表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
5/60

5 師と弟子

多分西に犬の里があるっぽい。

気になるけど、「敵が来たぞー!」とか言われて殺されそうだな。怖いな。うん、やめておこう。


「なぁ、お主これからどうするのじゃ?この森から出るとしても、彷徨って餓死するか魔物にやられるかじゃろう。」


マジか。


「それは嫌です。死ぬとしたら、寿命で死ぬのがいいです。」


前世は、森の中で死んじゃったし、今世も森の中で死にかけた。


「そうか……ならば、わしの弟子になれ。生き方を教えてやろう。丁度暇だったしのぅ。お主は、生きていくための力がつけられる。わしは、話し相手ができる。一石二鳥じゃろ。どうじゃ?」


暇なんだ……。

でもいいかもしれない。

このままだと俺、絶対ゴブリンとかにやられそうだもんな。ゴブリンは嫌だな、うん。


「わかりました。これからよろしくお願いします。」

「良い選択じゃ。これからわしのことは、師匠と呼ぶのじゃ。里では、恐れ多いとか言って弟子になってくれる奴がおらんのじゃ。じゃから、お主がわしの初めての弟子じゃ。よろしくな。」


スト爺ちゃんの次は師匠か。

まぁ、いいけど。

こんな感じで俺は、師匠と出会い修行をすることとなった。



◇ ◇ ◇



数日後。

俺は今、倒れている。お腹が減ったとか、ゴブリンに襲われたとかではない。と言うか衣食住には困っていない。


修行でだ。

師匠は、すごくスパルタで休む時間をくれない。


最初のほうは平気だったのだ。

最初の授業では、師匠の経験をもとにした教えを頭に叩き込むことをやった。ざっくりまとめるとこんな感じ。


1、勝てる相手には積極的に倒してステータスを上げること。

2、勝てないと思った相手には全力で逃げる。

3、自分の実力と、限界を知っておけ。


このようなことが大事だと言われた。


次の授業では、知識量を上げろということで、毒草や薬草の見分け方や薬の作り方を教わった。

生きていくために、必要なことだと俺も思ったのでここまではすぐ覚えられた。


その次の授業は、実践だ。

火のおこし方や聞き耳を立てて水場や、敵(主に魔物だが)を見つける練習が多かった。大変で、コツを見付けるまでとても苦労した。たまにこっちが魔物に見つかって死にかけたりしたし。


そのまた次の授業は、体力作りと武器の使い方。俺は今、ここでつまずいている。

俺は体力と筋肉が付きにくいらしく、昔から運動が苦手だった。なのですぐ限界を迎え倒れるのだが、師匠は、


「まだじゃ。まだやれるのじゃ!! ……多分。」


とのことだ。

その言葉に報いるために頑張れば気絶をする。

そして、次の日には筋肉痛になるのだ。そのおかげで体力と筋肉が、付いてきた。しんどかったけど。たまに吐いたしね。


武器の使い方は「なかなかいいのぉ。」と師匠に褒められた。だが大剣や、剣と盾で戦うのは「センスがないのぅ」と言われ、それ以来使ったことはない。

でもそれ以外は、だいぶ良くなっている。今のところ得意なのは、暗殺者みたいなスタイルの2本の短剣を使った双短剣と2本の剣を使った双剣と普通に1本だけ使う剣と弓だ。


師匠からは、「なかなか多才じゃな。」と言われた。

この調子でどんどん技術力を上げていこうと思う。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ