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雨が音もなく、降り続いている。
しかし、それの存在感で僕の朝は向かえられた。
カレンダーによれば、今日は新暦1000年 1月1日。
つまり、今のは今年、初めての目覚めだったわけで、そんな重要なものをこの世で最も嫌いなものと共に迎かえてしまったために、すこぶる機嫌が悪い。
そんな、イライラで物にあたろうものなら、母か父がすっとんできて、ものは大事にしろだのと、口うるさく注意されてより気分が悪くなる。
「テレビでも見て気分転換するかな……」
かなり、名残惜しいけど、いまだぬくぬくとしているベッドから、這い出てリビングへと重たい足を運ぶ。