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十二杯目〔うわああ!(混乱〕

「うわぁああッ!」


「え、え? え? なに、なにですかっ?」


「手が、手が……!」


「サトウさん?! 手、手が、どうしたんですかっ?」


「手がっ……ある!」


「……え?」


「手があるんだよッ! しかも二本もっ!?」


「ぇ。ぁ、はい。あります……」


「うわぁあ! 肩から生えてるぅうっ!!」


「エエ……」


「マジヤバい! 指が五本もあるしッ!」


「あの、サトウさん? いったん落ち着いて」


「見ろよホラ! 動く! 動くぅう!!」


「サトウさん?! おち、おちついてっ、手、手ならワタシにもあります!」


「え? うわ、ほんとだッ」


「指だって、ちゃんとホラ五本――あれ? 四本だ。え?」


「一本足りない」


「うわああ?! ワタシ指が四本しかなぃい!? どうしてぇえ?!?!」


「おい、おちつけって」


「イヤイヤ指が四本しかないんですよ!? なんで?! どうして!?」


「足の指があるだろ」


「そんなことしたら足の指が一本少なくなるじゃ――あれ? 足の、指が……」


「ないね」


「うわああ!(混乱」

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