エピローグⅠ
白い閃光の中心へ向かうにつれ、
沿岸の街は騒然としているようだった。
兵士たちは状況を理解できず、海に向けて武器を構えたまま硬直している。
だが主人公だけは違った。
あの揺らぎは、ただの兵器反応ではない。
世界そのものの『特有の軋み』だった。
そして、港にそびえる巨大クレーンの影に、
黒い球状の何かが転がっていた。
焦げもなく、破片もなく、ただそこに“置かれて”いる。
密集型MIRVの弾頭──のようで、弾頭ではない。
そう思っている瞬間、主人公の脳内に“神的存在”の概念が直接流れ込む。
〈概念〉
「世界の外側からの干渉を検知。」
「隔離された文明に異質な技術が混入。」
「起源:転生者の到来より“前”。」
主人公は息を飲んだ。
──小国の異常なほどの核武装の正体。
──文明が核ももっても理論がなかった理由。
──自分だけが“核”を理解できてしまった意味。
それらが一本の線につながっていく。
この世界は、そもそも“成長する文明”として作られたわけではなかった。
戦争も、国家も、科学も、本来はもっと緩やかな発展にとどまるはずだった。
そこに投げ込まれたのが 巨大ウラン鉱脈。
そしてもう一つ──
この世界の外から持ち込まれた「設計外の核理論」。
それを埋め込んだのは自分ではない。
自分より前に、この世界に落ちた“何か”がある。
神的存在の概念が再び響く
〈概念〉
「この世界における核関連知識・物質の混入は、外的存在による“介入”の副産物。」
「核概念の転移地点は複数。──いずれも計算内。」
「だが、諸島の小国にだけは“保護措置”が施されていた。」
主人公の背筋が凍る。
保護措置?
優遇?
誰が、何のために?




