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12.バトルクライマックス
12.バトルクライマックス
「二度と来るなと言ったよな」
兄貴はそう言って凄んできた。
まるで迫力がなかった。
所詮ひきこもりのダメ兄貴。しかも人殺しで家族の恥だ。
兄貴の隣に女の子がいた。
色素の薄い、華奢な、あどけない女の子が。
いつか言っていた、ビルから落ちたときに兄貴を助けた女の子だろうか。
「あの化け物は一緒じゃないのか?」
「化け物?」
「ウチに住み着いてるんだろ。あの化け物女」
兄貴が何を言っているのか僕にはわからなかった。家族を全員失って、今の僕はあの家に一人暮らしのはずだ。
「すっかり頭をいじられてるんだな、お前」
兄貴の隣の女の子は、僕を見て怯えたように兄貴にしがみついている。
「なにを言ってるのかわからないし、そんな話をしにきたんじゃない」
「化け物は皆殺しだ。俺の能力はそのためにある」
兄に睨まれると、いつの間にか僕は隠し持っていた包丁を自分の首に突き立てていた。あの夜と同じく、カゴの外れた観覧車の前だった。
あの夜と違い、僕の脳は痛みを感じなくなっていた。
そのせいだろう。
首に包丁が刺さっていても僕の力は弛まなかった。ボトリと首が体からもげ落ちるまで。




