表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ふたりで紡ぐ物語  作者: にしのかなで
第一章
6/55

エリカ・ペイン

エリカ・ペインは魔法魔術技師学校で優秀な成績を収めた生徒の内の一人の魔法師であり、ルディの同級生でもある。外見はくるくると愛らしい金麦色の巻き毛に青い瞳、背丈は標準女子の範囲でスタイルは良かった。大多数の生徒(主に男子)からの人気も高く常に人の輪の中心にいるタイプだった。

彼女がルディに興味を持ったのは彼の魔力が大分落ち着いて来た頃、つまり離れでカリンと魔具を通じて交流しその力をコントロール出来始めた頃でその頃にはルディは卒業資格に向けて学校の図書館に現れる程度で教室ではあまり交流はなかった。だが、それまで成績をキープしてきたエリカにとって突如才覚を表し始めた彼は目の上のたんこぶの様な存在で、しかも彼女に見向きもしない事がますます不満を募らせた。そこで彼女は彼に自ら接近することにした、魔法技術技師長を養父に持ち養母は国内有数の癒術師でありそれまでは度々校内や寮を破壊させるテロリストの様な存在で、風貌も野暮ったい癖っ毛に時折見え隠れする金の瞳が成年の儀を機に何と無くこ綺麗な身なりになった(これはフェンリルの努力の賜物なのだが)。もしかして、自分は有望株を見落としていたかと、内心焦りもありながら図書館に通い話しかけてみると落ち着いた物腰(オブリーの影響)で、話し方も紳士的だ(カリンと接するので物言いが優しくなる)。


だから彼女は数回図書館に通いつめた結果、彼を自分の未来の夫候補にし、度々手製のお弁当を差し入れてすっかり告白を飛ばして彼女気取りになっていた。そうとは知らないルディはそういった面に疎いこともあり差し入れがあれば有難くいただき、笑顔で礼を言う。初めは彼の立場・才能に魅力を感じていたエリカだが、この頃にはすっかり彼の虜になっていた。しかし、彼の側の良識ある友人アニエスらが気位の高い所があるエリカとの仲を心配してルディに話を聞くと彼には全くその気はないと言う。それなら早く彼女から距離を置けと言われているうちに卒業資格試験やなんやで忙しく、自然と疎遠になり一方的にこっぴどく振られた事になっていたのだ付き合っていたという事実もないままに・・・。


「その方から招待状が届いたの?」


「そう、学校主催と別便で”必ず奥様もご一緒に”ってね。あ〜なんか嫌な予感しかしないよ。」


オルボアへ帰る道中の会話である。話によれば、ルディは一方的にエリカ嬢からこっぴどく振られたという噂を人づてに聞きはしたがさっぱりわけがわからず級友らに問われても曖昧に笑って話題をそらしてきた。


「嫌な予感?」


「ん〜。彼女悪い人じゃないと思うけど上昇志向が強くてさ、今の僕らのことをどう見ているかで君に対する対抗心もあると思うんだ。」


「私に⁈何でそう思うの?」


「君は女神ハプトマンの加護にあり、魔力持ちでないけどこれ迄派手な動きに巻き込まれたよね?おまけに王室からも目をかけられている、ただの侍女だったのに。そして、今や僕の奥さんだっていうのが同級生のアニエス・クラークからの情報。」


「で、でもその方は成績優秀だったなら今頃地位ある仕事に就かれているんじゃ?私を妬む素材がどこにあるのか・・・・。」


「えっとね、爵位も取って魔法省の外務担当らしいよ。で、君が妬まれるのは僕の奥さんてトコだけで十分なんだって。」


さっぱりわからない・・・地位もあり外見も美しい才女で多分今も人気があるのだと想像すると、自分はすっかり主婦の座に収まり、まったりのんびり暮らしている。それのどこが?そんなに好きだったのかしら・・・。


「ホントにエリカ様とは何にもなかった?」


「えぇっ!まさか疑ってるの⁉︎ないない何にもないよっ!」


ーふーん、ホントかなぁ。まあホントだろうけど・・・なんか面白くないのは何故⁈ー


その後はなんとなく素っ気なくなってしまったカリンにあたふたと必死で機嫌を取りながら懐かしの我が家に帰ったのだった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ