表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

雨粒を編むひと

作者: 月蜜慈雨
掲載日:2026/02/01




 怪獣は冷たかった



 呼吸の度に酷く汗が吹き出して



 首筋に蛞蝓みたいに這う



 カサついた指先が紫ずむ



 ヒビの割れた爪を隠したくて



 せめてパールを飾ってみた



 マグネットネイルみたいになればいいのに



 怪獣の心拍が地響きのように唸る



 それを聞きながらグレーの糸で曇を編んだ



 痺れたように全身が重い



 それでも手を動かすのをやめられない



 これが唯一の安息だから



 編んだ端から雫が一滴垂れ落ちる



 負の感情が滲み出た雫が




 ポツリ




 深呼吸をした深く




 気楽な呼吸が肺の底で笑う



 怪獣が低く笑って目を閉じた



 そのまま眠るつもりかもしれない



 曇になった編み物から雫がまた




 落ちる




 ポツリ




 ポツリ













評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ