僕は大金持ちになるようです。
どうも、ゆきうさぎです。
勘のいい方は分かっているかも知れませんが、登場する国名は車の名前から取っていたりします。
彼はこの世界で天才技術者になるのでしょうか。
馬を駆って公都に向かう。この世界で馬を使うのは貴族か商人、軍人くらいなので、
徒歩の通行人はいても馬車は多くない。そのため素早く到着することができた。
「将軍閣下にお会いしに参りました、ユウト中尉です。」
そう言って総司令部の衛兵に命令書を渡すと、衛兵が確認のため建物内に駆けて行った。
しばらく待つと、先ほどの衛兵が戻ってきて、僕を案内してくれた。
「こちらで将軍閣下がお待ちです。」
衛兵に案内された部屋のドアをノックし、名と階級を告げると、入室許可が出た。
「失礼します」
僕が畏まった口調でそう言って敬礼すると、奥から聞こえてきたのは聞き慣れた声だった。
「久しぶりだな、ユウト君。君とはかれこれ2年振りかな?」
そう、最初の土木工事のバイトで現場監督を務めていた、例の将軍である。
「君を呼び出したのは他でもない。君が開発した化農砲の話は上層部にも伝わっていてね。
実用化のため試作したのだが、非常に優れていてね。見事、制式採用が決まった。」
「それにあたってだが、君には報奨金を出そうと思う。金額は1000万アルシオーネ。
そして勲章も授ける。功一等勲章だ。授賞式は明日。授賞式の後で報奨金を渡す。
明日は朝早いから、司令部の客室で休むといい。」
「はっ!光栄であります。お言葉に甘え、客室で宿泊させて頂きます。」
「よし。行っていいぞ。」
そして僕は客室で報奨金の使い道を考えたが、キリがないので寝る事にした。