ちっちゃいの思うこと。
ご指摘ありがとうございます!‥申し訳ありません、私の勝手なちっちゃい子に抱いてる幻想でしたね‥(・ω・`)
ちっちゃいころから、握ってるのはしわしわの手が当たり前だった。いつも一緒にいるのはおばあちゃんとおじいちゃん。
僕が三歳の頃には、まだお母さんと一緒にいたらしい。それでちまちま帰ってきたりしてたけど、それは長くても三日間だけ。
おばあちゃんがよくさびしくない?って聞いてくるけど、寂しくないよ、だってたかじだっているし、おばあちゃんの作るご飯は美味しいし。
それで、僕が五歳になった頃。
僕がお隣の子と遊んでるときに、おばあちゃんの怒鳴り声が聞こえたんだ。
「ふざけたこといってんじゃない!花はまだ高校生だろう?!成人前だ!そこにちっちゃい子預けるなんて花にも迷惑がかかるだろう!」
普段から厳しいおばあちゃんだったけど、こんな風に怒るのをきいたのは初めてだった。電話の相手は多分、お母さんだ。あんな風にいつも怒るのは、お母さんしかいなかった。
「ハァ?‥あぁ、そうかい。言っとくけどね、私はあんたのしてることを認めてるわけじゃないよ‥立派だとは思うけどね、心配する親の身にもなっとくれ。」
しばらくはなして、かちゃん、と電話を置いた。色々わからない言葉が出たけど、おばあちゃんはお母さんが心配みたい。
不安そうにたかじが手を握ってくるので、ぎゅうと握り替えす、大丈夫、怖くないよ。
「誠、鷹司、持って行きたいもの準備しな。ちょっとした長い旅行になるみたいだ。」
旅行‥?ああ、遠足のことかな、お泊まり付きの遠足だって、お隣さんが旅行に行くときに言ってたもん。
僕たちはもう旅行に行ったら、おばあちゃんとおじいちゃんに会えなくなる。やだ、寂しい!‥でも、おばあちゃんも寂しそうな顔してたから、元気に笑って、旅行に行ってこよう。
ところで僕はどこに行くんだろう。鷹司も一緒らしい。おばあちゃんが言うには、ここよりも暑いところ。‥やだなぁ、暑いの苦手だ。
お隣さんに車で、駅に送ってもらって、おばあちゃんと一緒に新幹線っていうすごく早い電車に乗った、鷹司も目をきらきらさせてた。
新幹線から降りたら人がたくさんいるところにでた。すごいすごい!こんなに人がいっぱいいるの始めてみた。
おばあちゃんは人がいっぱいいる中を見渡すと、女の人の方に向かって歩いていった。
「ほら‥あんた、また痩せてないかい?」
おばあちゃんが女の人を怒ったときの顔で見つめる。女の人は首を横に振って笑って、おばあちゃんに頭を下げた。
僕たちの方に来ると、ぎゅうと抱きしめられた。‥どうやら、この女の人は悪くないのかな?誰なんだろう。
「‥‥こんにちは、誠くん、鷹司くん。お隣のお姉さんとでも呼んでね?君達には突然だけど、幼稚園に行ってもらいまーす!」
「幼稚園?‥‥なにそれ。」
「幼稚園はね、誠くんと鷹司くんぐらいの子がいっぱいいるところ、そこで遊んでいるの。これから会うままのためにもね?」
‥ママ?誰だろうそれ。これからママに会うのかー‥どんな人なんだろう。
横にいる、さっきからなにも話さない鷹司を見ると、きょろきょろしていた。‥‥やっぱりここが珍しいのかな?
「‥しかし、高校と幼稚園が一緒のところなんてよく見つけたね‥‥花にも迷惑をかけて、あんたはそれ以上何をするんだい?」
「母さん、私は死ぬまでにやりたいことが沢山あるのよ。‥やっておかなくちゃいけない事かな?」
‥なんだか、難しそうな話だ。僕は考えるのがめんどくさくなって、鷹司と一緒におちゃらかをする事にした。
それで、おばあちゃんとお姉さんと一緒に、ママのところに行くことになった。
ついたのは、お姉さんとママが住んでるお家。僕たちはお姉さんとおばあちゃんとバイバイ、またねをして、中の玄関で靴を脱ぐ。
横を見ると、袋があった。何だろう、お菓子かな?お菓子だったら食べちゃおう。
だけど中に入ってたのはおむつとか、ミルクとか、ビンに入ってる黄色とか緑色とかの、お菓子じゃなさそうだった。
僕、おむつはかないといけないのかなぁ。もう卒業してるんだけど、おばあちゃんにもほめられたんだ。
ミルクだって、とっくのとーに卒業してる、お姉さんが買ったものだと思うけど、僕達のことをなんだと思ってるんだろ。
がちゃ、と目の前のドアが開いて、女の人が見えた。この人がママなんだ。
「まま!」
それに続けて、鷹司もママを呼ぶ。
「まぁま‥」
あれ、少し眠いのかな?
「ノウ、私まま違う。」
え?ままじゃないの?
あとからきくと、この女の人はお姉ちゃん何だって。なんか、むちむちしてる。手を握ったけど、ふわふわしてて、おばあちゃんと鷹司の手しか握ったことがない僕には新鮮だ。
なんだか、お姉ちゃんにならたくさん甘えてもいいのかもしれない。
ところで、お父さんとお母さんにはいつ会えるんだろう?
僕、おっきくなったよって、教えたいのに。
ちなみに幼稚園って高校と一緒のところはねーよ、と思っててもそこは‥多めに見てください‥例え高校生とちっちゃい子が一緒に遊ぶ授業があるとしても、多めに見てください‥‥!