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転生先でゲーム脳をフル回転する話  作者: 外付けうち窓
第一章 チュートリアルでフル回転
2/12

セーブ2回目 スキル確認と冒険者遭遇と初戦闘?

続きました。基本的にやれることはしっかり確認するもんです

 ヒラさんとの通話が切れた後、俺はスマフォの画面に噛り付いた。それから数十分、スキルについてある程度の事がわかった。


 まず基本スキルは今のところ3つONに出来る、非基本スキルは6つONに出来る、ステータス強化と特殊能力がセットになったものが基本スキル、特殊能力だけのものが非基本スキル………そんなところか。


 次にONにする基本スキルを選んだ。1つ目は『身体能力強化』。

 これは物理面のステータスの伸びが良く、『技の再現』という特殊能力が付いていた。


 2つ目は『魔法強化』。

 魔法面のステータスの低さをカバーしつつ『魔法でダメージ軽減』の特殊能力があったため耐久力を上げるために採用。


 3つ目は『精神強化』。

 ステータスの伸びは平均的だが特殊能力に『自己暗示で体力回復』と補助的な能力があり、回復アイテムのない今はこれに頼る必要があると判断し採用。


 現状は

LV(レベル)1

HP(体力)20 MP(魔力)15

AP(攻撃力)15 DP(防御力)10

MAP(魔攻力)8 MDP(魔防力)10

SP(素早さ)5

といった感じのステータスに

・頭で思い浮かべた技を再現(威力減)

・受けるダメージ軽減

・MP消費で体力回復

の特殊能力と

・ステータス視認

・翻訳機能

・常識説明

・自然治癒

という4種類の非基本スキルをONにした状態になった。


 ある程度体が軽くなった感覚からステータスの強化はしっかり反映されたと確信し今の自分がどんな動きをできるか試してみた。


 頭でそれっぽい格闘家?のような動きを思い浮かべ体を動かしてみる。すると同じような動きをすんなりできた。

 少し激しめの動きをイメージしながら動くとそのイメージどおりの動きができた。しかもなんの疲れも感じずそれが出来て当たり前のような感覚だった。


 どうやらスキルをセットしていると身体構造が強化というか書き加えられるというか…運動神経や体幹的ななにかがグーンと上がるのだろう。


「よし!次はちょっとしたコマンド技………236Pコマンドを試してみるか!」


 頭の中で動きのイメージをする。そのイメージと同じ動きを体でする。そして心の中で呟く。


(波◯拳!)


 バシュッ!


 そんな音と共に両拳と同じくらいの大きさの青白い塊が放たれた。それは少し進むと霧散していった。


「……………出るもんなんだ、◯動拳」


 関心していると少し体にダルさを感じた。ステータスを確認してみるとMP(魔力)が2減っていた。


「これは技の再現ってやつを使ったからなのか?でもさっきそれっぽい動きしてもMP消費なかったしなぁ…単なるパンチやキックは技の再現とは言わないってことなのか?」


 そんなことを考えていた時、なにかの反射光が目に入った。一瞬怯んだ後、光が入ってきたであろう方向に目を凝らすと………鎧を着込んだような人影が見えた。










「あれは……人か?」


 この世界に来て初めて見る人間。最初に話しかけられるNPCからはこの世界の常識やメタ発言を聞ける。これは会話するしかない!


「おーーーい!」


 声を出しながら腕を振る。こちらに気付いてくれと願う。相手がこっちに気付いたようだ。相手のいる場所に走り出そうとした瞬間、ある疑問が浮かんだ。


(そういやこの世界日本語通じるのかな?)


 ふとした疑問だがとてつもなく重大な事。考え始めた瞬間頭から血の気が引いた。足が動かなくなった。頭を抱えて悩む。


(え…どうしよう……俺英語とか使えねーよ?言葉通じなかったらどうすればいいの?これ。もしかして詰んだ?え?早くね?)


 そんなことを考えていると声が聞こえた。


「その格好………あんた、転生者か?」


 聞き慣れた言語が聞こえてきた。


「おい?頭抱えてどうした?」


 聞き間違いではない、日本語だ。いつも耳にしていた母国語だ。これで言葉が通じず意思疏通できないという最悪の詰みパターンは消えた。

 頭に血が戻ってきてまともな思考力を取り戻した、と同時に聞き慣れない言葉があったのに気付く。


「………転生者?」


「あんた別の世界からきた人間だろ?」


「え?なんでわかるの?」


 思わず質問に質問で返してしまった。


「見た目とここにいるってとこを考えると大体察しがつく。鎧みたいなもんはなにも来てないし週3から4で転生者が現れるここにいるってことは十中八九そうなんだろう」


「え、転生ってよくあることなの…?」


「あぁ。しょっちゅうだ。だからこうやって俺が見回りしてるってこと、そして今日は当たりだったってことだ」


冒険者名「ナイト」

LV(レベル)10

HP(体力)160 MP(魔力)50

AP(攻撃力)70 DP(防御力)80

MAP(魔攻力)23 MDP(魔防力)46

SP(素早さ)90

ステータス視認能力の影響か相手のすぐ横にステータスが浮かんでいた。能力的には物理タンクといったところか。だが冒険者名がナイトというのはどうか…いや、自分のネーミングセンスも大概だ、言えたことじゃない。ともかく、ナイトという男が移動しながら話してくれた。


 この世界は気の遠くなるような昔から別世界の生き物が紛れ込んでくるような世界だという。

 頭の複数ある獣、髪の毛が蛇になっている女、四肢を持つ鳥、雨雲を纏う龍神………そして人間も。


 元からこの世界にも人間や他の生物はいるにはいたが、今となっては外から来た人間ではない生き物の数は千種類を軽く越えて元いた生き物の種類より多くなっているらしい。特に最近は人間が現れるペースが早いという。


「………だから俺みたいな冒険者がギルドに雇われて見回りしてるってことさ」


「なるほどねぇ…質問なんだけどどうして俺は君と意思疏通できてるの?俺の話してる言語日本語なんだけど話聞いてたら日本語どころか俺の世界のどの言語も通じなさそうなんだけど…」


「ニホンゴ?なんだそれ?今俺たちが話してるのはアフマロス語じゃないか」


 ん?ここに来て話が噛み合わない?じゃあ俺が話していた言葉は何語?隣にいる人の話してる言葉は何語?


「…もしかして、何かのスキル効果で会話が通じているんじゃないか?」


「スキル効果……………あ!『翻訳機能』!!それかー!」


 スキル確認の時にONにしていたスキルだ。波動◯を撃てたことと人を見つけたことですっかり頭から抜け落ちていた。

 なるほど便利な…というか必須スキルなんじゃないか?これ。もう一度非基本スキルを確認しようとした時…


 ガサッガサガサッ


 舗装された道の端、生い茂った草木が揺れた。


「下がれ!何か来るぞ!」


 そういってナイトは武器を構えながら前にでた。これはつまりあれか。シンボルエンカウントではなくランダムエンカウントということか?


 ガサガサッ…ガサッ!!


『ゲッ!冒険者?!』











 草影から現れたのは深緑の肌、擦り切れた服、尖った…というか大きめな鼻と耳。恐らく小鬼と書いて「ゴブリン」と読むような生き物だろう。ということはこういうことになる。


 やせいの ゴブリン があらわれた!!  ▼


 まずはステータスの確認だ………えーっと、、、

名前 ゴブ・ビハインド 種族 ゴブリン

LV(レベル)2

HP(体力)12 MP(魔力)5

AP(攻撃力)10 DP(防御力)5

MAP(魔攻力)0 MDP(魔防力)0

SP(素早さ)8

…そこまで強くはないか。でも今はまだ戦闘なれしていないし回復アイテムもない。ナイトに頼れば勝てるだろうが最初から寄生プレイというのは嫌だ…ここは一旦逃げy


『チクショウ…仲間ヲ探シテル途中二冒険者ニアッチマウナンテ…運ガネーゼマッタクヨ…』


 そんな言葉が聞こえた。だがナイトはそんなこと聞こえてないような気迫だ…正直今は戦いは起こってほしくない(寄生プレイになるから)。俺は咄嗟にナイトの前に出て叫んだ。


『なあ!俺たちに敵意はない!ここは戦わずに解決しないか?!』


「お前!いきなりなにゴブゴブ言ってるんだ?!」


『…驚イタ、冒険者ノ中ニオレタチノ言葉ヲ話セル奴ガイルナンテ』


 ………これはつまりあれか?俺がさっき喋った言葉は翻訳機能でゴブリン語にでも翻訳されたのか?言葉が通じるならある程度の交渉はいけるのか………こいつ仲魔にできるのか?……て何考えてんだ俺…


「おい!前にいると邪魔だ、どけ!」


「あ!ちょっと待ってくれ!今交渉してるから!」


「は?コウショウ?」


「そう、場合によっては傷も負わずアイテムも消耗しないでコイツから逃げられるかもしれないから!」


「う、そういえば今月金欠でアイテム補充できないんだった…」


 アイテム補充していない?ゲームの基本ができてないぞこいつ。


「とにかく少し待っててくれないか?」


「………ヤバそうに見えたら斬りかかるからな」


 よし、とりあえずこっちは落ち着いたな。それじゃあ交渉開始だ!




続くといいな

多分続きます。寄生プレイは他人に迷惑をかけるもんです


追記 一部修正しました

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