第五話 〔交戦〕 [SIDE ジェーン]
戦闘描写なんて書いたことねぇよ。
剣戟。
爆発。
斬撃。
炎上。
鍔迫り合い。
阿部さん。
・・・うそぴょん。
「ふぅ、なかなかやるわね・・・」
「流石にボクも三人はきついかな。」
はい皆さんのお察しの通り結局戦ってます。
キャロルが怖いので結局戦う事になったんだよ。やだやだ。
しかし、斬撃。
それを剣で受け止める。
「ボクは君がこの三人で一番強いと見た。」
「いや、アーサーたちのほうが強いだろう。」
「でも・・・なんでもない。」
その会話を一瞬で行う。
すると裏からアーサーの魔力の込められた矢が放たれる。
しかしラヴィーはいとも簡単にそれを剣で薙ぎ払ってしまう。
「なかなかやりますね。」
「こんなんじゃボクを仕留める事なんて出来ないよ。」
「ならこれでどうでしょう。」
そういうと至近距離で魔法を炸裂させる。
が、彼女はそれを間一髪で避けた。
「危険な事をするねえ。」
そういうと彼女はすぐさま懐からナイフを取り出しアーサーに投げつける。
「ぐぅ・・・」
アーサーの手の甲にあたりアーサーは弓を落としてしまう。
「これじゃあ駄目ですね。」
アーサーは一旦撤退し治癒魔法をかける。
「なかなかやるじゃない。これならどうかしら?」
そういうとキャロルは複数魔法を連発する。流石キャロル仲間の負傷は気にしない。その心意気に痺れる、あこがれるぅ。
そしてラヴィーの前で炸裂。
硝煙がはれるとそこには、傷一つないラヴィーが居た。
しかし一部服が焦げたりしている。
「ふ〜流石にクロスアイアンの服もこれだけの爆発じゃあぼろぼろだなあ。」
「クロスアイアンじゃ無傷なわけね。」
ここでジェーンの補足☆
クロスアイアンとは布のように薄く、軽いが鉄以上の強度を誇る合金だ。
やばい自分でやってて恥ずかしくなってきた。
「ふぅ、危なくなってきたな。」
「そう、まだ体は無傷でしょ?」
「ボクはただの人間で魔法も使えないから少しの傷が致命傷になるんだよね。
だからボクはもう降参。服の秘密もばれちゃったしね。」
「服の秘密・・・ああ、クロスアイアンね。」
「そう、それがボクの治癒魔法代わり。で、もう魔法切れっていうこと。」
「それは残念ね。でも魔法を使えない魔法使いを相手にしていないのは戦いのルール。
今回はおしまいね。」
「そうだね。それじゃあ話すとするかな。ボクの戦ってる理由を。」
「そうね。」
「簡単に言うと人探し。兄を探してるんだ。」
「兄?」
「そう兄。小さいころに生き別れたみたいだからこうやって探してるんだ。
もしかしたらどこかで逢えるかなって。」
「それじゃあなお戦わないほうがいいわね。」
「うん、それじゃあまたどこかで。」
「戦いましょうか。」
そういうとラヴィーは森の中へ消えていった。しかし彼女の言った『兄』という言葉に違和感を覚えた俺が居る。何故だろうか。
「あれ、戦いは終わりましたか?」
アーサーが木陰から出てくる。
「ええ。終わったわ。」
「それじゃあルーネに行きましょうか。」
「そうね。」
そういうと俺たちはルーネに見かって歩き出した。




