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第7話 砂の壁だけど

私達が入って来た南の門のところに案内されました。怪我が治った人々もぞろぞろついてきてしまいました。先ほどの門番の人も何事かと見ています。


「サンドウオール!鉄筋コンクリート!」


ゴゴゴゴゴゴゴッ!


私がそうイメージして唱えると木の柵の外周に高さ5mほどの分厚い鉄筋コンクリートの壁が出来上がりました。門扉は破られないように重厚な鉄扉にしておきますね。門の上にはミサキ村と言う名前とエリス様の紋章を刻んであります。通る人は皆エリス様の御名を知る事でしょう。


あれ?みなさんお口あーんしてなにしてるのでしょう?


「村長さん。これで魔物の防衛は可能かと思いますがいかがですか?」

「え、あ、はい。なんですかこれ?」

「砂をセメントで固めた強固な壁でコンクリートと言うものです。中に鉄筋が入っており恐らくは強力な魔物でも壊せません。」

「あの、聖女様。この壁おいくらゴルドでしょうか?」

「別にお金は要りません。この紋章にある創造主エリス様の御名を忘れずに過ごして頂ければ十分です。エリス様からの贈り物とでも思って下さい。」

「「「ははーっ!」」」

「創造主エリス様のお慈悲に感謝します!聖女様有難うございました。」


その場にいた全員が平伏してエリス様に感謝のいのりをささげています。あっ。鉄筋コンクリートの魔法で私の魔力が枯渇していたのに徐々に回復しています。エリス様の力も少しは取り戻した感じでしょうか。テラヒールは膨大な魔力が必要なのでまだ無理です。後でまた来ましょう。


「村長さん。私達はまだ行く所がありますのでこれで。また様子を見に来ます。今は無理ですがその時に欠損患者さんを何とかしましょう。」

「いえ、そこまで気にして下さり恐縮です。たいしてお礼も出来ませんで。我らの創造主たるエリス様の事は村をあげて全力で広めさせて頂きます。またぜひお越しください。聖女様、聖人様。」


私達は門番に札を返し村を出て歩き出しました。


「ミハイル。魔力は回復しつつありますがテラヒールはまだ無理です。後でもう一度この村に来ましょうね。」

「はい、私の転移魔法でいつでも来られますので大丈夫ですよ。」

「えっ?ミハイルは転移魔法が使えるのですか?」

「はい。ミスナ様の唯一不得意である闇魔法をマスターしておりますれば。闇魔法に属する空間魔法や時空魔法も全て使えます。一度行った場所には転移できますので私にお任せください。」

「何て頼もしいのミハイル!私の足りない所を補ってくれるなんて!」

「私はミスナ様の為に存在しているのですから当然です。」

「ああ。ミハイル。どうしてあなたはミハイルなの・・。」


私は嬉しさのあまり思わずミハイルの胸に飛び込んでしまいました。私ったらはしたない!とっても恥かしいです。でもミハイルはそっと私を包み込むように抱き優しく髪を撫でてくれました。私はミハイルを見上げてうっとりしてしまい、心地よさに目を閉じてしまいます。ああ・・幸せ。



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