セーブ5回目 操作確認と不穏な空気と闘う者達
続きました。ボタン配置は確認するもんです
一部変更しました
ここが目的地か、森未満林以上…てところかな。
「えぇっと、この中に祠があってそこにいる人から合格証明書を貰ってくればいいんだっけ?」
付き添いのナイトに聞いてみる。
「あぁ、それをマスターに渡せば依頼達成だ。」
「よし、やることはわかった。とりあえず………ちょっとその辺で操作確認させてくれ」
「……………あ、あぁ」
………
操作確認のために電子説明書に目を通してみたがめぼしい情報はなく、唯一あったそれらしい文章が「大体の事はできます」とだけだった。
とりあえずそれとなく動いてみると拳や足に青白いもやのようなものを纏うタイミングがあった。どうやら連撃の最後や力を溜めた時に纏うらしい。多分魔力とかそんなやつだろう。
試しに少し強めに拳に力を入れるとさっきより多目に魔力を纏い、腕の方にも少しはみ出してきた。勢いよく拳から腕のほうに何かが上がってくるような感覚に驚き力を抜くともやはすうっと消えほんの少しのだるさが残った。恐らく入れる力の量でMPの消費量が決まるのだろう、軽くやるとMPの消費なし、火力を求めるとMPを消費する……といった感じか。
「なるほど、操作感はこんな感じか………オッケー!後はやりながらなれてくか!」
◇
ある程度舗装された道を大体数分は歩いた。しかしモンスターは全然現れない。
これはあれか。ランダムエンカウントと思ってたけど実際はシンボルエンカウントということか…
補足 ランダムエンカウントとは携帯機シリーズのポ〇〇ン、シンボルエンカウントとはポ〇〇ンレッツ〇〇ーのエンカウント方式です。
「あの、質問したいんだけど…ここってあまりモンスターのいない場所なの?」
「……もう少しモンスターがいるはずなんだけど、なにか変だ…」
こうも静かだとなんか嫌な気がしてくる………これ明らかにフラグ建築しちまったなぁ。
………
フラグ立ったはずなのになんも起こんねぇぇぇぇ……………
ナイトに質問したのが大体30分くらい前だっけ…そこからずっと歩くだけ。所々で開けた場所があって明らかに戦闘する場所だろこれとか思ったけど何もなく、それが5回ほどあって、そのたびにナイトが「おかしい…おかしい…」って唸ってて、どうなってんだこれ?どうなってんだこれ?
………
また開けた場所にでた。しかし、なにか起こるわけでもなく風に揺らされた木々の音しか聞こえない…
「やっぱりなにかおかしい…おい転生者!一旦マスターに報告したほうがいい、戻るぞ!」
「だよなぁ、こんな『ここで強制戦闘ありますよー』って言われてる場所になんもないとか変だよな、よし一旦戻……あれ?ナイトどこ行った?」
後ろから言われたことに返事をしながら振り返ると、同行者の姿は見えなかった。走る音はしていたから多分喋りながら移動していたんだろう。
ってことは俺置いて行かれたってわけね。あれ?ナイトそこまでSP高かった?こんな短時間でいなくなるほど逃げ足早いの?やばいなぁ、地図はあるけどこんなところに一人はだめだよなぁ。
「とにかく元来た道を戻ろう」
言い終わるか終わらないかのタイミングで後ろからギャーギャーという鳴き声が聞こえた。
◇
振り返ると黒い爬虫類が3体、並んで迫ってきていた。ヒタヒタと歩み寄り、チロチロと舌を出しながらギョロっとした目を動かしてこちらを見つめている。………多分リザードマンとかいうのかな、とりあえずステータス確認だ。
名前 不明 種族 不明
LV1
HP50 MP0
AP25 DP10
MAP0 MDP0
SP10
メイン こん棒
サブ なし
名前 不明 種族 不明
LV2
HP60 MP0
AP30 DP15
MAP0 MDP0
SP20
メイン ナイフ
サブ なし
名前 不明 種族 不明
LV3
HP50 MP0
AP15 DP10
MAP0 MDP0
SP10
メイン 弓
サブ ナイフ
………これは、やばいのでは?つまり目の前にいるのはなんかようわからん生き物ってことだよね。しかもどういうわけか殺意むき出しで近づいてくる。
「おいおい!なんでそんなやる気だしてんだよ?!」
「ギャーギャー!」
まともな言葉に聞こえない…翻訳できないかそもそも言語を喋ってないのか。とにかく。
「くそ、ここで強制戦闘かよ!」
構えるしかない。仲間は0、相手は3匹、圧倒的不利な状況。しかしやるしかない!
「ギャー!!」
こん棒を持った一匹が飛び出してきた。早いが見切れないスピードではない。
(ここは回避して相手の動きをしっかり見る!)
こん棒が振り上げられる。おそらく殴られるであろう範囲から逃げるために後ろに下がる。少し大袈裟な離れ方をするが、最初はそれでいい。回避は、戦いに慣れてきてからでもいい。最初は避難で十分。
ブウン!!ゴッ!
そんな音と共に振りかぶったこん棒は空を切り地面に叩きつけられた。後ろから追撃がくる様子はない。
「シャー…」
舌をチロチロだしながら目の前の黒いトカゲはこちらを見てくる。「次は当ててやる」と目が言っている。
それから二撃、三撃とこん棒を振り回しながらトカゲが迫る。それをまた逃げるようにかわす。四撃五撃六撃と続くがどれも射程の外に逃げる。
「ギュアー!!」
そんな鳴き声と共にこん棒を持ったトカゲの後ろからナイフを持ったトカゲが現れた。一二三四撃とナイフが振るわれる。それも同じように範囲の外に逃げる…いや、四撃目をかすったようだ、頬の皮が少し切れた。血は出ていないが肉が露出し少しヒリヒリとする。
「さすがに二匹同時攻撃は辛いか…でもまだだ、相手のモーションに慣れないと…」
こちらから反撃することはできる。しかし、相手の動きを理解しきれてない状態での反撃は悪手だ。
殴りにいった時に相手の攻撃がカチ合えば、不利になるのはこちら。おそらく相手はある程度痛みに耐性はあるだろうがこっちにはあまりない。痛みで攻撃は鈍るだろうし回復するためには隙を晒さなければならなくなる。最悪当たり所が悪ければそのまま死ぬ。
だからまず、相手の動きを確認し狙いやすいタイミングを見計らい、自分のリズムを作り、確実に攻撃できる瞬間を狙う…簡単に言えば"ターンバトル"を展開していく。
そのためには相手の動きを把握する必要がある。まずは相手から離れて動きの全体を見る。攻撃がくるであろうモーションを見切る。そして攻撃の後隙を狙う!
幸いここはある程度広い場所、相手を中心に動き回れば囲まれて袋叩きにされるのは避けられる。
「よし…こんな状況だけど頭はいつもどおり動いてくれてる…頼むぞ、俺のゲーム脳!」
「ギャギャギャギャギャー!!」
叫び声と同時に二匹のトカゲが並んで飛び込んでくる。こん棒を持っているトカゲのほうに移動し、ナイフを持っているトカゲの射程距離から逃げる。当然こん棒持ちの射程距離に入り斜めに振り下ろされるこん棒が迫る。その攻撃を右にかわして距離を取る。
なるべく相手二匹を視界に納めつつ、弓持ちと俺の間に二匹が入るように、射線を通させないように位置取りをする。そうしていると、
「ゴアーゴアー!」
と、弓を持ったトカゲが声をあげた。それを聞いたこん棒持ちは
「ギー!ゴギャー!!」
と叫ぶと同時にこちらに突っ込み攻撃してきた。さっきまでより大振りの攻撃。痺れを切らして突撃してきたということか、これはチャンスかもしれない!
「ギャー!ギャー!」
ブオンブオン!と空を切る音と共にこん棒が振り回される。少し自棄が入った攻撃、数撃していると地面にこん棒を叩きつけて一瞬怯んだ。叩きつけた衝撃で痺れたか。今だ。
一歩踏み込み回避するために開けた距離を積める。敵も反撃がくると気付きこん棒を構え直そうとする。そこに右拳で軽く殴る。
ゴガッ!
こん棒で防がれた。しかしそれでいい。まずは距離を計りつつ牽制。次の攻撃が大事だ。
そのまま半身を前に出すのと同時に左拳で敵のこん棒目掛け下から殴る!
バキ!
こん棒が中に舞う。ガードは崩した。そこ目掛けて渾身の右ストレートを叩き込む!!
「おらぁ!!」
ベキィ!!
「ゴッ…ギャアァ!!」
悲鳴をあげながらトカゲは飛んでいった。数メートルは飛んだトカゲは殴られた顔を抑えてプルプル震えている。倒しきれてはいないが大分ダメージは入ったか。それにしても…
(よくこんな上手いこといくもんだな…これが基本になる弱Aコンかぁ、いや、メインの三連撃となるとヒッフッハか?)
そんなことを考えているとナイフ持ちのトカゲが迫ってきた。
「シャッ!シャッ!!」
二撃、ナイフを振ってくる。どちらもかわすと突きながらこちらに踏み込んできた。その動きに合わせて右に回りながら逸れ、回転の勢いを付けた蹴りを相手の脇腹にお見舞いする。
「どぅおりゃ!!」
ドボッ!
「ゲッ…ゴォエ…」
ナイフを落とし、膝から地面に倒れる。背中を曲げ腹を抑えて苦しんでいる。
そうしてうずくまっているトカゲの頭に止めの一撃を…魔力を纏わせた右拳を叩きつける。
「まずは…一匹!!」
ゴシャ!!
その音と同時に生き物の頭を潰した感触が拳に伝わった。よく見るとトカゲの頭があった地面が少しひび割れている。かなりの威力があったのか…
ヒュッ
何かが空を切る音。その音に反応し咄嗟にその場を蹴り離れる。トスッと音と共に矢がさっきまでいた場所に刺さっている。…そうだ。まだ二匹残っている。殲滅し、経験値を得るまでが戦闘。
「あと二匹、気を抜かずにやらないとな…」
そう言いながら構え直す。その時、自分を少し離れて上から見下ろしているかのような感覚を覚えた。
続くといいな
多分続きます。通常戦闘BGMはいいもんです