第一話:新聞記事
ええっと、オニです。
初投稿ですので、せんえつながら、オタメシっぽい内容になってしまいましたorz
いえ!!手抜きとか、八百長だとか、そうゆうこではなくて、ただ実験的な内容なので、正直微妙かもしれないということです^^; しかしいずれにしても、真剣に書いていますので
どうかどうか、最後までお付きあい下さいますようお願いします。
それではどうぞ、迷!探偵律佳をお楽しみ下さい。
世には恐ろしく謎と言うものが多い。
例えば、昨日残しておいた、「頑張る為に残しておいた糧」が、翌朝忽然と消えていたり…
肩にぶつかっただけで眼をくれる若者がいたり…
弱者を簡単に蹴ってしまうこの社会が出来上がってしまっていたり…。
いや、これらはささいな問題である。
決してそうでないこともあるが、僕たちにとっての“問題”は、殺人、強盗、自殺…などなどなのだ。
大体、前者の「頑張る糧」云々の事件は、全てここの所長がやっていることであり、また所長に起こったこと。そして、あえて些細と言ったのは、その所長がいとも簡単にそれらの事柄を解決するから。…
車が行き交う道路が赤信号から青信号に代われば、ズラリと並んだマンションの中にポツンと、まるでこの社会に置いてけぼりを喰らったように建つ“ぼろっちぃ”アパートにたどり着く。
何の因果か、何のイジメか、そのぼろっちぃアパートみたいな“朔未事務所”は、横断歩道の真正面に、その入り口を構える。
……とこのように、我が事務所は地の利あれど、全くお客は来ないのだったー…
「ふあぁ〜……」
朔未事務所の中、事務机を前に、大きくあくびをするポニーテールの女性がいた。
この『朔未探偵事務所』の所長、朔未律佳である。
仕事は今のところないが、探偵と言うことで、手には一応新聞が握られている。ちなみにテレビはない。
もう一人、事務机の前をほうきとちり取りを持って、だるそうに掃除をしている青年、蒼菜 ユキヒトがいた。
律佳を見て心底眠そうな顔をしている。
「先生、このねっむい日にアクビなんてしないでくださいよ〜……」
律佳はバサバサと気だるそうに新聞をめくり、
「眠いもん眠いんだからいいじゃ〜ん……」
と言い訳でも何でもないことを呟きながら、腫れぼったい目を小さく開き、紙面を巡った。と、そこで、小さく掲載されている記事が目に入った。
「んにゃ?あにあに〜?」
律佳は早速読んでみることにする。
「殺人容疑で逮捕された緑範町の少年、じゅうろくさい、無罪を獲得ぅ?」
律佳は新聞をばさりと事務机にほうった。
「あ〜あ、全く。こうゆうの一番腹立つよねぇ〜!」
ユキヒトも同感だった。
警察は、いくら冤罪を作る気だ〜って……感じで。
所長もそれに憤りを感じているんだろうなぁ……。
ユキヒトは目線を上げて律佳をみやった。
律佳の手は、丁度事務机をばしんと叩いた所であった。
「ど〜せその逮捕されちゃった子、最初はやってないとか必死こいて言ってたクセに、後から、ボクがやりましたとか言って諦めてたに決まってんだよ!?」
………。
そっちかー……。
ユキヒトは目を固く閉じ、困窮を露にした。
この所長の短所であり最大の長所が、場合によって代わる気、『短気』であり『気長』であることだと、僕は思っている。
今所長は気がたっているようだが、また後で気が変わって、セリフがおおらかになることだろう。
とりあえず僕は、所長の“独り言”に言葉を返さず、眠気を堪えながら掃除を続けた。
ほいっさーさー…ほいっさっさー…
って、あれ……?待てよ……?さっきまで眠くて頭が全然働かなかったが、掃除してたら何か引っ掛かてきたぞー……こういうときは、これを“勘違い”だと思わず、探求することが必定…!!
…たまにどーでもいいことだったりもするけど…
えっと、確かー…
あぁ〜…!!そうだ、緑範町に住んでいた16歳の容疑者と言えばー…
何故だかまで思い出せないけど、ひどく頭に焼き付いた事件だ……!
「所長」
「なに?」
「その容疑者の名前……何て書いてありましたか?」
律佳は顎の横に人指し指をくっつけて、上に目をやった。
「えっと……何てったっけ……」
どうやら名前までは詳しく見ていないらしい。
いや?少年保護法で名前が報道されないようになってるだけか……。
「えっとね……書いてなかったと思う」
「そうですかー…」
「でもユキヒトくん、どうしてそんなこと聞いたの?」
あの事件、忘れられるはずもない…しかし所長も思い出せないところを見ると、どうやら所長も頭が回っていないらしい。
いや、もしかしたら、回っていても、所長は思い出せないかもしれない。