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第三話 「消える存在」

いったいどうなる!?

「俺が……化け物」

ユウタはソヒィからの衝撃的な一言に怯えた表情を出していた

「えぇ、アナタは[バルバトス]を発動する代わりに、人としてを捨てその力を振ることを得た。」

「ちょっと待って!」

二人の会話に入り込んだのは、ミキだった

「アナタいい加減なことを言わないで!あの力が何だろうと、ユウタは普通の"人間"よ!勝手に決めつけないで!」

「ミキちゃん」

マリ達は只見ることしか出来なかった。

ユウタはミキの手をつかんだ。

「行こう。ミキ………ありがとな」

「でもっ!」

「大丈夫………俺はミキの言うとおり"人間"だよ。ソラだったかな?助けてくれてありがとな」

ユウタは言うとミキと一緒にソラ達から去る

「姉さん、ユウタ君達はやっぱり……」

サキがソヒィに言うと一回頷いた。

[記憶改竄(きおくかいざん)]だね。多分他の人達も一緒だね、何等かの術式で記憶をいじられているね。しかもややこしい術式だけど………各員彼らの監視を行って、暫く様子を見ましょう。」




翌日

ユウタ達は普通に学校に通う途中だった。

「ねぇーあれ?さやかちゃんよね?」

ミキは自分より先に歩いていた人物に指を指した。

「そうだな。でも何か雰囲気が変だな」

ユウタとミキは石崎の元に走った。

「おはよう!石崎……さん?」

ユウタが見たのは輝きのない瞳に表情を一つも見せない石崎の姿だった。石崎はユウタに振り向きもせず去っていく。

「どうしたんだ?………っ!」

「どうしたの?ユウタ」

「"炎"?」

ユウタはそういった。ユウタには石崎の体の中に小さく燃えている炎が見えてくる。

石崎だけでは無く他の人の中にも大きいのがあれば燃え尽きた炎があった。燃え尽きた炎の人は光となって消えていった

「貴方には見えているのね。」

ユウタは振り向くてソヒィが一人やってきた。

「あの炎は何なんだ!」

「"存在"よ」

「"存在"?」

「そう、結界で死んだ者にはこの世界のバランスが崩れるから、"存在の炎"を残す。やがて時が経てば消えていく。」

「それじゃさやかちゃんは!?」

「アレだと後一日も保たない内に………消える」

その言葉に二人は衝撃を受けた。

「消えるだと……消えたらどうなるんだ?」

「この世界から完全に存在が消える。産まれたことも、出会ったことも全て消える。」

「そんなっ!」

「そんな事はさせない!」

ユウタは再び石崎の所に走り出す。ミキも後を追う。

「無謀な事なのに…」



ユウタ達は学校に遅刻してしまった。その中には石崎の姿があったが担任は

「おい、ユウタにミキ!また遅刻か早く席に着きなさい」

「あの〜〜石崎さんも居ますけど」

「えっ?……あぁ石崎も居たのか、まあ良い着きなさい」

担任がそう言うと三人は席に着いた

その後石崎は只席に着くだけのままだった。誰もが石崎に触れずに一日の授業が終わった。

「石崎さん!」

ユウタは帰宅準備をしていた石崎を呼んだ。

「一緒に帰らない?寄りたい所があるんだ!ミキも一緒に」

石崎は初めて頷いた。




ユウタとミキに石崎は一緒にCDショップで音楽を聴いたり、ゲームセンターで遊んだり、写真を撮ったりした。

「ねぇ〜ユウタ!今度はアッチで遊ぼうよ!」

ミキは次のゲームを指差した。

「良いよ!なぁ石崎さ……ん?」

ユウタが振り返ると石崎の姿が見当たらなかった。

「さやかちゃんが居ない!」

「まさかっ!」

ユウタは慌ててゲームセンターの出口に出たが石崎の姿は見つからなかった。

「まさか本当にさやかちゃんは……」

「そんな事は無い!取りあえず辺りを捜そう。見つけたら連絡してくれ」

二人は手分けして捜し出した。それを見ていたソヒィは端末で通信を開いた

「彼らが動いた。跡を追跡して」



ユウタとミキは商店街、公園、デパート辺りなど回ったけど石崎の姿は見つからなかった。

日が暮れるぐらいに二人は河川敷に集まった。

「さやかちゃん……本当に」

「あるわけ無いだろ!そんな事……っ!」

ユウタは草波に座り込んでた一人の少女を見た。

「石崎……!」

その少女は石崎だった。二人は走った。

「こんな所に居たのか!?」

ユウタは言うが石崎は日が沈む所を見ていた

「…………好きだから」

「えっ?」

「この場所と風景が好きだから」

石崎が言うと、二人は夕陽を見た。

「綺麗……」

ミキが呟く。

「本当だな〜」

ユウタは石崎の隣に座った。

「今度は遊園地でも行こうよ?三人で一緒に遊んで、食べ歩いて、沢山話そうよ!だから……」

ミキは涙を流していた。

「高村君…………ありがとう……」

「っ!………」

石崎の思わぬ一言を言い身体は白く輝き出した

「石崎!消えるな!」

「ありが……とう……ユウ……タさ……ん」

石崎は最後を残して、光となって天に舞ってしまった。ユウタは悔しながら天を見続けて涙を流していた。

「いしざきぃぃーーー!!」

二人の姿を近くで見ていたソヒィは右手の人差し指をたてると、小さな白い炎が生まれた。

「コレが"存在の炎"よ」

ユウタはソヒィを睨むがソヒィは続けた。

「どんなに努力したって、存在が消えれば全ては"無"です。彼女は存在していなかった。」

その言葉にユウタは拳を強く握り締めソヒィに向かって走り出し拳を突き出すが、ソヒィの目の前に一人の少年が飛び出し、ユウタの拳を受け止める。

「!………ソラっ!」

ユウタの拳を受け止めたのはソラだった

「離せっ!」

「そんな事はさせない。姫様を傷つけさせない!」

「もう存在していない人の為に何で?」

「石崎さやかは存在していた!

中学の頃から知り合って、沢山話して、遊んだり、勉強を教えてもらったり、戦ったんだ!彼女は一緒に居たんだ。今のさっきまで………ずっと」

「何時までも言っときなさい……」

「おまえの名は?」

「私ですか、私はソヒィ・フルクローズ。クローズワールド第二王女です。」

「俺は、高村ユウタ。」

ユウタはそう言うと去っていった。





次の日

ユウタとミキは今まで通りに登校していた。

石崎が消えて次の日、存在しなくなったのにクラスの中には、信じられない名が聞こえてきた

「石崎さん!相変わらず綺麗です!」

「石崎さん!この前の宿題を教えて?」

ユウタとミキは活きよいよく教室の扉を開け、石崎の席を見た。

「!?………お前は!」

ユウタが見たのは、自分より背も高く鮮やかな金髪の長髪にツインテールをしていて優雅な態度でクラスの皆で話していた1人の女性………ソフィだった。

「あら、おはよう………高村ユウタ君。」

石崎が消え、席には何故かその場にはソフィがいた。

そしてまた戦いの中に二人の記憶が!?


次回第四話 「記憶と転校」



ソフィ「これから宜しくね」

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