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夜空の下で私は。
夜空を映す水たまりに再びはらはらと雪が舞い始めた。見上げてみると、空には無数の星が今すぐにも無くなってしまいそうな儚さで光っている。
一夜にして変わってしまう星空を無心に眺めていると、いきなり目の前が白いカーテンに包まれた。少しずつ固まったものが量を増して降ってくるのがわかった。頭に数粒の雪が優しく舞う。服や靴に付き、少しずつ湿り気を帯びてゆくのが不快だ。濡れた髪が顔や首につくのが鬱陶しい。そんなことを考えているうちにもう20時になってしまった。
「・・・・家に帰らないと・・・・」
そう思うのに、濡れた寒さのせいか、なんのせいなのか、足が動かない。思うように動かない足を無理矢理動かしながら歩き出す。遊具が風で軋む音や、風の音が私の周りを包んでいる。静かな喧騒の中で、私の呼吸音だけが妙に異質で目障りだった。
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