表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
だらだら生きるテイマーのお話  作者: めぇー
第4章
73/181

野盗

「この不毛なやり取りは無かったことにしましょう、でも?これからも居場所教えていくんですか?そこだけははっきりさせたい!」


だって嫌じゃない?


ーーーーーーーー


「教えるも何も、ハトが毎日様子見に来てどっか行ったり、こっちで休んだりこちらが教えなくてもハトが教えてますよ・・・」


想像以上に危険なハトだった・・・


「なぜハトはそこまでして私とレオンの距離を近づけようとするんだろう?」


「前世の記憶があると言っていたので、おそらくその時からの因縁だと思います」


「因縁・・・」


「カルマとも言います」


「カルマ・・・」


「仲良くなった方がいいともいますよ?その方が楽だし」


「なら馬は手放すね?」


「仲悪いままで良いです」


みんなで無言のまま椅子を片づけ、馬車に乗り込む。私は布を取り出し、ザクザク切っていく、侍女様には紐をこのぐらいの長さで20本ほど作ってほしいとお願いする、護衛騎士は馬車を動かし始める。良い連携だと思う。


馬車だと3週間って言ってたかな?この速度だとどうなんだろう?大体どこに行くにも小さい町があったりするけど、馬車をあづけられるような泊まれるところは必ずあるらしいので、ほぼ野宿と言うことは無いらしい。


西の街デセーのように立派なホテルは無いと言うから、それは残念だ、人のお金で泊るホテルはさぞ楽しいだろう!と思って居ただけに。


野宿も3人でするもいいけど、私が見張りをしても何の役にも立たないので、そこは調整して進むらしい。この世にお貴族様が居る限り、馬車で進める所には程よい距離の場所に必ず宿泊施設はあるとのこと。


屋根付きの馬車で野営はしないのがこの世界の常識となっていはいるが、商人のように納品に急いでる人達は少しでも進んで野営をしながら進んでいくそうだ。


歩きだと程よい距離に町は無いので野営が多めになってしまう、その代わり野党や魔物に襲われる確率が沢山上がってしまう。国同士で人間同士が争うことはなくても、やはり貧富差はあるので残念なことに野党などはいる。


なので急に馬車が止まって侍女様が飛び出していったのもしょうがないのかもしれない。なぜなら今目の前に野盗が居る30人ぐらい・・・


30 vs 2+おまけ1


どうするのこれ?私も何とかして応戦しようと外に出ようとすると、侍女様が


「サラは馬車の中に居て下さい、思う存分戦えなくなりますから、靴下持っててね」


と言われてしまうと扉にかけた手を離し靴下を握りしめる。いざとなったらあの怖い世界に放り込む!非力で魔法の訓練をしてない私には戦う手段はこれしかない。


そうやって身構えてると、外でわーわー争う音がしてきた。大人しくしていればいいのわ解ってはいるのだけど、やっぱりどーしても覗いてみたいじゃない?覗きたくなるよね?そーーーっと覗いてみると。


二人はとても無表情でてきぱきとまるで洗濯物をたたむ作業かのように倒していく。死屍累々ではないけどそんな感じで積み上げて行ってる。血が無いから全員生きているんだと思うけど。たぶん?考えない様にしておこう。


あと3人で野盗退治が終わると思って居たら、突然馬車の扉が開き、手を掴まれて外に引っ張り出された、ぎゃーーーーー!人質にされるぅーーー!と叫ぶと、護衛騎士も侍女様もチラっとこっちを見て


((その位自分でなんとかできるでしょ?))


と目が物語っていた・・・助けてくれないの?と思って収納靴下に私を引っ張り出した人を収納する。とったどぉーーー!と高らかに宣言したと同時に、最後の野党も地面にひれ伏していた。


護衛騎士と侍女様は魔法を使う事なくすべてを退治し、私は収納靴下に1人!すんごいがんばった!と鼻も広がる勢いでフンスフンス興奮していたら。護衛騎士様と侍女様が二人してなにやら小声で相談し合ってるじゃない。


え・・・名に話し合ってるんだろう・・・今日の夕飯は何にしよう?とか話あってるわけではないよね?何となく乱闘騒ぎの後だから不安に思って居ると。二人が近づいてきて侍女様が口を開いた。


「この襲ってきた野党をどうするか相談していたのですが、二人だと話が平行線なのでサラにも決めてもらいたいなと思って」


「なんですか?」


「私はサラの収納靴下にこの人たちを入れて、町についたら警備隊に引き渡せばいいと思います」


「俺は、こいつらはフランコとベッラを盗もうとした、燃やしていいと思う全員殺す」


「・・・・・・・・」


「「どちらにします?」」


「収納靴下に入れて町に持って行こうか、あとその人達は全員気絶してるの?」


「私は一応気絶程度で済ませておりますが」


「俺は死んでもいいかなと思って急所を的確に攻めました」


「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・それって兄さんが討伐したほうが死んでるってことだよね?」


「そうなるね、フランコとベッラを狙った代償は大きいです」


「・・・・・・・死んじゃった人は燃やして、気絶してる人達は町に持って行こうか」


「「それはダメです、どっちかです」」


「なんで!?」


「生き残った方に死んでしまった人たちのことを騒がれると厄介です、死体も持って行った方が・・・どのみち騒がれそうなので全部燃やしましょう」


侍女様の意見が急に変わったので急遽全員燃やすことにしたらしい・・・えぇ・・・火はどうするの?生きてる人達は?少し残酷ではない?と思って居たら。


一応生きてる人達と死んだ人達を分けて、死んでる人達は護衛騎士の火魔法で一気に燃え始めた。


護衛騎士は火魔法を持っていたのか・・・心のメモに書き留めておく。私なんて一瞬で燃やされてしまうだろう、きおつけないとね・・・


生きてる方は放置するらしい、どうせ野党だから警備隊にも駆け込めないだろうとのこと。そこは聞いてちょっとほっとした。そして侍女様がこちらを見て


「靴下収納に入れた野党はどうしますか?」


「2.3日このまま入れておいて、から適当に放出します、少し確認したいことがあるので」


正直言うと実験したい、意識のあるまま収納靴下に入れられた場合、私が入った時のように恐怖で気が狂うのか、それともこの収納靴下には時間が止まってるのかは正直わからないけど、延滞機能は確実にあるからそこに放り込まれたら、人はどうなるのか確認したい旨を伝えたら。気絶した野党も2.3人入れて起きましょうと言われたのでそうすることにする。


どの野盗を入れようか考えてたら、どうせなら全部いれちゃって実験んすればいいじゃないですかと提案されたのでそうするかと思って全員入れた。結局証拠は何も残らないような形になったけど、護衛騎士が何やら目で


(私が一番残酷なことしている)


と訴えかけられてる気がするが


「この人たちはフランコとベッラを・・・」


と言ったらそれもそうだなみたいな顔をしていた。この二人の人命への感覚が薄いのは理解できるとしても、私もここまでとは正直自分でもびっくりしている。きっと1年間の監禁生活が私を強くしたのだろう!


今後野盗が出たらどうするか一応相談しようと言うことになり、みんなで椅子を取り出し休憩タイムにした。


ハーブティーを買って置かなかったことを今日ほど後悔はしないだろうと思う程度には、ハーブティーが飲みたかったけど、あるのは水とスープしか無いのでお品書きを取り出しそっと二人に見せると、運動した後だからか二人ともしっかり目にご飯を食べることを意思表示してきたのでご飯を取り出し二人に渡した。


私はそこまでお腹が空いていなかったのでたまご塩スープを取り出し一口飲む。めちゃくちゃ美味しい。


休憩しながら話し合いの結果、野盗は殲滅することになった。下手に私たちが移動している証拠が残るのもまずいし、何よりもこおゆう輩は仲間は裏切らないけどお金次第ではすぐ寝返るから信用ならないという結論になった。


残念だけど、私たちの身の安全が第一だと考えれば仕方のないことだと思うことにする。


本日もお読みいただきありがとうございます


面白いな、続きが気になって思った方は

イイネ ☆☆☆☆☆ ブックマークいただけるとうれしいです

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ