表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
29/30

二十九杯目〔ほんと、ヒドいなぁ〕

「やっと名前、呼んでくれましたね(スッ)」


「おい、立っていいのか?」


「もう大丈夫です。だって、サトウさんが呼んでくれましたから」


「ハ? 名前呼んだだけでケガが治るとか何様?」


「魔王様です。そしてサトウさん、アナタが嫌いなジブンです」


「……」


「けど、やっとジブンを認めてくれました。だからもう大丈夫です」


「名前を呼んだだけで、認めたとは言ってない」


「ならジブンを見てください」


「――あれ? なんか透けてるぞ、おれ」


「はい。でも安心してください。元の世界に戻るだけです。というか、元のジブンに」


「帰りたいなんて言ってない」


「けど本人はそうするみたいです」


「勝手だな」


「ですね」


「……。――また会えるか?」


「会わないほうがいいんじゃないですか?」


「そんなのはおれが決める」


「……――サトウさん、一ついいですか」


「なんだ、早くしろ」


「帰ったら直したほうがいいですよ、言葉遣い。もったいない」


「ほっとけ、バカアホマヌケ……(消)」


「ほんと、ヒドいなぁ」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ