漆 ◇ルシファー◇
私の名前はルシファー。
神と対立して天を追放された。
創造主だかなんだか知らないがちょっと謀反したら追放しやがって
「あのジジイ…覚えとけよ」
いつか天使と悪魔で戦争が起こる。
その時にあのジジイの首を取る。
そう決めていた。
そのために毎日鍛錬を積み上げている。
剣を振るい、重力が何倍もの空間で必死に鍛錬している。
その時がいつ来るかはわからない。
いつ来ても最高の状態で戦えるように鍛錬を積んでいる。
わたしは堕天使という立場になっているが今は悪魔界に来ている。
天界には追放されているから侵入することは不可能だ。
堕天使は極度の光だと消失してしまうが、天使の長でもない限り消失することはないだろう。
だが、危険をわざわざ犯しに行く必要性がない。
悪魔界は侵入しても追放されることはない。
それどころか悪魔界の悪魔たちはなにをしているのか、
悪魔同士で集まって博打やギャンブルをし堕落した生活をしている。
悪魔なら人間どもの魂を奪ったり命を奪いに行ったりしたらどうなんだ?
最近の人間界の奴らときたら堕落しきっているそうじゃないか。
すべてが自分が動かなくても自分のもとに来るような通販
スマホという機械で情報が指の操作ひとつで得られる社会になってしまっている。
便利になった分人間がどんどん堕ちているな。
時代が進むにつれて便利になっていい反面堕落していく生物が人間か。
「どうしようもないな。」
昔の方が争いなどは起きていたものの自国の精神とやらを貫き通していた時の方が
まだ、活気があって魅力的だったのに…残念だ
とはいえ、私もたまに人間界へ行くことがある。
もちろんばれることの無いように人間の格好をしてだ。
そして、人間界で販売されているデバイスなどを買う。
意外なことに人間界で発せられている電波は悪魔界にも届き使うことができる。
この間、他の悪魔がいじっているところに聞いたら教えてくれた。
「人間界の便利な道具だ。
使いこなせればさぞ有利に動けるだろう。」
ぼそぼそいいながら購入を済ませ悪魔界の自室へと戻った。
私は堕天使だが他の堕天使の奴らが嫌いで悪魔界に自室を移動させたのだ。
部屋にあるベットで仰向けになりながらデバイス(スマホ)の操作を始める。
-2時間後-
基本的な操作。
メールアドレス設定、電話のかけ方、アプリのインストール方法、インターネットの閲覧方法
説明書を熟読しほぼマスターした。
「これでいろいろなサイトに登録して買い物とかもできるようになるぞ。」
人間界にはコンビニで受け取ることができる便利なサービスがあるため住所が無くても大丈夫なのだ。
そして、有名な某通販サイトで必要なものを見つけお試しで何個か注文をしてみた。
すると、すぐに折り返しのメールが届く。
「流石だな。やはり人間界はサービスが行き届いていてすばらしい。」
とメールを開こうとするとアプリに「2」と表示があった。
一つは通販サイトだろう。もう一つは何だ?
気になりメールを立ち上げる。
やはり、一つは通販サイトだった。
もう一つは全く知らないメアド。間違いメールかなと思いメールを開いた。
〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇
君は最近ドキドキした経験を思い出せるかい?
ボクはそれ以上にドキドキすることを知っているよ?
経験は時に財産になる。その財産を一緒にこの手に入れようじゃないか?
URL://*******************************
p.s.負けたままでいいのかい?
〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇
とこのような内容のメールだった。
「何だこのメール?ドキドキできるのか?」
とテンションがかなり爆上がりした。
何も考えることなくURLを踏んだ。
その瞬間、手に持っていたスマホが異常なほどの光量を発し体が焼きちぎれるかと
思った。
が、その光はルシファーに対し攻撃的ではなく、部屋を真っ白な空間に変えてしまった。
「なんだよこれ。死んだのか?」
そう。生きてるか死んでいるかもわからない感覚。
それだけスマホから発せられた光量が大きかった。
ただ、目はつぶれていない。目がつぶれていれば視界はおろか、前に進むことすら
自分の手をみることすらできなくなるのだから。
ただ呆然と立ち尽くした。
数分が経った時なぜか足が動き始めた。
目的地もない何もない真っ白な空間をただただ歩いた。
何もない。心に虚無が襲い掛かろうとしていた。
それから逃げようとし背中にある翼を広げ空中に飛び立った。
「上から見ればなにかあるだろ。」
そう、上から詮索をしようとしたのだ。
しばらく飛んでみると
椅子が一つ置いてあった。
あわてて椅子の近くに降り立つ
するとその上には1通手紙が置いてあった。
[君は選ばれた。全く別次元の新しい体験を君にプレゼントしよう]
と書かれていた。
読み終えて手紙を畳んでいると、
「やぁ、選ばれしものよ。
君は選ばれたんだ。今回のメールは全人類に差し出したわけじゃない。
僕が選りすぐんだ人類だけがこの空間に来ている。
君は誇っていい。選ばれし人類なんだから」
人類?ということは一応人類扱いされているのか。
「ほかにも数名選ばれた人類はいる。まずはその人たちと軽くコミュニケーションを取ろう!!
話し合って仲良くしてもらわないとかな」
「仲良くなるか…」
昔は仲良くなれるかもしれなかったが今はどうだろうか、天を追放され堕天した身
それに、私が選ばれた?皮肉なもんだ。
そんなことを考えているとまだ説明が続いた。
「その人たちにまずは会ってもらうからそこにある椅子に座ってもらっていいかい?
それと、その場の全員が年齢がバラバラ、上の人もいれば下の人もいる。
でも、上下関係なんて関係ない。だって、同じ状況、初めて会うもの同志なんだから。
最初は敬語を使っていても
最後は敬語じゃなくて、ため口で話し合える仲になれるようにがんばってね」
そう言って声はなくなった。
元の世界に帰る方法も不明か…
「面白くなってきた!!」
そう言って椅子に座った。
その瞬間、時空がゆがんで瞬間移動した。
目を開けると目の前に自分を含めた9人が集められていた。
すると、どこかで見たことのある姿。
かつて戦争で戦ったことのある見覚えのある天使だった。
「よぉ、ミカエル…久しぶりだな」
こんばんは。
今回もキャラクター紹介です。
今回は悪魔、堕天使のキャラを紹介いたしました。
最後に「ミカエル」と言っていましたが後々に天使のキャラクターも紹介していく予定です。
悪魔と天使のコラボレーションを一度してみたかったんですよ!!
12月中には第一章は終われそうなので頑張りたいと思います!!
誤字脱字、変な表現などありましたらご指摘お願いいたします。
意見や感想などいただくと励みになります。