表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

38/40

少しさかのぼり

戦後、主人公の国は

旧・例の帝国の沿岸領と、

沈黙帝国の沿岸州の一部を管理し、

同時に自国の焼けた都市を立て直すという

前代未聞の復興作業に取りかかっていた。


街は瓦礫の山だったが、

そこには奇妙な“静けさ”があった。

それは、世界が一度死んで、今また生まれ直しているかのような、

あまりに静謐な再生の時間だった。


だが主人公だけは、その静けさを信用できなかった。

理由はひとつ。

転生してすぐ、“神的存在”から受け取った“思考”である。

実際は思考がパラメータに組みこまれたに等しい

だが主人公が知る由もない。


改変直後、主人公は暗い深淵のような場所で

“声ではなく、概念そのもの”を受け取った。


それは

「この世界は本来、“核”に到達するはずのない文明だった」

という、ありえないほど強固な概念だった。


主人公は当時、意味を理解できなかった。

だが大陸三つ巴や小国の核武装とMIRV戦争の勃発を目の当たりにし、

ようやく恐ろしい仮説にたどり着く。


いろいろな旧国の記録をひたすら遡った結果、

重大な事実が見えてきた。


**どの国にも、核物理学に相当する学問体系が存在しない。**


あるのは蒸気、圧縮式砲、推進学、材料学、

化学式の応用程度まで。


不自然な空白がある。

まるで世界の文明そのものが”自分”が転生する前に

“核”という概念を避けるように成長してきた。


そして主人公は神的存在を思い返す。

“この世界は、核へ進む設計ではなかった”

さらに資料で調べた諸島にある鉱脈のことも


つまりこうだ。

この文明は“核へ到達しないように設計された世界”だった。

だからこそ

巨大ウラン鉱脈の存在自体が、

”この”世界の構造から見れば“異物”なのだ。


そして思考にふけって、

復興がようやく軌道に乗り始めたある日。

主人公国最大の港湾都市にて、

地鳴り以上の轟音が走った。

窓が震え、海面が揺れ、

空が、一瞬“白く”きらめいた。

「これは、爆発じゃない。」


実際、この世界で強力な小国の最終兵器(密集型MIRV)でもあった.。

それはopenfrontには存在しないものだった。

神的存在から与えられた思考が

再び脳内でざわつく。

そして主人公は言った。

「これは、爆発じゃない。」


主人公は、その光に向かって歩き出した。

そしてなぜ核という“異物”が投げ込まれたのか。

そして”不安定さ”が広がる先に、何があるのか。

それを確かめるために。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ