第七話 「練習試合」
妹の再会をしたユウタ。大会前に備えることは…
ユウタ達はクラス対抗大会に出場するため、マリが突然に集まる連絡を貰い、寮の一階にあるフリールームに集まった。
「マリちゃん急にどうしたの?」
「さっき先生が連絡がきて、<十時に学園の第二競技場に着てくれっ!>と言ってたのよ」
「何だろうな?」
ユウタはソラに振るが
「知らん」
即座に言われる
「お兄さ〜〜〜ん!」
何か聴いたことがある響きがあった。ユウタは振り返ると、七海がユウタに向かって飛びかかる。ユウタは即横に向き、七海はまた床に倒れる。
「痛い〜〜〜!何でお兄さんは避けるのですか?」
「七海も飛びかかるのは止めろ。」
「何でですか?私のお兄さんへの"兄妹の愛"をいつ受け取ってくれるの?」
「仲がいいね」
「その子が妹さん?」
マリとミキは言う
「初めまして"高村七海"です。いつもお兄さんが御世話になっています。」
「受け取るつもりもないし、何か俺のこと忘れてない?」
「それにしても、何で彼女がここに?」
ソラが言う
「暇だったからお兄さんと遊ぼうと思って部屋に行きましたけど留守だったので見回ってたら、お兄さんの姿が見えたので」
「嬉しいけど、俺たちコレから学園に行かなくちゃならないんだ。」
「何で?お兄さんもう何か悪さしたのですか?」
「何で一番にそっちになるんだ?……俺達、クラス対抗大会に出るからそれについて呼ばれているんだ。」
「知っていますよ!転校生がいきたなり対抗大会にでるって、学園内で保ちきりですよ!」
確かに転校して直ぐに出るなんて殆ど考えないだろ。まるで下剋上だと思われる。
「それじゃあ、俺たちは行ってくるから。帰ったらまた話そうか」
「私も行く!」
「はいっ?」
七海の思わぬ一言に四人とも食いついた。
「お兄さんの実力も見てみたいし。終わったら島のことを沢山教えれるから。良いでしょ?」
七海はじっとユウタの目を見つめる。
「どうする?ソラ…」
「好きにしたら…」
「私は賛成!」
「確かに、色々と島のことを知りたいから」
二人は大賛成だったからユウタは4人と七海は学園に向かうことになった。
学園に着くと地下に行くエレベーターに乗ると下に降りていく。
「それにしても、この島って凄いよね。」
ミキは言う
「そうよね、学園の地下に沢山の施設があったり」
マリも同じような事を言うと七海が割り込む
「ここはADBの日本代表の練習場になったり、関係者が多く利用する事があります。」
会話が終わると同時にエレベーターは目的地の階に着く
扉が開くと目の前には竹刀を持ち、腕を組み暑苦しい威圧感を出していた井上先生が立っていた。
「先生…暑苦しいです」
「流石にそれは勘弁してください。」
「井上先生はいつもあんな感じです……」
ミキとマリに七海は退いた目で先生を見る
「お前ら転校早々、俺の扱い酷くない?」
「それは置いといて、呼んだ内容を教えて下さい。」
ソラは唐突に聞く
「お前等が大会に出るが、俺は未だお前等の実力を知らないから」
「ここで俺達の実力をみたいと?」
ユウタは結論を言った
「そうだっ!だからここで俺とお前等四人の誰かと"練習試合"をしてもらう」
「ならここは……」
「私が出る!」
マリが大きく手を挙げた。
「なら風宮、lifeは5000でやる。いいか?」
「分かりました!」
井上先生とマリはフィールドに上がり、ユウタ達はフィールドから離れた席で二人の闘いを見る
「大丈夫かな〜」
ユウタは心配しているが
「マリなら大丈夫だ」
ソラ普通だった
「だって相手は先生よ」
ミキも同じ様に心配していた
「相手が大人だろうが、マリには関係無い」
先生は手に篭手をつけ、鋼鉄のアームを纏った。
マリはクナイを二本両手に持ち、身を低く構える。
「風宮、装備はそれだけで良いのか?」
「大丈夫です!」
「それでは試合を始めるぞ!」
井上は拳を地面に叩き込んだ。
するとマリの足下からフィールドの床が浮かび上がるがマリは一歩も動かなかった。井上はマリを定めて飛び上がるが、マリの所に着くとマリの姿が無かった。
「居ない!?」
「先生〜〜こっちです」
マリは浮かび上がった床の下にいた。
「いつの間に?」
「足下を気にしてください!」
井上は直ぐに足下を見た。そこには無数に張り付いていた札が大きな爆発を起こす。
「良しっ!」
爆発の中から井上の姿が見えてくる
「凄いなー風宮!今のはなんだ?」
「それは大会のお楽しみです!」
二人は戦い続ける。お互い譲り合いの無い戦いを繰り広げ、結果は2900対2500で先生の勝ちとなった。
「ヤッパリ修行ですね〜」
「いや、風宮もなかなか良かったぞ!これなら生徒会の奴らに勝てるかもしれない!」
「"かもしれない"じゃ無くて"勝つ"んですよ」
ユウタが言うと井上先生は号泣する
「お前等、ありがとうーー!遂にうちのクラスで優勝が出来そうだ〜」
「良しっ!絶対優勝だーーー!」
ユウタが言うとミキとマリは
「「おお〜〜〜!」」
(大会の日が楽しみ。そうしたらお兄さんの実力が見られる!)
七海は不吉な微笑みをユウタに向けていた
遂にクラス対抗大会が開かれる。
ユウタの一組、かずし達生徒会の二組、ソフィの三組が激突を繰り広げる
次回第八話 「開幕!マリVSトルナVSかずし」
マリ「全ての思いをこの一撃に!」