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朝。

カーテンを開けるといつも通りの青い空が見えた。

天気予報曰く今日も晴れらしい。

時計に目を向けるとギリギリの時間に思わず慌てる。

急いでパンを咀嚼して誰も居ない家を後にし、

「いってきます。」

と小さく呟いた。


教室に入ると一直線に自分の席に向かう。

誰とも目を合わさず、誰とも話さない。

何時からだろうかこの毎日が当たり前になったのは。

授業でも先生から当てられることはない。

(完璧な空気・・・。)

退屈な授業が終わるのを待ちわびた。

群集の一人よりたった独りになりたくて。


ブワッと吹いた風に思わず目を瞑る。

弁当に塵が入って無いか確認すると再度食事を始めた。

屋上には自分以外誰も居なかった。

前には人が引っ切り無しに来てたらしいけれど今は誰一人もこない。

幽霊が出るという噂のせいらしいけど、一人で昼食が取りたい自分としてはここは最適だった。

(風が強いと厄介だな・・・)

母親と二人暮らしだが、家にはほとんど母が居ることが無かった。弁当もなにも自分でするようになった。

今日は時間が無かったので所々が焦げてしまった卵焼きを堪能した。


そんなある日、一人の少女と出会った。


いつも通り屋上に行くとその少女は居た。

手すりに手を掛け、遠くを眺めているその子は色白でとても細く、儚げな雰囲気で絵になっていた。

ぼおっと見ていると、視線に気づいたその子は少し驚いていた。

「いつからここに居たの?」

「えっ・・・」

急に話しかけられたことに驚いて言葉に詰まった。

もごもごしていると、ふっと視線を戻して

「弁当、食べれば。」

と冷たく言った。

いつもの位置に移動し、弁当をつついていると視線を感じた。

顔を上げた先には例の少女がこちらを睨んでいた。

やはりここで食べるべきでは無かったのかと考えていると

「おまえは誰だ?」

と冷たく、鋭く問われた。

「さ、3年2組氷田空也(ひだくうや)です。」

少し声が裏返ってしまっただろうか。なんせこんなに人と話すのは久しぶりすぎるのだ。

少女はその整った顔に妖しげな微笑を浮かべて

「星野かずは。よろしく―――――」

手を差し出した。

はじめまして。湯坂咲です。

今回が処女作となります。

未熟ものですので分かりづらい所もあるかと思いますがよろしくお願いします。


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