第六話〔再会〕 [SIDE シンシア]
注意)
時間軸上は第三話の直後です。
おや誰かが来たようです。
えっと・・・金髪のエルフ・・・魔術師の方・・・剣士・・・ですね。 見覚えがなぜかありますね・・・・
「お久しぶりです。」
「あ・・・うん・・・」
えっと何方でしょう・・・・
「やはりシンシア様でしたか。」
そうです。思い出しました。 アーサーさんです。あと、キャロルさんと・・・・・・・ジェーンさんでしょうか・・・雰囲気が変わっていますね。
「アーサーさんお久しぶりです。」
反応は・・・・問題なし。アーサーさんでした。
「あ、キャロルさんもお久しぶりです。」
「シンシアちゃん久しぶり。」
良かった。変わってませんね。安心しました。
「え、あとジェーンさん・・・ですよね。」
こういうとジェーンさん(だと思う)は少し動揺しました。何故なんでしょう。
「ひ・・久しぶり・・・」
やっぱり変です。どうしたんでしょう。
キャロルさんにアイコンタクトで訊いてみましょう・・・。
『キャロルさん・・・ジェーンさんですよね・・・』
『ええそうよ。』
『でも何か違う・・・気のせいでしょうか?』
『気のせいじゃないわよ。』
やっぱり何かあったようです。何があったんでしょうか?
まあいいです。
「それでこれは何でしょうか?」
アーサーさんが無残にも転がる4人の下種を指差しながら言う。
「ああ。それはですね、ちょっと言ってはいけない事を言っていたので・・・ちょいっと。
・・・だめでしたか?」
「別に良いですよ。」
いいんですね・・・。
「それでキャロルさん。ジェーンさんには何があったんですかぁ?」
「ああ・・・それはね・・・」
何故だかすごく言いにくそうです。
「崖から落ちて記憶喪失になって・・・」
「えぇっ!!
崖ですか!!」
「そうよ。」
心なしかキャロルさんの表情が恍惚としている気がする・・・まあいいです。
「キャロルさん・・・この人は何方ですか?」
「ああこの子はねシンシア。
悪友よ。」
「ええっ!悪友!?
幼馴染でしょ。」
「どうでもいいわよ。」
・・・まあいいです。
「そういえば何でこんなところに来たんですかぁ?」
「ああそれはね・・・貴方のせいよ。」
「何でですかぁ?」
私は何もしてないですよぉ〜
「あんたって・・・自覚無いの・・・?」
と言いながらキャロルさんは指を刺しましたぁ。
ちなみに完璧に蚊帳の外のアーサーさんとジェーンさんは焚き火してます。
「あ・・・そうですかぁ」
「分かってくれたかしら?」
「とっても分かりました・・・」
「ならよろしい。」
そういうとキャロルさんは片付けをはじめました。
[SIDE ジェーン]
暖かい・・・。
「なあアーサー。」
俺は珍しくアーサーに話しかける。 それもそのはず俺とアーサーはあの二人の話についていけず蚊帳の外。ええ。蚊帳の外だとも。
「なんだ?」
「あっちは何やってんの?」
俺はキャロル達の方を指差しながら言う。
「ああ。あれはな『片づけ』だ。」
片付けを強調したようだ。
「片付け・・・?」
気になったので聞いておく。・・・と言うかアーサーが聞いてほしそうだった。
「いや・・・そう言うよりは・・・始末・・・・・。」
「始末?」
「うん。始末・・・。」
・・・・・・・・・・・・・・・・。
それから暫く気味の悪い静寂を味わっていたのだった・・・。