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濁った日常。(1/2)

 俺は納得のいかない(わだかま)りを抱えている。それは魚の骨が喉の奥で閊えるソレではなく、もっと根本的な――ことだと思っている。

 今回のこのメールはギリシャ神話の《アポロンの矢》であり、その半面で《諸刃の剣》であろう。今の状況を分かりやすく説明するとこうだ。

 月波子高校は地方公共団体の提案した条例によって自らを合わせた七校全ての権限を所有しており、それは七校合同の実力テストのトップに与えられる権限であり、何年もそれを我が物顔で我が物としている。やはり、この状態は傍から見ると少々面白みに欠け、不満の募ることである事は明白だ。そしてその月波子が意味不明な暴挙――に近いような意味不明の行動に打って出て、ましてや自らにまで危害が加わるとなると黙ってはいないだろう。しかも、その事業には失敗して赤字であり、今年度の予算の返却の目処さえも立っていないとなると憤慨してしまうかぎりだ。そんな状況で事件の根源の月波子の無情生徒会は自身の所有する権限で自身らが所属する生徒会を解雇し、二年である俺達にその職務を委託した。委託した――と言っても俺達はド素人で前も後ろもこの生徒会の仕事に於いては分からない状況である。そこでソレを好機とばかりに他の高校の刺客(笑)が俺達を個別に脅して予算や権限の譲渡を図っているという所だ。

 それからだ。この状況を打破して打開する鍵となる一通のメールが届いた。このメールはDK→Aのアカウントを持っている者になら全員に届き、今頃は全員がこの事実を既知としている頃だろう。この時代だ。家庭用ゲーム機であると同時にオンライン専用ゲームであるこのゲームに当然ほぼ全員が参加してくることは火を見るより明らかだ。それには当然――周囲の六校も参加してくるはずだ。ここでの優勝とはこの混沌とした状況での勝者とも変換できる。

一億有れば今年度の予算も満たし、さらに周囲に貸しとして配分できる。月波子も赤字なので当然火だるまである。俺達が相手が得た配分を受け取るという事は当然貸しであり、相手は即座に貸しの返却を申し出るだろう。権限の譲渡――という形で。

それは絶対に避けなければならない。

 ここからだ。

 俺達が勝利を掴み獲る条件は二つ。


 一つは完全勝利。


 二つ目は敗北という名の勝利。


 完全勝利は俺達――四人の集団チームが優勝し、賞金を手にすることで成立する。

 敗北という名の勝利はこの学校の生徒――もしくは周囲の六校以外のチームが優勝である。

 賽は投げられた。結局行き着く場所は同じ。学力テストでもこのゲームでも。勝てばいいのだ勝てば。昼休みはいつの間にか会議になっていて最終的には纏まった意見が出たけど、本当にこの方法でいいのだろうか。

 俺はこんな悶々とした思考をしつつ帰宅し、夕食を家族と摂り、風呂で一日の疲れを癒し、勉強をした。病は気からとか悪い予感は当たる――とかよく聞くが、俺はそんな精神論から生じる現実なんてこれっぽっちも信じていない。精神論は嫌いなのだ。さっきから後ろ髪を引かれるような考えばかり先ほどからしているが、別にどうってことはない。ただ、今の段階での一番の懸念は他校の襲撃だ。これはエスカレートすると殺人になって下手すりゃ死人が出るぞ。学校は社会だ。一種の学生だけで構成――構築された社会。大人社会で殺人が起こるようにそれは学生社会でも適応されるのだ。

 問題の解決に尽力を尽くす…、これが今の現状か。…所詮は。




 メールが携帯に届いた日の夜――十時。

 俺は十一時の現在、二十四時間営業しているコンビニエンスストアに行った帰りだ。小腹が減って家に何も無かったからしかたなく買いに行ったという訳だ。

俺の家は特に目立った住宅街にあるわけではなく、只の一軒家。一軒家が密集していなくもないような地域にある。そこから歩いて十分ほどの所にあるコンビニへ徒歩で向かってその帰りだった。夏手前の季節の夜は丁度いい具合の温度の日が多い。今日もその内の一つと数えてもいいだろう。半袖に長ジャージという出で立ち。

平和だった。

それと勉強中に考えていた事を適当に扱い過ぎたのだろうか。




 誰かにバットで後頭部を強打され、気が付くと廃屋に監禁されていた。



ストックがあるのでちょっとずつアップしていきます。

もしドラが最近は凄く楽しみです。

あまり経済の本は読まないのですが、ドラッガ―は読んでみたいですね。

ちなみに、私はAV機器をつい先日までイヤラシイ意味で捉えていた浅学非才な人間です。

戦場ヶ原さんに罵られたいっ。

あ、エムッ気は零です。

零崎零識並みに零です。

西尾維新ファンさんなら分かりますよね。

いや、語感で合わせただけですよ。

深読みしないでください。

では。

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