表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/7

アリサルート2

「あわあわ」

全身が泡だらけでアリサに洗われていた。目に泡が入ると困るので、目を瞑っていたが、手の感じで嬉しそうに洗っていることは伝わってくる。


『助けてくださったお礼にお背中お流しします』


と言ってアリサは俺の体を洗い始めたのだが、猫だから全身が毛で泡立ちがすごいこと。全身泡だらけで、泡がついてない所が見つからないぐらいだ。目を瞑ってて良かった。洗うところが無くなっても、アリサは洗い続けている。


「おい、いつまで洗ってるんだ?」

「……そうですね、流します」


そう言うと頭の上からお湯を掛ける。三回ほど掛けると泡は全部落ちる。俺は体を振るわせて水を落として視界を確保しようとしたけど、その前にアリサに連れてかれ風呂の中に。前足を腕に掛けるようにして、アリサに抱っこされている。


「オズワルド様」

「何?」

「今まで何があったのか教えてください」

「……なんで正体を教えなかったのか、聞かないのか?」

アリサは俺の頭に顎をこすりつけてくる。

「聞きません」

俺はその行動に猫が体をこする付けてくる事を重ね合わせ、可愛く感じた。珍しく鬱陶しいとは思わなかった。俺はそこからこの魔族の国に来るまでのことを全部話した。

「それは苦労しましたね」

アリサはそう言うと優しく俺の顎を撫でる。

「溺れたときは死ぬかと思ったよ、にゃ~」

俺はその時のことを思い出して、ため息をつく。愚痴みたいになってしまったが、アリサは黙って聞いててくれる。俺はそんな風に話していて、段々と眠くなって寝てしまった。今日の戦いとお湯の暖かさで眠りやすかったが、それ以外にも理由はあるだろう。俺は人生初めて風呂の中で寝てしまった。



次に起きた時にはクミンのベッドの上だった。









評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ