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無
暫くの間、部屋には沈黙が流れた
男は態と考える様子はを見せて、
「俺?俺が、“何”か?」
確認を取るように私に聞いた
私は小さく頷くと、自分は彼に興味を持っている事に気付く
“嗚呼、”その続き何を言うかは大して決まっていなかったが、“俺ァ”遮る様に彼が話し出したので、結局何も言わないままになった
「俺ァそこら辺に居る普通〜の奴さ、」
思い切り睨んで“流石に信じられない”そう言うと、彼はまた笑った
仮面劇の下殻聞こえるその陽気な笑い声は、子爵の事すら飛ばしてしまうようだったが、そうはいかなかった
“何よ、これ”近くに残る砂
指さして問えば、フード(マントとも呼べる物だが、フードと言う事にする)の上から頭をかいて、“分からねぇ”
言い方が妙に淋しそうで、何故か守ってあげたくなるような気持ちになる
「分からないだなんて、貴方がした事でしょう?」
彼は未だ空気に晒していた肌を手袋で隠すと腰を落として、そっと砂を掬い上げ乍、“可哀想にな”何を思って居る感じでもなかった
正しくは、私が彼の表情を読めなかっただけなのだが、