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第2話 連れて来られた理由

どうも神薔薇です。


今回は連日投稿です!!

よかったです。

書けて。

明日も投稿できるよう頑張ります!!


では呼んでもらいましょう。

どうぞ!!

「魅輝?」


 俺は妹を見詰めた。

 妹はあの離れ離れになった時と比べて成長していた。

 だが、顔はあまり変わっていない。

 あの時と同じで小さくて可愛らしい、魅輝が呼んだミユと呼ばれる少女と同じように美少女だと充分言えるだろう。

 

「はい。久しぶりですね、兄さん」


「え!?兄さんって!?あっ、そうか!?刀薙って!?」


 ミユは驚いた顔をしてる。


「ミユさん」


「な、何?ミキちゃん」


 ミユは魅輝の咎めるような声に体をビクつかせる。


「まったく、外であんなに叫んではいけませんよ。ここだからまだいいですけど。商店街とか人がいっぱいいる場所では絶対にいけません。はしたないですから。良いですね?」


「は、はい。ごめんなさい」


 ミユは魅輝に謝る。


「兄さんもですよ?」


「ぐっ」


 俺も結構大きい声で叫んじまったしな。


「すまん」


「まったく、兄さんは。…………あまり私に恥は掻かせないでくださいね」


 魅輝は俺をじとりと見る。

 昔の事を思い出したのかね。

 まあ、色んな事したからな。

 面白いこと探して山にいったら遭難したり、急いで帰ろうと近道探してみたら見事に迷って結局帰るの遅れてしまったり。

 そしてその時に魅輝は絶対に俺の後ろに着いて来ていた。

 いつも魅輝も怒られたりしてたからか大体俺を睨んでいたが、魅輝が顔を膨らませて睨んでも可愛いだけだったと言っておこう。

 まあ、それを見るのも楽しみの一つだったが、一応反省はしている。

 だが、後悔はしていない!!

  

「善処はする」


「なんで政治家が言いそうな事を…………。まったく、全然信用できません」


 魅輝がさらにじとりとした目で俺を見てきた。


「はあ、まったく」


 魅輝はため息を吐いた後、ミユを見て口を開く。


「ミユさん、そろそろ門限ですよ。早く帰った方がいいですよ」


「え!?ホントだ!?じゃあね!?」


 ミユは魅輝に言われて端末を取り出して時間を確認した後、慌てて帰って行った。

 結局最初から最後まで慌ただしい奴だったな。

 

「では兄さん、着いて来てください。ここに来て頂いた理由の説明もしますし、休みたいでしょうし」


「ん?分かった」


俺は暗い道を街灯が照らす中、魅輝の後ろに着いて行った。



☆   ☆   ☆



「兄さんはここに住んでもらいます」


 魅輝に連れて来られたのは結構大きい一軒家だった。

 ここに住むっていう事は俺の考えは間違ってないってことか。

 魅輝は鍵を開けた。


「兄さんも入ってください」


「分かった」


 俺も魅輝に続いていて中に入った。

 家の中はとても綺麗だった。

 よく掃除されていて、靴棚の上には花瓶に活けた花がある。

 魅輝に案内されてリビングに入る。


「兄さんはソファーに座っていてください。私はお茶を淹れてきます」


「ああ。サンキュー」


 俺はソファーに座り魅輝を待つ。

 少し待つと魅輝がお盆を持ってきて自分もソファーに座った。


「どうぞ」


「ありがとな」


 お茶を一口飲み落ち着いた後、俺は口を開いた。


「いい家だな。魅輝もここに住んでいるのか?」


「はい。というか、ここは兄さんの為に建てられましたので、私は兄さんの監視の為にここに住むことになりました」


「そうなのか。まあ、女の園である寮には済ませられねぇしな」


 というかこれを俺の為に建てたっていう事は、ここに俺を連れてくるのは結構前から決まってたことなのか。


「ええ。来賓用の宿泊施設もありますからそこにという話もありましたが、それでは私が監視するの大変ですし、来賓の方が泊まるとき休めないという事でここが建てられました」


「へえ。それでこんなの建てるのかよ」


「はい、私も住むことになるからという話です」


 成程、俺も魅輝の事はアイツから聞いてるしな。

 今のコイツは俺より階級が上だからな。


「さすがは刀薙魅輝少佐ということか」


 俺が賞賛するように言うと魅輝は驚いて俺を見る。


「知ってたんですか!?」


「まあな、ある奴がいつも俺に話してくるからな。数々の魔獣を光の魔法で討伐してきたんだよな。確か『光の舞姫』って呼ばれてたんだよな。会わない内に妹が成長してくれていてお兄ちゃんは嬉しい限りだぜ」


 俺が笑って言うと、魅輝は恥ずかしそうにモジモジしながら口を開いた。


「は、はい。少し恥ずかしいですね。でも兄さんに話した人って」


「ああ。お前も知ってるかもな。よくここに来るらしいし。諜報部のアルス・クリューゲル大尉だ」


 本当にムカつく野郎だ。

 今日のアイツの顔を思い出しただけで殴りたくなるわ。


「アルスさんですか!?兄さんも知り合いだったんですね」


「ああ、いつも絡んで来るからな。仕事中にな」


「ハハハ…………」


 魅輝は乾いた笑いを浮かべる。

 場面が想像出来たのかね。


「?でも、兄さんなら悪ノリしそうですよね。気も合いそうですし」


「まあ、それは否定しない。だがな色々と借りが有りすぎてな、ちょっと面倒なんだよ」


「…………何したんですか」


 まあ、色々あったんだよ妹よ。


「それより、俺をここに連れてきた理由は?大体分かってるけど」


「…………誤魔化しましたね?…………はあ、まあいいです」


 魅輝はじとりとした目で俺を見た後、ため息を吐いた。


「まず、もう分かってるとは思いますが兄さんにここに来てもらったのは魔法学園に入って貰うためです」


「やはりか。だが何で今なんだよ。アルスもここによく来てたんだったら俺の事は知ってたはずだろう」


 そう、分からないのはここなのだ。

 なんで今なんだ?

 もっと早くても可笑しくないはずだ。

 まさか、アイツは俺のことを話してなかったとか?

 いや無いか。

 確かアイツは魔獣災害の時に孤児になってウィシュガル魔法学園の学園長に拾われて育てられたって言ってたからな。

 自分の親に言ってないなんてことないだろ。

 こんな重要な事。

 じゃあ何で?


「準備に凄く手間取りまして。この家のこともありますが、女性しかいない学園に男性を入れるのですから準備が必要です。生徒の皆さんに認めてもらうまでかなり時間が掛かりました。それでも反対してる人はまだいますが」


 そっか、それを忘れてたな。

 まあ当然か反対するやつ多いだろうしな。


「兄さんは私と同じクラスになりますから、よろしくお願いしますね」


 まあ、さっき俺の監視とか言ってたし当たり前か。


「じゃあ、もう寝ましょうか。兄さんも疲れているでしょう」


「ああ、そうだな。そうするか」


「兄さんは2階の階段を上がったすぐの部屋を使ってください。奥の部屋は私の部屋ですので、何か用があったら来てください」


 魅輝はそういうと立ってドアに近づく。

 そして開けてリビングを出るときに顔だけこちらに振り向いた。


「おやすみなさい」


「ああ、おやすみ」


 笑顔で言われた普通な言葉に俺はどうしようもなく嬉しくなった。

どうでした。

今回は妹との話がメインでしたね。

次回は多分玲雄がふざけまくると思います。

今回までは玲雄が疲れてましたが次回からはそうじゃないので。

楽しみにしてください!!


では今回はこの辺で。

さよなら~

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