序章語り
小説を読もう。をご観覧の皆さま
はじめまして、ジョセフ武園と申します
私と小説の歴史は、あまり深くなく、何気に時間がある時には読む程度だったのですが、最近ひょんな事から仕事を辞めて、余った時間で創った小説が
「スニーカー大賞」の二次選考まで通過した事をきっかけに
活動を趣味程度に始めたぺーぺーです
今回書かせて頂こうと思う、この「時間屋さん」は
誰もが心の底に想っている「あの人のような人生を歩みたい」と言う心理をテーマに「命」と言うものについて、私なりに考えた作品となっております
終着点はまだ決まっておりませんが
皆様とじっくりと文章と言う空を泳いでいけたらと思っております
どうぞ、細く長くよろしくお願いします
命は平等で素晴らしい
命は、在りながらにして不平等だ
全く正反対の命の論理ながら
そこに至ったのは、奇しくも同じ人間と言う生物だ
結論から言うと
この論理は実は両方とも正しい
人間としての生を得た者は、この地上に生まれる前。時流の部屋にて
「進むべき時間」そして「受け入れるべき運命」を授かる
それは、決して運や与える側の思い付きではなく
星の流れや歴史の手引きによって決まる
つまり、早く消える命も
永く永く燃え続ける命も
星の大切な理の中にある
決して無駄な命はない
だが、人間が、生物たちが不完全であるように
また、我々も完全ではないのだ
極めて僅かだが与えた後で
「不良品の時間」つまり「偽りの運命」が判明する事がある
もし、今あなたが歩んでいる道がとても理不尽な程、困難で
何の結果も出ず
誰からも認められず
そして、哀しみが押し寄せているのなら
それはひょっとしたら「不良品の時間」なのかもしれない
だが、安心してほしい
我々も与えた側として、失敗には責任をとるし
決して「人間」と言う生物をないがしろにしたいわけでもない
もし
あなたの前に「古緑色のコートと帽子」そして「大きなギターケース」
を持った男か、少女が現れたなら
どうか、その話を信じ、聞いてやってほしい
彼らこそが、我々の中で唯一「運命と時」を変える事が出来る
「運命の修復使」と呼ばれる者だ。