硝子の向こうのあなた
掲載日:2023/08/07
硝子の向こう側には
もう一人のあなた達がいる
こちら側と重なって
濃い影を背負って
それに気付かぬふりして
背を向けてたり
映る自分を楽しんで
笑った振りしたり
もう一人のあなた達の一生は
ほんの僅かな時であることもあれば
数時間にも及ぶこともあるけれど
それでも七年地中で我慢する
あのいつも騒がしい子達に比べると
なんて儚いってそう思う
人と人がすれ違う
互いの人生が交差する瞬間みたいな命
そういうものと思うなら
硝子の向こう側の子の命は
それっきりじゃなく
その先も続いて
ただこちら側と繋がってる時が
ほんの僅かってだけかもしれない
硝子の向こう側のわたしが
じっと見つめるわたしを見つめる
一瞬の命の儚さに
悦とも咽ともとれる表情で見つめてる
彼女にとってのわたしはきっと
通りすぎてく一人の異邦人
この硝子をここで叩き壊したら
そこで終わるのはどちらなのだろう




