普通男子も色々あるんです!パート2
チュンチュン…
小鳥が鳴いている!はっはっは!
とか、言っちゃう俺だけどもw
コンコン
「はい?」
「邑?はいるぞお」
「んー。」
兄ちゃんだ。
「今日隣に越してくる人いるんだけど、お前と同じ学校なのな。だから、初日だけでいいから一緒に行ってやってくんね?」
「んー、いーけど。男?女?」
「女らしいよー。名前はぁー…菱井さんだったかな?」
「ふぅ~ん。ま、了解。」
「ありがとなー。んじゃ、俺今から大学いくから。」
「おう。いってらー。」
なんか、漫画っぽい展開じゃね???????w
テンション上がってきたーーーーーー!!!!w
ピンポーン―
だれだ?
ガチャ…―
「はー…い…」
フワッ…
いきなり華やかな風が吹いた…
「あ…はじめまして…。隣に越してきた、菱井綾乃って言います。」
「…………」
「え?」
「っあ!」
つい見とれてしまった…
目の前に居たのは、膝丈のプリーツスカートから少し見える白い脚。背も高くなくて。なんといっても静かそうな女の子だ。男なら誰でも守ってあげたくなるような。
「どうかなされましたか?」
「あ!いや!なんにもないです…」
「あのー、お名前を伺ってもよろしいですか?」
「あ?ああ!瀬名邑十!」
「ゆうとくんですね。わたし、男の方が慣れてなくて…」
「そうなんだ!ま、そのうち慣れるよ!」
「ゆうとくんって格好いいですね。」
あやのちゃん!?君は何を言っているんだい?wwwwww
お世辞にも程があるよwww
って言いたい気分。ははっ。
「あ、母が呼んでいるので私はこれで。」
「あ、うん。じゃあ…」
なんなんだ、あの子は…
天然なのか?
ま!普通男子の俺には関係ねぇか!
「ねーぇー。邑ちゃーん?ちょっと行ってきてほしいところあるのー」
階段の下から母親の声。
「えー。どこまでー?」
「なんかねー、左隣にまた新しい人が来るらしいのよー。その人の家の片付けゆうちゃんに手伝ってほしいのー。」
「おれだってそれはやだよー」
「んー、じゃあお小遣い2倍!」
まじか?俺の親、正気か?w
「まじで?それなら行ってもいいけど。」
「ほんとー?ゆうちゃん大好き!」
「ははっ!」
「じゃあ、14:00に着くらしいからー!」
って、おいおいおい。
今、13:40じゃねえかYO!wwww
「あいよー」
とか優しく返事しちゃう俺だけど?w
ピンポーン
「こんにちはー。母の代わりにきましたー」
『はいはーい。麻胡出てきてちょうだい』
甲高い婦人の声が聞こえた。
キィ…―
「はー…い。って、ゆうちゃん?」
「お…おう」
俺の胸に飛び込んできた。
ドキドキドキドキ。
胸が熱い。
「ど、ど、ど、どうしたんだ?」
…噛んだ…
「ゆうちゃんってば可愛い!んー!」
俺に顔を近づけて目を閉じる彼女。
「は!?」
「ちゅーしよ!ね?それくらいいいでしょ?」
いやいやいや。おいおいおい。
なんなんだこいつは…(悶)
ジャリ…―
「あやのちゃん!」
やってしまった…
「あ、あ、すみませんでした!」
「ちょ、ちょっとまってよ!あやのちゃん!?」
「え?ゆうちゃんどこいくの!?」
「ごめん!おれあやのちゃんのとこに…」
!?
「ゆうちゃんが悪いんだからね!私を置いていこうとするから…」
キスしてしまった…
「お前、俺を怒らしたいの?」
「え…ゆうちゃん?」
「いま、俺が質問してんだよ。」
「いや…」
「俺にだったら何しても怒らないと思ってんの?いい加減にしないと、いくら麻胡でも本気できれるからね。」
「ごめんなさ…」
「ばいばい。」
「ゆうちゃ…待ってよおおお!」
俺はそそくさと歩き出した。
てか、今の俺、ホントに俺?
なんか、どこぞの冷血少年みたいじゃね?????
そんなことよりも、あやのちゃんが!
いた!
「あやのちゃん!」
「邑十くん…。別にわたし気にしてないからね!」
彼女は泣き出した。
「うっ…」
「!?ごめん!俺あいつとは何にも関係ないんだ!だから、勘違いしないでくれ!」
って、俺なんで弁解しようとしてるんだ?
「ううん。変に勘違いした私が悪いよ。ふふふっ」
彼女はふわりと笑った。
俺は自分の頬が徐々に熱くなっていくことに気がついた。
すると、彼女は…
「わたし…邑十くんが好き。」
ギュ…
お?この展開は…
「私のこと嫌い?」
「いや、嫌いとか会ったばっかでわからない…。」
「ま、私は私なりに頑張るから覚悟しててね?」
「お、おう」
俺、もしかしてモテ期なのか?
俺は一体だれが好きなんだ…
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