表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
5/9

5話

「なぁ、確かに鬼族だが…まさかな…」


鬼族で確かに町ではあるが…男はおらず女と子供しかいない。男はその子供以外におらず町にいる女と子供達は暗い顔で下を向いて悲しそうに生活をしていた。


「あれは、男達を徴収でもされたのかそれとも襲われて撃退はできたが男たちが負傷して亡くなったのかだろうな。」


ヴォイスがそう淡々と呟く…優しいこの男のことだから何か力になれればと考えていることだろう。さてと、さっさと接触をして事情を聞こうか…今の状況は憶測はできるが事実までは分からないからな。


「静音、黒恵は警戒をしておけ。人族が襲ったのなら獣人とはいえ俺達の見た目は完全に人族と変わらないからな攻撃される恐れもある。」


「そうですか、では私は気配を絶ちます。」


黒恵が気配を遮断してその場から離れていく。


「では、私は…戦闘態勢をとっておきます。」


静音は、腰にさしてある刀に手をやってすぐに抜けるようにと俺の横で待機をしている。ヴォイスは篭手を付けて背中にある大剣は放置して拳を握っている。まぁ、ヴォイスが出ることは無いかな?


準備が整ったので町に近づいていると門に鬼族の女たちが武器を持って戦闘準備を行っていた。まぁ、こちらも解くわけにはいかんな…それこそ、何かあると警戒を強めてしまう。


「どこの者だ!!」


その言葉で安心ができた。言葉なしに戦闘が始まることも危惧していたからな。話せるのならどうにかなるかな?


「天狼騎士国騎士王のシリウスだ。横にいる蛮族風の男は俺の国の赤狼騎士団団長のヴォイスで白い女は全騎士団長統括の静音でお前らの横にいる黒い髪の赤い目の女は黒恵という黒狼騎士団長だ。」


そういうと、鬼族はやっと軽く気配を絶っていただけの黒恵を認識できた。そして、動く…


「うおぉ!」


黒恵の後ろにいた鬼が首を狩ろうと剣を振るう…左から来た刃を右手の親指と人差し指で刃をつまんで止める。


「やっぱり遅いな…私でもこれができるか…騎士以下の強さだな…他国の騎士程度になる。まぁ、あの世界の者でないのにここまで強いのは褒めておこう…」


「黒恵、こちらに来い。」


「かしこまりました。」


剣を放して瞬間的に俺の後ろに来て待機を始める。


「さて、鬼族の代表はだれだ?俺一人でそちらに行こう。」


そういい、相手とのちょうど真ん中に行ってそこで対話の為に待つ…とその前に…


「そうだ、鬼族よ…主らは我らが攻撃をしてくるのではと不安でいるだろう…先に、不意を打つ必要が無いほどの力があると見せておこう…初級雷魔法:ライトニングバレッド」


雷による弾丸を静音とヴォイスに向かって放つ…そして、近くの木に向かっての3発を同時に発動させた。


静音は、刀による一閃で消滅させた。簡単に見えるが、魔力を手に纏い俺の弾丸と全く同じ波長を送ることにより綺麗に火花も出さずに消滅をさせた。当てるためには達人でも難しく波長を合わせるためには天才と呼ばれる魔導士ですら一時間はかかる程に高度な技術になる。


ヴォイスは、左手で強引に握りつぶして消滅させた。


そして、離れた木は触れた瞬間に消滅して更にその後に100メートル以上の被害が出る…どれも、超高温で焼き尽くされた。


「…そうか、私でもどうにもならん…」


1人の鬼が言うと他の鬼たちもあきらめたように俺を見た。


「さて、頼みがある。」


簡潔に鬼達に問いかける。


「俺達と交易をしてほしい。食料なら安く売ってやるとかできるぞ?」


「そうかい、なら、私達の王に合ってほしい。私は王の護衛騎士の一人だ。」


恐らく、それに対する判断をしていい権限は王にしかないのだろう。当たり前といえばそうだが。


「静音のみの護衛を許可する。ヴォイスと黒恵はここで待機だ。」


俺は鬼の王に合うことにした。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ