13話 アイドルバスツアー ①
僕は、講義を終え自分の部屋に戻った。もはやくたくたで、すぐさまベットに横になろうとしていた・・・その時、ドアをたたく音が聞こえた。
「すみません、アンドリュー氏はいらっしゃいますか。」
男の声が聞こえてきた。僕は、すぐさまドアを開いた。
「はい、どちら様でしょうか?」
「ウィリアムです。ドアを開けてくれますか。」
ドアを開けると、講義でよく話す顔見知りの男がいた。その男は少しぽっちゃりしている。
「やあ、アンドリュー氏。君にいい話を持ってきたんだ。」
「いい話とはどんな話?」
「僕が、アイドルのミラ・スウィーツのファンであることは知っているよね。実は、ミラ・スウィーツのアイドルバスツアーの予約抽選があって応募したのだけど、なんと受かったのだ。しかも、2名分。そこで、もう一人参加できると思って君を誘ったわけだ。」
「なるほど。アイドルのバスツアーか確かにいいね。でも、何故僕を誘おうとおもったんだい?」
「それは、アイドルのことをよく話せる人物が君しかいなかったからなのだよ。でっどうだい、アイドルツアーに参加してくれるかい?」
「そういうことなら参加させてもらうよ。僕も最近色々あってくたくただからね。」
「そういえば、講義中にその話聞いたな。ご苦労様。」
「うん、そういってくれるだけでうれしいよ。」
「じゃあ、アイドルのバスツアーだけど、場所は学園のバス乗り場、時間は3日後の朝8時頃だから準備しといてね。あと、飲食物はいけないみたい」
「了解。準備しとくよ」
こうして僕は、アイドルのバスツアーに参加することになった。お嬢の関連で疲れていた僕は、アイドルバスツアーで疲れをいやそうとしていた。
3日後になり、朝7時50分ごろに学園のバス乗り場に到着した。
僕は、お金の入った財布や本などが入ったバッグを担いでいた。
「やあ、アンドリュー氏。ちゃんと、予定の時刻と場所についていたようだね。」
「うん、ちゃんと来たよ。あと、飲食物は持ってきていない。」
「やっぱりアンドリュー氏は律義者だね。僕は、水のペットボトルだけ持ってきたよ。」
「えっ・・・飲食物を持ってきちゃダメなんでしょう。」
「うん、でも飲み物に金払うのもったいないな~と思って持ってきちゃった。」
(持ってきちゃった・・・ていいのかよ)
心の中で、ウィリアムのことについてつぶやいていると、目的のバスが来た。
バスがついた。バスの表面には、ミラ・スウィーツのバスツアーにようこそと大きく書かれてあった。僕たちはそのバスの中に入っていった。
中に入ると、大勢のファンがいた。といってもファンは全員男しかいなかった。
「ようこそおいでくださいました。ではチケットをいただきますね。」
ウィリアムは所持していたチケット2枚をスタッフに渡した。
「ありがとうございます。では、空いている席にお座りください。」
僕たちは、二人分の空いている席を見つけて座った。バスの後方ぐらいだった。
座り終えると、バスの前方で一人の女性が席を立った。
「それじゃ~みんな集まったことだし、目的地の場所に向かってしゅっぱ~~つ!!」
アイドルのミラ・スウィーツ本人だ。すごい。そう思っていると、周りの男たちが騒いだ。
「「うお~ミラ・スウィーツちゃんとともにいざ行かん。」」
こうして、僕たちを乗せたバスは、目的地の遊園地に向かった。
目的地に向かう間、ミラ・スウィーツは何曲も歌っていた。僕やウィリアム、他のお客さんも歌声を聞いて楽しんでいた。
あるお客さんは、歌声に合わせて手拍子やミラ・スウィーツの名前を叫んでいた。
そんな楽しい時間はあっという間に過ぎ去り、目的地に着いた。
目的地に着いた時間は、9時だった。約1時間ぐらいバスで移動していたことになる。
目的地に着くと、早速遊園地の入り口が見えた。僕たちは中に入ろうと、入り口に並んだ。
アイドルのミラ・スウィーツは先に中に入っていった。僕たちも次いで中に入ろうとしたが、とんでもないことが起きた。
なんと遊園地の入場料をとられるとのことだ。そんな話を聞いてなかった僕達は、唖然としてスタッフに声を挙げた。
「「おい、なんで入場料が必要なんだ。」」
「「そうだ、そうだ」」
「「そんな話聞いてないぞ」」
怒号が飛び交っていた。
「誠にすみません。しかし、バスツアーの説明欄には、バスツアーの参加料を事前にいただきますが、遊園地の入場料・グッズ・飲食物は別の代金になると記載しております。」
ファンの一人がポスターを持っていて、確認した。どうやら記載されていたようだ。しかし、遊園地の入場料・グッズ・飲食物の代金のことについては小さな字で書いてあった。
「確かに書いてある。でも、小さな字で・・・」
僕はその言葉を聞きさらに唖然としたのである。
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