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転生先でゲーム脳をフル回転する話  作者: 外付けうち窓
第一章 チュートリアルでフル回転
3/12

セーブ3回目 交渉と都とギルド加入

続きました。初めて出会うポ〇モンや悪魔はなるべく捕まえたり仲魔にするもんです


追記 一部扱いきれなさそうな設定を変更しました

 交渉する時はなるべく顔に出さず、冷静に、慎重に、相手に悟られないように、そして何より…二択で出てくる選択肢による運ゲーに勝利しなるべく不利な状況にしないようにする!まずは冷静に話しかけてみるか…


『さっきも言ったが今俺たちはお前と戦う意思はない、ここは平和的解決をしないか?』


『フン!尻尾ヲマキタガッテル奴ヲ逃ガスワケネーダロ!』


 さすがに簡単にはいかないか…ならさっき手に入れた情報(カード)を切って攻撃するか。


『そういやお前仲間を探してるって言ってたよな?つまり仲間複数人とじゃないと戦えないってことだろ?』


 相手の顔が少し歪んだ、『聞イテイヤガッタノカコイツ…』といった感じの表情か。


『一人で戦うのが愚策だとお前自身わかりきってるんだろ?ならここは穏便に解決できるに越したことはないんじゃないか?』


『グ………ダガソウマデシテ逃ゲタイッテコトハゴブリンスラ倒セナイザコ冒険者ッテコトダ!ナラオレ1人デオメーラ2人ヲブッ殺シテヤルゼ!』


『………………………お前はバカか?お前自分のレベルとステータスわかって言ってるの?』


『ヘ!命乞イスルノガ遅インダy…』


LV(レベル)2でHP(体力)が12、MP(魔力)が5、AP(攻撃力)10でDP(防御力)5、MAP(魔攻力)MDP(魔防力)共に0、SP(素早さ)は8。これといった高い能力もねーのに勝てる気になってるとかバカ以外の何物でもないだろ。それに俺の後ろにいる冒険者はLV(レベル)10だぞ?この世界のダメージ計算よく知らんけど大体1ダメか0ダメしか通んねーよ。俺も転生したてでレベル1だけど負けてるステータスSP(素早さ)しかねーよ。それにお前の攻撃は俺に対して大体確定10発くらいなのに俺の攻撃はお間に対して甘く見積もっても確定3発だぞ?勝負になるわけねーだろ。』


 そこまで言ってゴブリンの顔を確認する、顔面蒼白とはまさにこれかというほど青ざめて汗をダラダラ流し体中震えていた。だが目だけは妙に好戦的だった。


『ソ、ソソソンナ脅シガ通用スルト思ッテルノカ!』


 通用している。明らかに通用している。動揺してうまく喋れてないし声はガクガクに震えてる。

 …しかし目が好戦的なのは変わっていなかった。道中に出てくるザコキャラにはザコキャラなりのプライドというものはあるらしい。圧倒的レベル、ステータス差の相手を見ても逃げずに戦う。そう相手の目が訴えかけてきている。これはもう仕方ないのか…


『そうか…じゃあ経験値になってもらうしかないか』


『ヒッ?!経験値?!』


『そういえばこの世界経験値ってどういう分配方法なんだろう、公平にパーティメンバーの数で割るのか?それとも一番ダメージを与えた人が多く貰えるのか?あとスキルの経験値テーブルもどうなってんだ?…色々確認するいいきかi」


『ソレダケハ勘弁シテクダサイ!!!』


『………は?』


『経験値ニスルノダケハドウカ許シテクダサイ!!』


 そこには土下座をするゴブリンがいた。さっきまであんなに戦う目をしていたのにいきなりの土下座。理解するのに少し時間がかかった。


『なに…そんなに経験値になりたくないの?』


『ハイ!モウアンナ地獄ハコリゴリナンデス!!』


『あ、そうなんだ…じゃあここ通してもらうよ?』


『ドウゾドウゾ!遠慮ナク通ッテクダサイ!!!!!!!』


 …なんだかよくわからんが、とりあえず


  うまく逃げ切ることができた!  ▼


 ってことらしい。











 ゴブリンから逃げてきた後は特に何事もなく道を歩いていた。向かっている先はナイトの所属しているギルドのある都らしい。その道中、さっきのゴブリンについて考えてみた。


 「経験値」という言葉を出した途端にあの怯えよう、多分経験値倍増アイテムやスキルを使われておいしく調理されたんだろう。あの怯え方からして相当恐ろしい調理の仕方をされたのか。だが一つ疑問がある。もしおいしく調理されていたのだとしたら、なぜあいつは生きているのか?経験値倍増アイテムは基本消費アイテムのはず、取得経験値を上げるだけ上げてそのまま逃げるなんてもったいないことは普通しない。それとあいつはこりごりと言っていた。仲間が調理されたとしたらこりごりと言うのは少し違うような気がする、てことはあいつ自身が調理されたということ…ならなぜ生きているのか…気になる。目の前の奴に聞いてみるか。


「なぁ、この世界の生き物って死んだあと生き返ったりするのか?」


「生き返ることもあるがそんな頻繁に誰でも生き返るってわけじゃないぞ」


 話してくれた内容をまとめると寿命、病死、自殺、事故などはそのまま死に、誰かに殺された場合のみ、もしかしたら復活できるかもしれない程度らしい。なぜ復活できるかやどういう者が復活できるのかはわからないようだ。


「てことはさっきの奴はその珍しい復活した奴ってことか……復活する時の肉体ってどんな状態になるんだろう…試してみたいなぁ」


 我ながら大分危ない思考になっている。だがゲームオーバーになったときにどうなるのか知っておきたくなるのはゲームしてる人間にはよくある思考だ。ただ今はゲームをしているわけではないというのは頭のど真ん中に置いておかねば…実際に試そうとして死んで復活できませんでしたーとかになったら笑い話にもならない、気を付けねーと。


 そんなこんなで話が途切れ、そこからは新しい話題がでることもなく歩き続けるとナイトが立ち止まり指をさしながらこちらを向いた。


「見えたぞ。あれが東の都だ」


 高い城壁の間に凱旋門、というのだろうか。とにかくどでかい門が見えた。今いる場所が小高い丘のようになっていて壁の中が少し見える。ぎっしりと建物がつまっている。中にはでかい城もいくつかある。気球のようなものでなにかをたれ下げている場所もある。セールのお知らせなのか。

 というか壁の反対側が見えない。おそらく壁でぐるっと囲んでいるのだと思うが…これでかすぎね?


「とりあえずギルドの本拠地に向かう。そこで一旦落ち着いたらギルドに加入するかしないかを決めてもらおう」


  ………


 門をくぐったがやはりでかい。縦幅も横幅もとてつもなくでかい。もうでかいとしか言葉が出ないほどでかい。


 門の先は門のサイズと合うような大きさの道があり、その横に様々な店が並んでいた。宿、道具屋、武具屋、八百屋、果物屋、肉屋、魚屋、賭博場、民家らしきものもあった。

 東西南北の門から続く十字の道、今歩いている場所がこの都の大通りだと説明された。ちなみに入ってきた門は東門らしい。

 店と店の間に細い道があり、そこから先は路地裏が続いている。路地は複雑なのと変な輩がいるから入らないほうがいいと言われた、中には裏市なるあやしいところもあるらしい…レアアイテムのにおいがする…



「そしてここが俺の所属しているギルドの本拠地、『みんなの酒場』だ」











 案内されるまま入ると笑い声や罵声や怒号や悲鳴が一気に押し寄せてきた。

 一瞬怯みながら辺りを見回すと、大小、性別、種族も様々な数の人やモンスターで賑わい、みんな笑顔で飲み食いしている。

 ところどころで乱闘も起こっている。止めに入るもの、乱闘に参加するもの、勝敗で賭けをするもの、、、見た目もやっていることも違うものたちの共通点は、みんな楽しそうだということ。あぁ、ここはいい店なんだとこの光景を見て理解した。


「四六時中うるさいけど三日もすれば慣れるさ」


「いや、もう慣れてきたかも。このうるささが少し心地いい気がしてきた…」


 体がこの喧噪に馴染んできているのを感じていると一人の男がこっちに歩いてきた。


「よー!ナイト!今日もお勤めごくろーさーん!アッハハハハハ!!!」


「よーギガスの旦那。こんな日の高いうちから酒とはいい身分だな」


「おう!でかい仕事が終わったからな!今日は夜までパーティメンバーと祝勝会よ!アッハハハハハハ!!!」


 酒臭い、声がうるさい、妙にテンションが高い。だが不思議と嫌な奴とは思わない。…とりあえずステータスの確認をしよう。

冒険者名「ギガス・フォート」

LV(レベル)58

HP(体力)3280 MP(魔力)530

AP(攻撃力)1400 DP(防御力)970

MAP(魔攻力)1150 MDP(魔防力)930

SP(素早さ)100

………鈍足すぎないか?能力のバランスはいいけど欠点がある、そんな感じのステータスか。それにしても鈍足すぎる。


「お!見た感じあんた転生者か!どうだこの酒場は?」


「………とりあえずメニュー表ってありますか?」


「メニューならテーブルにあるが、まあマスターに言えばなんかかんかは出してくれるさ!アッハハハハ!!!」


「ギガスの旦那、悪いが今からこいつにはギルドに入ってもらうかもらわないかの大事な話があるんだ。絡むのは後にしてくれないか?」


「お!そうか、またギルドメンバーが増えるかもしれないのか!じゃあまたな小僧!アッハハハハハハハ!!!」


 大笑いしながらギガスという男は人混みに消えていった。と思ったらまた「アッハハハハハ!!」という大笑いが聞こえてくる…


「………酒が入るといつもあんな感じなんだ、あの旦那は」


「でも悪い人ではないんだろ?」


「まあな。とりあえず二回の部屋が空いてるかどうか確認してくる、空いてたら一度そこで落ち着いてギルドに入るかどうか考えてもらう」


「いや、落ち着いて考える必要はないよ。俺はこのギルドに入る」


「……そんな簡単に決めていいのか?」


「あぁ。そもそも今の俺に選択肢はないんだ。この世界についての常識も知らないしほかにどんなギルドがあるかも知らない。ここのギルドがどんな場所かもよくは知らないけど…まぁ周り見てたらそこまで悪い場所じゃないんだろーなーってのはわかるから」


「そうか…わかった。それじゃあ手続きの書類とか持ってきたりマネージャー呼んでくるからそこで名前でも考えながら待っててくれ」


「名前?」


「あぁ、冒険者名ってやつだ。気楽に考えておい……なんで頭抱えてるんだ?」


 名前。すぐに思い浮かぶ人には簡単なことだ。しかし、ネーミングセンスが壊滅的な人間にとっては難題でしかない。しかもこれから長いこと付き合っていくことになる名前ならなおさら……まともな名前が思い付きそうにない………あれ?これ詰んだ?


続くといいな

多分続きます。チームやギルドには加入しときたいもんです

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