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9/10

ペンギン

南極観測船ふじから名古屋港水族館までは海上の橋を渡ってお隣だ。

海側から水族館を見るのも楽しい。すでにチケットは買ってあるので、若干列になっていたチケット売場をスルー出来て楽だ。


水族館に入ると目に入ったのがシャチ。やはり大きい。続いてイルカ。ベルーガ。

あれ?これみんな哺乳類よね。魚はどこだろう。


しかし、展望室や南極観測船で時間を費やした私たちにはゆっくりと見ている時間がない。今回はショーなどは飛ばして普通に水槽を見る予定だった。一応今日のスケジュールを確認する。これだと昼食後にケープペンギンのフィーディングタイムが見られる。Mちゃんはペンギンが大好きなのでこれは欠かせない。ということでペンギンの時間以外は自由に見ることにした。


お腹も空いたので何か食べる事にした。案内を見ると南館に「レストラン アリバダ」がある。今いる所は北館なので長い通路を通り南館に行ってみる。メニューを見るとシャークやクロコダイルの名前をつけた水族館っぽいメニューがあったが、別に食べたいものがなかった。おまけに水族館価格ていうのかな? ちょっと高いし。ということでここはやめる事にした。


どうしようと悩んでいると上の階にフードテラス「トータス」があって、普通の麺類とかがあったのでこちらに決定した。

メニューを見ようとした時、亀の説明をしている声が耳に入る。人がフェンスに引っ付いているので覗いてみると階下に亀が見えた。思ったよりもすごく大きな亀が水面を泳いでいる。説明は終わりかけだったが、それでも楽しめた。しかしさっきから魚を見てないなーとMちゃんと顔を見合う。


そしてメニューに戻りMちゃんはきしめん、私はカレーうどんを頼むことにした。カレーうどんには名古屋名物と書いてあるけど、調べてみると名古屋のご当地麺料理だとか。知らなかった。出来上がりを待っている間、Mちゃんの後方にいる男女二人のお客が目に入る。デートだとは一目でわかるけど、なんかぎこちない雰囲気がある。これってもしかして「初めてのデートや付き合う前に最適なデートスポット水族館」てやつなんだ、きっと。二人ともうまくやってね、と心で応援?しつつ麺が出来上がったブザーがなったのでMちゃんが取りに行ってくれた。

きしめんもカレーうどんも美味しい。カレーうどんは、給食とか学食のカレーをかけたみたいで、お蕎麦屋さんで食べるような出汁の風味豊かなカレーうどんとは違った。どちらでも美味しいからいいけど。


お腹も満たされて次はケープペンギンのお食事を見に行く。地図で確かめて「しおかぜ広場」に向かう。ここは屋外だ。まだ誰もいない。小屋は仕切りで何個かに分かれているが、きっと一番手前だと思ってそこに居ると、スタッフが掃除?をはじめた。床や周りにホースの水をかけている。うん、ここであっているみたいだ。隣の方が広いスペースなのでそちらにいる人もチラホラいたが、こちらに移動してきた。


そろそろ始まる気配がしたのでスマホで動画を撮り始めた。

スタッフの説明が始まり、ペンギンが入ってきた。陸上を歩くペンギンはペタペタとしてて非常に可愛い。集団でいるとよくわかるがおっとりしてるのやガチャガチャ動くのやほとんど寝てるみたいのとかいろいろ個性があるのがわかる。餌やりが始まった。アクリル板なのかな?こちらとは透明な板で隔てられているが、30センチくらい先にペンギンがいて口の中までよく見える。たまにめちゃくちゃカメラ目線の子もいる。ありがとう、とても可愛いよ。餌はどのペンギンがどれだけ食べたかちゃんと記録されていると説明された。素人の私には同じ顔に見えるペンギンだが、玄人にはちゃんと別な顔に見えるのかと感心したが、羽の根元につけられている識別表で判断しているらしい。なるほど。それにしても識別表も小さいのでやはり、プロの仕事だと思う。

思ったよりも近くでペンギンを見られたのでよかった。ただずっと変な姿勢で座っていたので足が痛くなった。私の隣にいた人は「ダメだ。足が痛い」と言って早くに離脱していった。一番前はよく見えるけど、座ってないといけないので、それが辛い。


ペンギンの後は、特に時間に縛られる事もなくなったので、順路の通りに見る事になった。ここでやっと魚に出会えた。イワシの回遊が気持ち良い。イルカやペンギンは確かに可愛いが、魚が水槽を泳ぎまくっているのを見るのも好きなのだ。

結構楽しかったのが鯨の骨格見本。Mちゃんと写真を取り合った。


そしてペンギン水槽までやってきた。こちらは冷房室仕様のペンギンだ。一際大きいのはエンペラーペンギンだろう。このペンギンが見られるのはこことアドベンチャーワールドの2カ所だけらしい。レアキャラなのね。そしてアデリーペンギン。見た途端Mちゃんが「Suicaのペンギン」と言った。うん、確かによく似ている。というよりアデリーペンギンがSuicaのペンギンにしか見えなくなってきた。

ペンギン水槽の前にはベンチがあるのでのんびり出来る。この辺りが暗いのはペンギンから見てマジックミラーになっているかららしい。思わず警察の取調室の隣で聞いているシーンが頭に浮かんだ。

しばらく座りながらペンギンを眺めていた。相変わらず足は疲れているし、ペンギンは可愛いしで割と長く座っていた。


ペンギンも堪能したし、魚も見たし、後はお土産を残すのみ。これは自分用だ。ペンギンの人形を買おうと前から思っていたので、真っ先にペンギンのぬいぐるみを見に行く。

売場にはエンペラーペンギンのぬいぐるみが何種類かあった。一番大きなペンギンは雛もあるが、大人の方が可愛い。雛はお腹にある縫い合わせの線が目立つのが気になったのだ。本当はこの大きさのペンギンを買いたいのだが、ちょっと邪魔になる大きさだ。高さが40㎝弱くらいある。隣の男性客も同じペンギンを見ているが「こんな大きいの買う人なんているの?」「いやあ、ただ展示してるだけだよ、買う人なんていないよ」ハハハと笑いながら会話してる。いや、貴方の隣に購入を真面目に考えている人がいるんですよ、と心で訴えた。なんなら原寸大のエンペラーペンギンのぬいぐるみを玄関に飾りたいくらいだ。Mちゃんに止められたけど。ちなみにエンペラーペンギンの高さは120㎝くらいらしい。

しかし、冷静に考えるとこのペンギン、うちに連れて帰るとさらに大きく感じるよね。広いお店でもこれだけ大きく感じるのだから。そう思い下の段のペンギンを見るとこれも可愛い。20㎝くらいの邪魔にならない大きさだ。うん、このペンギンを保護しよう!と購入を決意。Mちゃんに可愛い子を選んでもらった。


そしてペンギンを連れて地下鉄で名古屋駅に戻った。


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― 新着の感想 ―
[良い点] 名古屋港水族館というと、今でも展示されているかどうかわかりませんが、開放水槽でハゼとエビの共生が観察できたんですよね。 エビがせっせと巣穴を掘っているそばで、ハゼがじっと見張りをしている様…
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