どこの神様
俺は平塚冬夜。
23歳独身、フリーターを5年間し遂に就職しこれからがんばるぞ!!
と思った矢先会社が今流行のブラック過ぎてもうだめでごわす。
仕事辞めてーー!!
ある晴れた日の午後。
公園のベンチに佇む一人の男性が居た。
そう、あの平塚冬夜である!
憂鬱そうな顔でパンを貪っている。
冬夜「はーーーっ、仕事辞めてーなぁ。」
?「そんなに労働が嫌か?」
突如目の前に一人の初老の男性が現れた。
その初老の男性は神々しく光を放っていた。
冬夜「え?爺さん誰?なんか眩しいんだけど。」
冬夜は臆すことなく男性に質問する。
?「わしはこの地区の神をやっとるもんじゃ。」
冬夜「この地区?公園の神か?すげーな。」
神「こんな小さな場所じゃないわい。この星の人間で言うところの太陽系かのう。」
冬夜「水金地火木土天海冥、だな?」
神「冥王星は惑星じゃなくなったがな。まあそれは地球人が勝手に名付けただけでわしは名前なんぞ付けとらんぞ。」
冬夜「ふーん、まあ俺には関係ないかな。規模でかすぎて考えらんね。」
神「最初の質問じゃが、労働はいやかの?」
冬夜「まあ今の会社が嫌なだけだしなあ、仕事せずに暮らしはしたいけどさ。」
神「ふむ、お主にその気があればじゃが、遠い星で暮らしてみる気はないか?色々な星からやってきとるでな。」
冬夜「え?まあ言ってみたい気もするけど、帰ってこれんの?」
神「当然じゃ、なんせこれはだめ人間ワクワク更正ツアーじゃからの。」
冬夜「いやいや、俺仕事してるし、一人暮らしだし。だめ人間要素ほぼほぼなくない?」
神「あみだでこの公園に決まったんじゃ。そこにお主が仕事辞めたいと申しておったからの。この公園には散歩しとる老人か奥さんが井戸端会議しとるおばさんしかおらんからの。」
冬夜「ふむ、まああみだなら仕方ないな。じゃあ行くか!」
神「ふむ、順応早過ぎる気もするが、まあ良い。気にせずとも戻ったときこの時間に送るでな。」
冬夜「神ってすげーな。んで?その星にはどうやって行くの?」
神「どうやって行きたい?わしは神じゃから人間が考えうる事象には全て対応できるぞよ。ただし、行った先ではもうわしは関与できんので注意が必要じゃ。」
冬夜「マジか。テレポートもいいけどやっぱ夢は宇宙船だな!」
神「ふむ、ではその宇宙船を出してみるとするか。」
神が手をかざすと宇宙船と言うよりかはジェット機みたいな乗り物が出現した。
冬夜「んー?これ宇宙に出れんの?完全にジェット機なんだけど。」
神「ふむ、これはフェムリアっちゅう神が居るとこの宇宙船じゃな。この間神様会議に出たときにフェムリアが持って来とったわ。地球でこれを作るにはあと2億年は必要じゃろうの。」
冬夜「2億年ねえ・・・。は!?これが!?嘘だろ」
神「こいつは中々優れもんじゃぞ。戦闘仕様なら地球は一瞬で木っ端微塵に出来るじゃろうな。地球はそれだけ遅れとるっちゅうことじゃ。」
冬夜「つか神様って何歳なの?」
神「何歳なあ。まあお主等で言うたなら46億歳くらいかのう。しかしわしらは生命体ではないが故にの。」
冬夜「え?どんどん爆弾発言増えてってんだけど。生き物でもないってじゃああんたなんなんだって。」
神「じゃから太陽が出来たときに生み出され管理を任された神じゃて。」
冬夜「ロボット?ではないよな。でも死ぬことはないってことか。」
神「人間の概念で言うとロボットじゃな。しかし科学などでは絶対に辿り付けんがの。太陽の終わりがわしの終わりじゃ。そうなっておる。」
神「ふむ、少し話が伸びてしまったの。では行くがいい。設定は弄られると厄介じゃからロックしてあるぞ。まあ一週間もすれば自動で着くじゃろう。」
冬夜「オッケー、食料とかはあんの?」
神「オペレーションナビが居るからそいつに頼めば出してくれるぞよ。」
冬夜「よっしゃ。じゃあな、神様、またな!」
冬夜は神様に出してもらった宇宙船に乗り込み飛び立っていった。
神「ふむ、後9人か。」
そう呟くと同時に神の姿が一瞬にして消えた。
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