるいは……。



 ともかく、民を刺激しかねない行動を取り続けている。これはかなり使える情報かもしれない。




 そんなことを考えながら、建物の影で休んでいるところに、声を掛けられる。


「そこの旦那。ちょっといいですかい」


 少し離れたところから、こちらを手招くような素振りをする、幸薄そうな細い男の吸血鬼がいた。

 最初、どうしようかと迷ったが、昨日この街の路地で襲われて事を思い出し、無視をすることに決めた。

 見た目的にも少し小汚く怪しい。


 俺は顔を逸らしつつ、その場から移動することに決めた。


「6日前に連れてこられた、新しい領主様ですよね?」


 足が止まった。

 は?

 今、あの男はなんて言った?


 俺はつい、男と目を合わせてしまう。


「やはりそうでしたか。ギヒヒヒヒ」と変な笑い声をこぼしながら、男は続けた。

「あの日は布で隠されていたので、顔ははっきりと見えませんでしたがね」


 身体の向きを変え、男と向き合う。


「……俺を、知っているのか?」


「ええ、知っていますとも。あぁ、紹介が遅れましたね。

 あっしの名はノアジーノ。しがない運び屋でっせ」


「……運び屋?」


「ええ、トラックと呼ばれる車で街から街へ。時には領地を越えて物を運びます。まぁ、報酬次第では物以外も運びますがね。ギヒヒヒヒ」


 男にしては少し高い声。広い額に紅色の角。低い背丈。服装はチェックガラのシャツに、ベージュの作業着のズボン。泥跡のついたブーツに、指のない革手袋を嵌めた変な男。

 見た目的には充分怪しいのだが、さっきこの男が口にした言葉が気になる。


 背に腹は代えられない。と、俺は一歩男に近付く。


「……俺は、とばりだ」と名前だけ口にする。なんとなくだが、フルネームを口にするのはやめておく。

「あんたの言う通り、俺は新しい領主らしい。でも、ここに来たときの記憶があやふやなんだ。何か知っていれば、教えて欲しい」


「ギヒヒヒヒ。そうでしたか。いや、ちょっと前から旦那を観察してましてね。どうやら、ダンヘルガ様のことを聞き回っている様子でしたので、ちょっと変だなと感じてたところです。

 あぁ、話が逸れましたね。で、回答としては断らせていただきます」


「な、なんで……」

 と口にする俺を遮るように、男は指を口に当てた。


「旦那、無償で手に入るものの信用価値ってのは限りなくゼロに近いんでっせ」


「……金を払えと?」


「ギヒヒヒヒ。そうとは仰っませんが、まぁそれなりの代価を頂かないと。情報とは時に何よりも重い価値となるものです。と、建前としてはこんなところですかね。

 本音としては、生きるのにギリギリで少しは余裕のある暮らしをしたいってとこです。

 それで、どうなんです?」


 俺はゴクリと息を呑み、懐から革袋を取り出す。


「これで足りるか?」


 屋敷を出る時、一応トットンから貰ったへそくりだ。


「おっといけませぬぞ旦那。駆け引きがとんでもなく下手でっせ。こういう時は駆け引きしながらちょっとずつ、相手の全てを引き出すのが定石でっせ」


「うーん、そういうのわかんないから。俺あんま頭良くないし」


「これはこれは、自己肯定感とやらが低いのですな。これから領主となる人がそんなんじゃいけませんよ」


「いやいや、俺、自己肯定感は高い方よ。馬鹿だけど天才だから。感覚派って言うのかな。何でも感覚ひとつでこなしてきた。そして、これからもそれで生きていける自信がある」


「おっと、これは本物ですね。

 どこからそんな自信が湧いてくるのやら」



「まあ、ここで目覚めてから訳わかんない事だらけで困ってんだけどね。頭使いたくなくても、考えさせられることばっかりでさ。

 こんな事なら異世界召喚なんてされたくなかったよ。憧れはあったけど、実際になると大変なことばっかでさ。赤の他人を領主にしたいからって、はた迷惑な話だぜ」


 俺の言葉に、運び屋の男は目を見開いて俺の顔を見詰めていた。


「……ギヒヒヒヒ。まさか、ここまでとは」


「ん、どうした?」


「いやいや。これは筋金入りだ、と思いましてね。

 まさか、旦那は自分の正体にすら気付いてないということですか」


 この男は何を言っているのだろうか。

 先程の俺の言葉はそれほどまでにおかしかったのだろうか。


「ん? 俺の正体ってなんだよ」


「ギヒヒヒヒ。いえ、それはあっしから説明は出来ません。ですが、これだけは言っておきます。旦那がこの地の新しい領主として選ばれたのは偶然なんかじゃありません。旦那は選ばれるべくして選ばれたのでっせ」


「……はぁ?」


 マジで何を言っているのだ、この男は。

 俺は傀儡として選ばれたに過ぎない。操りやすいから召喚された異世界人。……のはずだ。

 見た目通り、この男の事をますます信用できなくなる。まさか、ダンヘルガ側の吸血鬼なんじゃ……。


「あっしを信用出来ないって目ですね。」


「それは……まあ、うん」


「ギヒヒ、正直に答えるんですかい。まぁ、正直ってのは美徳ですが、時には気を付けないと痛い目を見ますぜ」


「それはそうかもな。わかる気がする」


「ギヒヒヒヒ。あっしはこの領地の者じゃありませんと言っても、それを旦那に言ったところで信じませんかね。では、今日のとこは特別に割引価格であっしの知ってる情報を提供しましょう」


 そう言って、運び屋は俺の持っている革袋の中から金色の通貨を10枚ほど取り出し、懐に入れた。


「お、おう。ありがとう」


「ギヒヒヒヒ。あっしは6日前の夜、ダンヘルガ様に頼まれ、この領地の手前まで人間を2人ほど運びました。

 それが旦那と髪の短い女です」


 俺と舞香の事だと、すぐに分かった。


 運び屋は続ける。

「ですが、あっしの他にも運び屋がいました。彼らはあっしとは別の領地に人間を運ぶように指図を受けている様子でしたね」


 ドクンっと心臓が高鳴る。


「ま、まさか……」

 俺の言葉はそこで途切れる。運び屋が言葉を続けるため、口を開いたから。


「あっしが運んだ旦那と髪の短い女を含め、合計で6人の人間が、6日前の夜にどこかへと散り散りに運ばれた」



「6人……まさか、俺と舞香以外にもこの世界に召喚された人間がいたなんて」


 心臓がずっと煩いくらいに鳴っている。

 動悸がおさまらず、変な汗まで出てきた。


 6人。思い当たる節がある。


 俺がこの世界に来る前。地球での最後の記憶は修学旅行だ。

 修学旅行の班は1班3人で別けられていた。

 つまり。


「俺と舞香の班のみんなが、この世界に呼ばれたんだ」


「……ギヒヒヒヒ。あっしの知っている事はこれくらいでっせ」


「ありがとう、ございます」


 俺は運び屋に向き合い、礼を言う。


「おぉ、そんなに驚かないのですね」


「いや十分驚いてる。逆に驚きすぎて変になってるのかも。でも、俺のやらなきゃいけないことがより明確になった。それだけは確かだ」


「ギヒヒヒヒ。それじゃ、あとは頑張ってください。あぁ、あの屋敷で一悶着起こそうっていうのなら、プロロイト、という吸血鬼には注意してください。」


「ぷ、ぷろろいと? 聞いたことないな……まぁ、いいか。

 本当にありがとうございます。ノアジーノさん? ……なんかしっくりこないな」


「別に、ノアジーノと呼び捨てでも構わないでっせ」


「ノアジーノ。……うーん。あ、ノアさんってのはどうです。運び屋だし、ピッタシな名前だと思うんだけど」


 俺がそう言うと、運び屋の男は固まったように口を半開きにして俺の顔を見詰めてきた。


 そして、ギヒヒヒヒと大きな声で笑いだした。


 それがおかしくて、俺はその姿をつい見詰めてしまう。それに気付いた運び屋は滲んだ涙を指で拭いながら口を開く。


「……いえ、随分懐かしい呼び名でしたので、つい大笑いしてしまいやした。まぁ、ここで出会ったのも何かの縁ですかね。あっしからもうひとつ特別な情報を差し上げましょう」


 その言葉に、俺はゴクリと息を呑む。


「もうひとつ?」


「えぇ。旦那はあの屋敷の吸血鬼が全員ダンヘルガ様の手の者だと思ってるんでしょう?」


「……まぁ、それは、うん」


「それは旦那の勘違いでっせ。ダンヘルガ様がコントロール出来ているのは一部の吸血鬼。それも、衛兵関係の吸血鬼のみです」


「……まさか」


「そうです。メイドはダンヘルガ様とは全く別の思惑。と言うよりかは、旦那への忠誠心だけを持ってるように思います」


 にわかには信じがたい。だけど、少し思い当たる節もあることにはある。


「……確証は、あるのか?」


「長年、この地を見てきた者としての確信、としか言いようがないですね。信じられないかもしれませんが、真正面からぶつかってみるのも、たまには有効だと思いまっせ」


 片目を瞑り、ウィンクしてみせるノアさん。


「……そうだな。ククリカさん可愛いし、彼女に騙されるならそれはそれでいいかもな」

 無表情で何考えてるかわかんないけど。


「おやおや、浮ついてますね」


「いや、俺はこう見えて結構一途な男なんだぜ」

 と笑い合う。

 そう。俺はずっと、それこそ10年前から1人の女の子が大好きだった。

 まぁ、それをちゃんと声にしたことは無いけども。



「まぁ、頑張ってくだせぇ」


「うん。ありがとう」


 まるで気の知れた友人ができたように思う。

 そう思わせるほどにノアさんは人当たりがよく、話す中でグッと距離が縮まった。

 最初は変に疑ったりしたが、蓋を開けてみれば、いい吸血鬼だったということだ。



 せっかく、お金で買った情報だ。

 彼を信じ、ククリカさんと話してみよう。そう決め、俺は屋敷へと戻った。













 ダンベルがに対する不満を聞いて回る予定が、予想以上の情報が手に入った。



 屋敷に戻ると、ガガガガガと激しい音が鳴り響いていた。その音の正体は何となく察することが出来た。

 音のする方へと向かう。


 すると、予想通りククリカさんが庭園の道を舗装していた。


 黄色のヘルメットにメイド服はかなり斬新なスタイルだと思うが、それこそが彼女のアイデンティティとも言えるのだろう。


 彼女の姿はもう見慣れたものとなっていたことに、心の中で笑みをこぼしながら、彼女に近付く。



「あの、ククリカさん」と呼びかけるが、ガガガガという音に掻き消される。


「あ、あの」ガガガガガガガガ。


「あの! ククリカさん!」


 3度目でようやく気付いたのか、ククリカさんはランマーの動きを止めてこちらを振り返った。


「とばり様。お帰りなさいませ。気付かずに申し訳ございません」


 相変わらずの無表情。本当に何を考えているのか読めない。


「それ、ランマーって言うんだよね」


「はい。ランマーです」


「初めて会った時も持ってたけど、ランマー好きなの?」


「はい。手によく馴染むので」

 という予想とは少し外れた返答。


「じゃあ、道を舗装するのが好きとか?」


「…………」


 俺の言葉に、ククリカさんは黙ったまま宙を見詰めている。

 少し待ってみるが返答は返ってこない。どこかを見つめ、ぼーとしているようだ。


「あの、聞きたいことがあるんだけど」と口にすると、「はい、なんでしょう」とククリカさんは答える。



 そこで、俺は言葉を迷った。

 なんて聞くのが正解なのだろう。


 ダンヘルガについてどう思う?

 ククリカさんはダンヘルガの部下ですか?


 違う。違う気がする。


 それよりも、もっと何か……。



 考えを巡らせた末、俺は先程のノアさんとの会話の中で答えの得られなかった問を思い出した。


 俺は恐る恐る口を開く。


「ククリカさんって、俺の正体を知ってる?」


 そう問うと彼女は迷うことなく口を開いた。


「主様です」


 やっぱり、予想外の返答。

「いや、そうじゃなくて」と俺は答えながらため息を吐いた。


 知っていても答えるわけないか……。

 質問を変えよう。


「じゃ、ダンヘルガの思惑って何?」


「始祖である、とばり様に試練を与えその力を覚醒させることです」


「…………ん?」




 今、ククリカさんはなんと言った?

 何か、重要な事を……答えた気がする。


「なんでしょうか」


 俺がククリカさんの顔を見詰めていると、彼女はそう口を開いた。


「…………えっと、もう1回答えてもらっていい?」


「始祖である、とばり様に試練を与えその力を覚醒させることです」


「し、そ?」


「始祖です。私たち吸血鬼の始まりの血。この世界で一番最初期に人間から吸血鬼に進化した存在。そのうちの一人。それがとばり様です」



 淡々と無表情で答えるククリカさん。

 その口調と言葉の内容に温度差があり、気がおかしくなりそうだった。


「えっと、何かの冗談かな?」


「私、冗談は苦手です」


「うん、わかる気がする」


 じゃなくて。俺が始祖?

 吸血鬼の?

 しかも、人間から進化した存在?


「どうかしましたか?」


「いや、情報量が多くて。ちょっと立ちくらみが」


「大丈夫ですか?」


「うん。大丈夫なんだけど、ちょっと情報を整理したい」


 俺が吸血鬼の始祖?

 ありえないだろ。

 俺は普通の人間だ。

 でも、ノアさんの「選ばれるべくして選ばれた」という言葉とも繋がる。


 というか、さっき正体を聞いた時にこれを答えて欲しかった!


 俺はじっとククリカさんを見詰める。それを受け、ククリカさんはきょとんとしした様子で少しだけ首を傾げる。


 その様子が少し可愛らしい。


「他に何かございますでしょうか」


「うーん、とそうだな。……始祖である俺の力を覚醒させてダンヘルガは何を狙ってるんだ?」


「それは、推測になってしまうのですが」と心配そうに俺を見てくるククリカさん。


「大丈夫だ。言ってくれ」


「はい。恐らくですが、現王権の打破を狙っていかと」


 そこでまた衝撃を受ける。

 ダンヘルガは自分の犯した罪を俺に擦り付けるものだと思っていたから。

 だが、そうではなく俺が始祖であることを利用して自分に都合のいい世界を創ろうとしている。結果、俺はあいつの傀儡になるという訳だ。



「自分の野心のために、俺を利用しようってか。

 なるほどな……ん、待て。ってことは舞香や他のみんながこの世界に呼ばれたのは俺のせいってことか。

 というかそもそも、ここって異世界じゃないってこと?」


「はい。ここは、とばり様が生きていた時代から見たら遥かな未来。異世界ではございません」



 マジかよ。異世界だと思ってたらSFだったってことか。なんという裏切り……。


 もうちょっとの事では驚かなくなってる自分に気付く。この際、俺が吸血鬼の始祖であることは受け入れるしかないのだろうか。

 ……認めたくないが。



 異世界どうのこうのより、俺のせいでみんなが巻き込まれたことの方が重大だ。その結果、舞香は閉じ込められている。


 そして、ダンヘルガは舞香を利用して俺を手のひらの上で転がそうとしてる。


 それだけは揺るがない事実だ。

 ならば、俺が取らなきゃいけない行動はひとつに絞られた。



 逃げよう。先ず、舞香を連れてここを出てみんなの手がかりを探す。そして、みんなで一緒に元の時代に帰る。


 俺がきっかけで連れてこられたのだとしたら、俺にはそれを行う責任があるはずだ。


 静かにそう決意して、ククリカさんを見つめる。



 俺ひとりの力では無理だ。だからこそ、俺は真っ直ぐに伝える。


「俺を、手伝ってくれますか」


「私の全ては、とばり様の御心のままに」

 そう言って、メイド服の裾を持ち上げ頭を下げるククリカさん。その直前の表情が少し和らいで見えたのは、きっと気のせいじゃないと思った。


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