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第二話 黄金の果実と預言の書

魔理沙は腕をさすりながら、腹の虫が鳴りそうだと言うかのように呟いた。


「さて、腹ごしらえだな。魔法で腹は満たせねぇし、とりあえず、食料を集めねぇと話にならねぇ。」


不安げな妖夢は、森の木々を見上げながら、頼りなげな声で尋ねた。


「野生の動物とか、いませんでしょうか……? せめて、お腹を満たせるものがあれば……」


ルーク(白オオカミ)は周囲を警戒しつつ、落ち着いた口調で答えた。


「この世界にも、牛や羊、鶏などの動物は生息している。ただし、モンスターの影響で、以前より数はずっと少なくなっているようだ。期待は薄いが、幸運を祈るしかないな。」


ガロン(黒オオカミ)は鼻をひくつかせ、鋭い嗅覚で匂いを確かめるように言った。


「狩りを始めるなら、絶対に音を立てるな。獲物だけじゃなく、厄介な連中も引き寄せることになるぞ。」


一方、フィン(灰オオカミ)は明るい笑顔で尻尾をパタパタさせながら、励ますように言った。


「大丈夫! きっと、美味しいものが見つかるよ。運が良ければ、食べられる山菜や木の実も見つかるかもしれない!」


霊夢たちは互いに頷き、覚悟を決めたかのように顔を見合わせた。生存のための第一歩として、少女たちとオオカミたちは、それぞれ周囲を警戒しながら森の探索を開始した。木々の間を縫うように進み、草むらに足を踏み入れる。鳥のさえずり、風の囁き、木漏れ日のダンス……平和な森の景色の裏に潜む危険を、一層の注意を払って観察しながら。


しかし、時は容赦なく過ぎ、期待は裏切られた。動物の姿はおろか、食料になりそうなものすら見当たらない。焦燥感が胸を締め付け始めたその時、先頭を歩いていた魔理沙が突然、足を止めた。


魔理沙は息を潜め、目を凝らして何かに気づいたように、低い声で言った。


「……おい、霊夢、妖夢、ルーク。……あれ、見ろよ。」


彼女が指差す先には、夕陽に赤く染まる一見普通のオークの木が立っていた。緑の葉を茂らせ、太い幹を空に向けて伸ばす、ありふれた木。しかし、よく見ると、何かがおかしい。


妖夢は魔理沙の視線を追い、その木をじっと見つめ、息を呑んだ。


「……え……? あ、あれ……? 何か、木から金色の実がなっているのではありませんか……?」


霊夢も目を凝らし、木の枝を見上げた。夕日に照らされ、まるで宝石のようにキラキラと輝く黄金色の物体。それは、確かに実のように見えた。


「金色の……リンゴ……?」

霊夢は信じられない表情で、ほとんど呟くように言った。心のどこかで否定しながらも、黄金に輝くリンゴは、確かに枝からぶら下がっていた。まるで幻を見ているかのようだ。


好奇心に駆られた霊夢は、ためらいながらも木に近づき、黄金の実の一つにそっと手を伸ばし、丁寧にもぎ取った。ひんやりとした感触が指先に伝わる。リンゴは本物だった。そして、よく見ると、リンゴの表面には、微かに紫色の光がゆらめいていた。まるで魔法の力が宿っているかのように。


霊夢は息を呑み、驚愕の表情で手の中のリンゴを見つめた。確信が胸を貫く。


「……ちょっと待って。……これ、普通の金リンゴじゃない。」


魔理沙は霊夢の言葉に応えるように目を見開き、熱狂的な様子で叫んだ。


「エンチャント金リンゴ!? マジかよ!? こんなものが木になってるなんて、ありえねぇだろ!」


妖夢も信じられない様子で、混乱した表情を浮かべながら呟いた。


「で、でも、エンチャント金リンゴって……本来なら宝箱(チェスト)とかにしか入ってないはずですよね? しかも、古代都市とかに稀にある、とても貴重なものなのに……」


ルークは金色のリンゴをじっと見つめ、深い思索に沈むように、低い声で呟いた。


「……奇妙だな。この世界の法則では、本来、エンチャント金リンゴが木に実るなんてありえないはずだ。」


ガロンも同意するように頷き、重い声で答えた。


「確かに。エンチャント金リンゴは、この世界では極めて貴重な存在だ。精錬された金と魔法の力、そして高度な技術が必要になる。それが自然に木になっているとは、理解しがたい。」


フィンは首を傾げ、無邪気な瞳を輝かせながら尋ねた。


「ねえねえ、もしかして……誰かが魔法で作っちゃったとか、そんなこともありえるのかな?」


霊夢、魔理沙、妖夢の三人は互いに顔を見合わせた。オオカミたちの言葉は、自然現象では説明できない何か、人為的な異変を感じさせる。


霊夢は腕組みをしながら、考え込むように呟いた。


「……何か、この世界にはまだ、私たちの知らない異変が起きているのかもしれない。エンチャント金リンゴの木なんて、普通では考えられないし……。」


魔理沙はにやりと笑い、いつもの調子で答えた。


「まあ、深く考えても仕方ねぇだろ。せっかくだし、いくつか回収しておこう。エンチャント金リンゴは、体力回復だけじゃなく、耐性や吸収の効果もあるし、後で役立つかもしれねぇ。」


妖夢は周囲を見渡しながら、警戒を怠らないように言った。


「で、でも、こんな珍しいものがあるってことは……この森にはまだ、何か隠されているのかもしれませんね。油断は禁物です。」


ルーク、ガロン、フィンも妖夢の言葉に同意するように、真剣な表情で周囲を見回し始めた。風の音、木々のざわめき、鳥のさえずり……一見静寂に包まれている森だが、どこか異質な、見えない気配が漂っているように感じられた。


その時、ルークが突然、低い唸り声を上げた。彼の鋭い眼差しは、地面の一点を捉えている。


「……待て。」


三人とオオカミたちは緊張した面持ちで動きを止め、ルークの視線の先を見ると、そこには確かに奇妙な足跡が残されていた。


魔理沙はしゃがみ込み、足跡をじっと観察しながら眉をひそめた。


「この足跡……誰かがここに来たのか? 人間のものとは思えないが……。」


ガロンは鼻を地面に近づけ、匂いを嗅ぎ取るように呟いた。


「……いや、これは『誰か』ではなく、『何か』だな。獣の匂いとも違う。もっと異質な気配がする。」


霊夢は背筋に冷たいものが走るのを感じ、警戒を深めた。


「まさか……モンスター……?」


フィンは足跡をじっと見つめ、首を傾げながら呟いた。


「うーん、でも……普通のゾンビやスケルトンの足跡とは全然違う。もっと小さいような……?」


不安と緊張が入り混じる中、霊夢たちは互いに顔を見合わせた。エンチャント金リンゴの謎、そして新たに現れた奇妙な足跡。どうやら、この森にはまだ、想像を絶する危険が潜んでいるのかもしれない。


霊夢は決意を込めて立ち上がり、ネザライトの剣を握り直すと、静かに言った。


「……行くしかない。まずはこの足跡を辿ってみよう。何が待っているか分からないが、知るに越したことはない。」


魔理沙も頷き、ネザライトの斧を肩に担ぎながら笑みを浮かべた。


「面白そうじゃねぇか。何が出てくるか、見物だな。」


妖夢は二刀を構え、決意を秘めた声で言った。


「行きましょう。警戒を怠らずに……」


こうして、ルーク、ガロン、フィンとともに、霊夢、魔理沙、妖夢の三人は、新たな謎と未知の危険へと向かって歩き出した。森の奥深くへ続く暗い道を、緊張と覚悟を胸に、しっかりと踏みしめながら。


妖夢「……あれ? 何か落ちてますよ?」


妖夢が指を指したのは、先程のエンチャント金リンゴの木から、ほんの数メートル、離れた場所の、木の根元だった。夕日が傾き始め、森の木陰は濃くなりつつある。そんな薄暗い木陰の中に、まるでそこだけ、光を放っているかのように、何か白いものが目に飛び込んできた。


霊夢と魔理沙も駆け寄り、妖夢が指差す先を見つめた。そこにあったのは、予想もしていなかった、意外なものだった。


分厚い本。古びた羊皮紙のような質感の表紙。埃を被り、蔦が絡まり、長年、誰にも見向きもされずに、放置されていたかのような佇まい。しかし、不思議なことに、本からは微かに、神聖な気配が漂っていた。まるで、古から伝わる、秘宝のように。


霊夢「本……? こんな場所に、一体……?」


魔理沙はその本を手に取り、表紙を払った。長年の埃が舞い上がり、咳き込む。しかし、埃の下から現れたのは、想像を遥かに超える、美しく、神秘的な装丁だった。深緑色の革で装丁された表紙には、金色の糸で複雑な模様が刺繍されており、中央にはまるで魔法陣、あるいは紋章のようにも見える、不思議な図形が刻まれていた。古めかしい金具が鈍く光り、まるで魔導書、あるいは古文書のような、重厚な雰囲気を醸し出していた。


魔理沙は本をまじまじと見つめ、興奮を隠せないといった様子で言った。「おやおや、こりゃあ、面白そうなもん見つけたじゃないか。……何か、文字が書いてあるな。ちょっと、読んでみるか。」


魔理沙は慎重に、まるで宝物を扱うかのように、ゆっくりと本を開いた。古びた紙が擦れる、乾いた音が静寂の森に響く。最初のページに目を通し、書かれている文字を追う。その表情は、好奇心から徐々に、驚愕、そして畏怖へと変化していく。


魔理沙は息を呑み、信じられないといった面持ちで、呟いた。「……なんだこれ……、『預言の書』……?」


霊夢は魔理沙の言葉に反応し、怪訝そうに問い返した。「預言……? 一体、何が書いてあるの?」


魔理沙はゴクリと唾を飲み込み、緊張した面持ちで、本に書かれた、運命の言葉を、声に出して読み始めた。その声は、微かに震え、森の静寂に吸い込まれていく。


魔理沙「


遠い未来、世界が闇に包まれる時、


異世界より三人の勇者が現れる。


彼女たちは、それぞれ異なる力を持ち、


世界を救う使命を背負う。


彼女たちと共に歩むのは、三匹のオオカミ。


彼らは知恵と力を持ち、勇者たちを導く存在となる。


その証は、黄金の果実(エンチャント金リンゴ)の木の元に現れん。


彼女たちは、この木の下で預言の真実を知るだろう。


彼女たちの力が試される時、闇の支配者が目覚める……。



魔理沙の朗読が終わり、森には再び、静寂が訪れた。しかし、先程までの静寂とは違う。重く、張り詰めた、まるで何か巨大な力が目覚めようとする直前のような、異様な静けさだった。


霊夢は預言の言葉を反芻するように、小さく呟いた。「……え……?」


妖夢は信じられないといった面持ちで、震える声で言った。「こ、これ……、まさか……」


ルーク(白オオカミ)は静かに、しかし確信を込めて言った。「……俺たちのことが、書かれているのか……?」


ガロン(黒オオカミ)は重々しく頷き、冷静な分析口調で言った。「偶然、と片付けるには……、出来すぎているな。」


フィン(灰オオカミ)は興奮を抑えきれないといった様子で、尻尾をブンブン振りながら言った。「ねえねえ、これってつまり……、ボクたち……、選ばれた存在ってこと!? 運命の勇者、みたいな!?」


三人と三匹のオオカミは、互いに視線を交錯させた。驚愕、困惑、期待、不安……、様々な感情が入り混じる、複雑な沈黙。


魔理沙はその沈黙を打ち破るように、いつもの調子で笑い飛ばそうとした。「いやいや、まさか、そんなバカな話が──」


しかし、魔理沙の言葉は、最後まで……、紡がれることはなかった。


その時、森の奥深くから……、微かな、しかし確かに……、異質な音が響いてきた。


ザザ……ッ


風が木々を揺らす音、鳥の羽ばたき、虫の音色……、森のざわめきとは明らかに違う、人工的な、何かが擦れるような……、不快な音。


妖夢は敏感に反応し、背筋を伸ばした。「……!」


霊夢も異音を聞きつけ、鋭い視線を音の方向へと向けた。「……今の、何……?」


霊夢たちは言葉を失い、固唾を呑んで……、音がした方向を凝視する。しかし、そこには何も見えない。木々が生い茂り、草むらが覆い茂る、深緑の森が広がるばかり。音の正体は掴めない。だが、確実に、何か異質なものが……、近づいてきている、そんな……、嫌な予感が胸をよぎった。


ルークは鼻をひくつかせ、周囲の匂いを嗅ぎ分けるように言った。「……誰かが……、こちらを見ている……、気がする。」


ガロンは低い唸り声を上げ、警戒を促すように言った。「油断するな。何かが……、近くにいる。敵意を持っている可能性もある。」


フィンは恐怖に顔を青ざめさせ、震える声で悲鳴を上げた。「や、やばいよ……! なんか……、来る……! 絶対、ヤバいやつだ……!」


霊夢たちは無言で頷き、背中合わせになり、円陣を組んだ。手には預言の書を握りしめ、周囲の気配に神経を尖らせる。五感を研ぎ澄ませ、迫り来る……、未知の脅威に備えた。静寂の森は、一転して緊張感に満ち溢れ、張り詰めた空気が肌を刺す**ようだった。


ガサッ……


微かな、草を踏むような音。風の音に紛れるほど小さな音だが、今の霊夢たちには、雷鳴のように大きく、鮮明に聞こえた。


ガサガサ……


さらに、音は大きくなり、距離が近づいてきていることを告げる。何かが、草むらを掻き分け、こちらへ向かってきている。その動きは、ゆっくりと、しかし……、確実に近づいてくる。


霊夢たちは緊張で息を詰まらせ、音のする方向を見つめた。心臓が早鐘のように鼓動し、背中に冷たい汗が伝う。何が来るのか、姿はまだ見えない。だが、確実に迫り来る……、脅威の足音が、すぐそこまで来ている。


魔理沙はネザライトの斧を構え、低い声で呟いた。「……来るぞ。」


妖夢は緊張した面持ちで、周囲を警戒しながら呟いた。「モンスター……、でしょうか……?」


フィン(灰オオカミ)は首を傾げ、不安げな表情で音の方向を見つめた。「いや、なんか……、モンスターにしては足音が軽いような……? それに、気配もそんなに怖くない、というか……。」


そして、ついに……、音の正体が明らかになる。


コッコッ……


草むらを掻き分け、現れたのは……。


霊夢は目を瞬き、信じられないといった表情で呟いた。「……え……?」


霊夢たちの前に、ひょこひょこと愛らしい足取りで現れたのは、想像を遥かに裏切る……、ただのニワトリだった。赤いトサカを揺らし、丸い瞳をキョロキョロと動かし、警戒心なさげに草を啄ばんでいる。先程までの張り詰めた緊張感が、まるで嘘……、あるいは寸劇だったかのように、一気に崩れ去った。


魔理沙は盛大に肩を竦め、呆れたように笑い飛ばした。「……なーんだ、ニワトリかよ! マジでビビらせやがって。心臓に悪いったらありゃしねぇ!」


妖夢は安堵の息を吐き出し、張り詰めていた表情を緩めた。「あ、あはは……。確かに、ちょっと……、拍子抜け、ですね。……でも、結果的に良かったです。モンスターじゃなくて安心しました。」


妖夢はふと、何かに気づいたように、ニワトリを見つめ、嬉しそうに言った。「……あっ。もしかして……、この子(ニワトリ)、食料になりますよね?」


霊夢は妖夢の言葉にハッとし、ニワトリ(食料)をまじまじと見つめた。先程までの緊張は何処へやら、今はもう、美味しそうな……、食料(焼き鳥)にしか見えない。


霊夢はニヤリと笑い、ネザライトの剣を構えた。「……確かに。ちょうど、お腹も空いてきたところだしね。悪いけど、ちょっと……、お付き合いしてもらうよ?」


霊夢は手慣れた様子で剣を振り、一瞬でニワトリを仕留めた。あっけない幕切れだったが、背後のオオカミたちは、特に……、気にした様子もなかった。むしろ、当然のように……、狩猟の成果を見守っている。


フィン(灰オオカミ)は尻尾をパタパタさせ、嬉しそうに叫んだ。「やったー! 今日のご飯、ゲットだね! お腹、ペコペコだったんだ!」


こうして、予期せぬ形で食料を確保できた霊夢たちは、早速、その場で料理する準備を始めた。


魔理沙は手際よく、周囲のエンチャント金リンゴの木から原木を採取し始めた。「せっかくだから、作業台を作るか。丸石も少し……、集めておくと便利だな。」


霊夢は採取した原木を抱えながら、妖夢に問いかけた。「この木……、普通のオークと同じように使えるんだよね? 変な魔法がかかってたりしないよね?」


妖夢は少し……、不安げな表情で木を見つめ、試しに素手で木を叩いてみた。カキン、と軽い音が響き、原木がポロリと地面に落ちた。


霊夢「あ、普通の木材になるんだ。」


ルーク(白オオカミ)は頷き、安心したように言った。「それなら、問題なく使えそうだな。加工も可能だろう。」


魔理沙はあっという間に作業台を完成させ、地面に設置した。「よし、作業台、完成! 次は焚火だな。妖夢、丸石、頼む!」


妖夢は言われるがまま、周囲の石をネザライトのツルハシで手際よく砕き、丸石を集め始めた。作業台を使い、丸石と木材を組み合わせ、あっという間に焚火が完成する。


妖夢「これで焚火ができました! 思ったより……、簡単に作れるんですね。」


霊夢は焚火を見下ろし、待ちきれないといった様子で言った。「よし、じゃあ、さっそく……、ニワトリを焼こうか。お腹、空いちゃった。」


焚火の上に生の鶏肉を乗せると、たちまち……、じゅうじゅう……、と食欲をそそる、美味しそうな……、音と香りがあたりに漂い始めた。


魔理沙は焚火の周りに腰を下ろし、焼ける鶏肉を見つめながら、感心したように言った。「この世界、見た目はゲームだけど……、匂いとか音はマジもんなんだな。食べ物の焼ける匂い**、ちゃんと……、美味しそうじゃねぇか。」


フィンは焚火の周りをソワソワと動き回り、待ちきれない様子で尻尾を振った。「はやく、はやく食べたい! お腹、グーグーなってるんだ!」


しばらくして、こんがりと焼き上がった鶏肉を、みんなで分け合う。熱々の鶏肉を頬張り、噛み締めると、口の中に肉汁が溢れ出す。香ばしい匂い、程よい塩加減、ジューシーな食感……、シンプルながらも、最高に美味しい、野外料理だった。


霊夢は満腹になり、満足したように大きく伸びをした。「ふう……、ひとまず、生き延びる……、準備は整った、かな?」

私はニワトリ(チキン)よりも(ビーフ)が好きです

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