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第十三話 〔アーサーの正体〕 [SIDE ジェーン]

なんかグダグダだ~。



「ジェーン起きなさい。」


うん、キャロル?


「あ、何だ?」


こんな朝早くから起こしやがって。まだ日も昇ってないぞ。


「ちょっとこれ見て頂戴。」


「ん、手紙か?」


キャロルが手渡してきたのは一通の手紙そこには


 [王より通知


 魔王城のスパイからの情報によると魔王は何者かの攻撃により死んでいたとのこと。

 続報は入り次第通知する。

 貴殿はチームを二つに分けジルの町とヌースの町に行きヌース港で落ち合うように。

 

 通知はヌースの港にある関税所にいる王家直属の騎士に言い渡しておく。


 健闘を祈る。


          すべての民に友愛を 聖ポテチスキー53世]


と書いてあった。


「ジェーン、そうと決まったら行動あるのみよ。」


「え?もうかよ。」


こんな朝早くからかよ。まだ農民もおきてないだろうよ。


「文句あるかしら?」


「ごめんなさい、ありません。」


「で、チーム分けはどうするのさ。」


誰が誰と組むのか、それが問題だ。


「ジェーンはアリサと組んで。私は残りと行くから。」


「げっ!」


アリサと・・・嫌な予感しかしない。いや予感ではない確信だな。


「ジェーン、な・に・が、「げっ」なのかな?教えてくれると嬉しいな。」


なんと振り向くと修羅のごときアリサがいた。きっと漫画にするとゴゴゴゴゴゴゴゴって感じだな。


「い、いえ何でも御座いません。」


「よろしい。」


そういうとアリサはベットへダイブ。

もう一度寝るらしい。・・・じゃなくて、


「アリサ、起きたなら起きてろ。」


「え〜。」


「え〜じゃない。」


まだ寝足りないのか?おれはもう一ヶ月近く寝た気が・・・おや?誰か来たようだ。


「はいはい、今開けます。」


そういってアリサはドアに向かっていく。え、眠いんじゃなかったの?まさか弄られただけか?

そんなことを考えてるうちにアリサが開けたドアの先にいたのはこの宿屋のご主人。しっかり脂がのって人の良さそうなご主人だ。


「キャロル様、玄関にお客様がお出でです。」


「客?分かったわ。」


「こちらです。」


そういうと彼とキャロルは外に出て行った。


「・・・・・」



「・・・・・」


しばしの無言。何でだろうね。


「あのさ、ジェーン。」


アリサが話しかけてくる。


「ん、何?」


「ずっと言いたいことg――」


「うぅ、おはよ〜ございます〜。」


「あ、シンシアちゃんおはよう。」


アリサの言葉を遮るようにシンシアちゃんが起きてきた。


「あれ?今日は皆さん早いですね〜。」


「ちょっと起こされてね、アリサ。」


「・・・あ、うん。そうだね。」


アリサが少し動揺を見せた。というか少しボーっとしていたようだ。


「そういえば〜、アーサーさんはどうしましたか?」


「あれ、アーサーは・・・いない。」


寝てなかったか?そういえば今日はまだ姿を見ていない気がする。


「アリサ、アーサー知らない?」


「ううん。知らないよ。」


朝一で、どっかに行ったのかな。


「どこいったんだろうね。」


「わからんなぁ。」


「わかりません〜。」


謎だ。彼の荷物はすべて無くなっている。


――ガチャ


するとドアが開かれた。

そこにいたのはキャロルとそして知らない女性騎士だった。


「どなたですか?」


「ん、俺か?俺はレナ・アンスフォールだ。」


なんと、一人称が俺だった。これは吃驚。


「で、レナさんはなぜここに?」


「王から言伝があってな。」


「言伝?」


「うむ。アーサーはいったんエルフの谷へ帰ったとのことだ。なんでもエルフの長が病で倒れたらしくて次期の長の選出をするらしい。」


「アーサーさんって、そんなに偉い人だったんですか〜?」


俺もそう思う。アーサーってそんなに偉い人なんだろうか?


「シンシアちゃん知らなかったっけ?アーサーはエルフの長の一応孫なんだよ。」


キャロルの口より新事実発覚。なんとアーサーはエルフの長の孫だった。


「まあそういう事だから王はアーサー抜きで行動するようにと言っていたな。

 なんだかんだで仲間も増えているようだし問題は無いだろう。」


「わかったわ。ありがとね。」


「いえ、では俺はこれで。」


そういうと騎士さんは颯爽と部屋から出て行った。


「あと、シンシアちゃんたちはこれ読んどいてね。」


そういうとキャロルはシンシアちゃんに手紙を渡す。


「シンシアちゃん、なんて書いてあるの?」


向こうは向こうで手紙を読んでいるようだ。


「アーサー、荷物まとめるわよ。」


「あ、分かった。」


そういうと出発するために荷物を纏め始めたのだった。

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