8話
「そろそろか?鬼どもの住処に着くのは…男どもは強かったがすぐに死んでしまったからな。女どもも肉壁ぐらいの役には立つだろう。まぁ、役に立たなかったら別の使い方もあるからな」
男どもはそのような下賎な物言いで鬼人の町に近づいていく。
その様子を俺と静音は50キロ先から見ていた。映像魔法は俺だと10個出せるので先ほどのリアたちの前にも出しているしもう1個俺と静音の前と部下たちの前に出している。
「静音…俺が殺しに行きたいぐらいだ。」
俺が怒りを抑えながら静音に言うと
「落ち着いてください。今回はヴォイスが担当と決めたではありませんか。あれほどの軍量なら敵国の最高の戦闘力を持った部隊もいるでしょうからヴォイスが負けそうな場合だけ出ればいいのですから。」
静音は俺に意見をすることができる唯一の存在で常に冷静に意見をくれるありがたい存在なので意見をおとなしく受け入れることにする。
「強化魔法で相手方を強化するか?」
「流石にそれでもヴォイスが負けることは無いかと…あの程度が10倍程度でもシリウス様と騎士団長達が戦うのと変わらないぐらい圧倒するでしょうから。」
「そりゃ、負ける確率が万分の一はできるぞ?」
その程度にはなるな。
「その程度の相手という話です。諦めてのんびりとしていてください。それと、黒恵からの報告です。リア殿の潜在能力が神化できるほどの強さを持っていることが判明したそうです。狼騎士並みの強さですがそれはうまれながらで鬼人族は特別訓練をしていないそうなのでその程度の潜在能力があるとのことです。」
俺達の国でも才能がどれほどあろうと犬騎士が限界なのに対してリアはそれ以上か…
「静音…新たな騎士団長ができるな。お前ほどの才を持つものではないが…ヴォイスクラスの才はあることは俺が合ったときには分かっていた。そして、1か月お前に預ける。できるだろ?うちの地下にリアだけ入ることを許可する。いや、リアを含めて10名近くを入れて鍛えておけ。その力を復讐に使うも良しこれからの訓練に生かすも良しだからな。」
俺と静音がのんびりと話しているとヴォイスがやっと敵軍のもとに着いたようだ。
「さて、俺はのんびりとお前と模擬戦でもしておこうか。」
そして、俺と静音は鬼人の町から5キロは離れた場所で体を動かし始める。今回の敵戦力の分析はドロイがもう終わらせているので安心してのんびりとできる。